日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

クールビズを伝統素材で

2009-06-03 21:18:35 | ライフスタイル
衣替えがとともに、クールビズが始まった。
今やすっかり定着した感のある「クールビズ」だが、今でも「クールビズ=かりゆし」ファッションというコトなのだろうか?
麻生さんは、クールビズが余りお好きではないようで、各官僚の皆さんも「右へならへ」という感じがする。

そんな中、オシャレなクールビズを見つけた。
今日の中日新聞WEBサイトの滋賀版に掲載されていた、さらり軽装、冷房抑制 県庁でエコスタイル始まるという記事だ。
滋賀県の嘉田知事が、地元の「近江の麻」のかすり生地で作った、スーツを着ていらっしゃるのだ。
首長さんのPRというと、宮崎県の東国原知事を思い浮かべるが、このような地元産業をさりげなく応援・PRするという方法もあるのでは?と、思わせる。
その意味で、女性ならではのPR方法かも知れない。

常々「クールビズ=かりゆし」というイメージが先行してしまったため、地元にある伝統的な「クール素材」が注目されていないのでは?と、思っていた。
本当なら、それぞれの地方にある「伝統的なクール素材」を使ったクールビズがあってもおかしくは無いだろうし、むしろあって当然だろうと思っていたのだ。
それを、滋賀の嘉田知事さんが素敵にPRしてくれたように感じたのだった。

ところで、今個人的に気になっている服飾素材がある。
日本の伝統的な夏織物である「しじら織」、「縮」の他に「伊勢木綿」だ。
実はこの「伊勢木綿」を支援しているのが、「岡田文化財団」だ。
感の良い方ならお分かりだと思うのだが、民主党幹事長の岡田さんのご実家と関係のある財団だ。
堅物で有名な岡田さんだが、クールビズをこのようなカタチで地元支援するという方法もあるのでは?と思うのだ。
まして、岡田さんの地盤の織物なのだ。
何も他の地方の伝統夏素材で、クールビズファッションをする必要もないのでは?

どうも政治家の皆さんは、小泉さんが「かりゆしで、クールビズ」というと右へならへとなるのに、麻生さんになったら「・・・」と、党首さんのご意向に沿う傾向が強いようだが、何も服装まで右へならへになる必要はないだろう。
折角、素晴らしい伝統的な夏素材が選挙地盤となるところにあるのなら、その素材を使ったファッションのほうが、素敵なのでは?

岡田さん、「伊勢木綿」お召しになってみてはいかが?
京都の和テイスト・ファッションを、世界に向けて発信しているSOU-SOUなども、注目しているのですから。

不況だからではなく

2009-06-03 12:58:32 | ビジネス
昨夜のYahooのトピックスに、半数の家庭、楽しく巣ごもり=お出かけ控え気味-クラレ調査という、時事通信社のニュースが取り上げられていた。
元となっているのは、クラレの不景気ニッポン「家庭生活の変化」アンケートという調査だ。
そして産経新聞のWEBサイトには、節約志向で焼きそばの“玉”が大人気 メーカーは増産急ぐという記事がUpされている。

確かに、不景気で内向き型消費になっていると見えるのだが、不景気だけがその理由なのだろうか?と、思うのだ。
「不景気だから、お出かけを控え、外食する時は家族で楽しめる近所の回転寿司やファミレス」という家庭は増えたと思う。
安い食材で調理が簡単に出来る焼きそばなどは、独身者だけではなく主婦のお昼ご飯や、土曜日などのお昼には良いだろう。
だが、それは「不景気をきっかけ」としたライフスタイルの変化なのでは?とも思うのだ。

不況だから、毎週末どこかのテーマパークなどに出かけるのではなく、家族揃ってお金のかからない公共施設や家の中で「Wii」などのゲームで過ごすコトが当たり前になり、それが心地よい週末の過ごし方になりつつあるのでは?と、思うのだ。
もちろん家族や気の置けない仲間が集まって、ワイワイと食事を作るとなれば、焼きそばは失敗が無い食材だ。
その意味で、「このような商品が売れるのは不況だから」と、決め付けるコトに疑問があるのだ。

不況をきっかけに「家族の関係に変化が起きはじめている」と考えると、次のビジネスチャンスも見えてくるだろうし、一部では「テレビの置き場所」も書斎や子ども部屋などここの部屋から居間へと移り始めているという。
薄型テレビの価格が大分安くなってきているとはいえ、ここの部屋に置けるほどではないという理由があるにせよ、居間にテレビが戻ってきたコトで、家族の時間の過ごし方が変わる可能性も大いにある。

「不況だからヒットした」のではなく、「不況をきっかけに変化しつつあるコミュニケーション」と見れば、違った市場が見えてくると考えるのだ。