日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

地方にいる達人の味

2009-06-25 13:27:34 | アラカルト
昨日あたりから、30℃を超える真夏日となっている。
当然のことながら、冷たいモノが欲しくなりコンビニの前を通ると、フラフラと足を踏み入れてしまう。
特に、ミニストップのソフトクリームのように季節ごとに味が変わる期間限定品などは、「アァァァ~、このソフトクリーム食べてみようかな・・・」という気になってしまう。
そして、今日はその誘惑(?)に負け、フラフラとソフトクリームを買ってしまった。
というのも、現在発売中のソフトクリームが「達人の珈琲」だったからだ(HPで確認をしてみると、毎年展開をしている「珈琲ソフト」の今年ヴァージョンのようだ)。

「珈琲の達人がプロデュースする味って???」という、興味がわいたというのも買った理由の一つだった。
ソフトクリームに加工してあるので、本格的な「達人の味」ではないとは思うのだが、日ごろ珈琲を飲まない私には「達人の味ですか・・・」という程度だった。
本当に「達人」には申し訳ないな~と思いながら、店内に置いてあるキャンペーンチラシを見て、チョッと驚いた。

というのも、これらのキャンペーン商品を監修した「達人」が、都市部で活躍をしていない「達人」だったからだ。
これまで「(味や料理の)達人や鉄人」と呼ばれる人たちの多くが、都市部でオーナーシェフとして活躍をし、人気を博している人たちばかりだったからだ。
ところがこの「珈琲の達人」こと門脇洋之さんは、島根県(安来市)で「カフェ・ロッソ」というカフェを経営していたからだ。

安来市と聞いて「どんなところ?」というイメージが思い浮かぶ方は、余りいらっしゃらないのでは?と思う。
元々刃物製造が地域の主な産業で、今はその主要産業も・・・という、典型的な地方都市だ。
そんな田舎(といっては、失礼だが)で、このようなオシャレなカフェの経営が成り立つのか?ということと、ヴァリスタの国際大会で準優勝するほどのヴァリスタがいることが不思議だったのだ。

そんなことを考えていたら、フッと思い出したことがあった。
山形にアル・ケッチャーノという、イタリアンレストランがある。
ここのオーナーシェフ・奥田政行さんは、山形・庄内の食材にこだわり、その味を求めわざわざ東京などから足を運ぶファンも数多くいるという話だった。

もしかしたら「食」に関しては、「都市部と地方の格差」がなくなりつつあるのかも知れない・・・、そんなことを感じた「ミニストップ・達人の珈琲」だった。