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早くも失速ぎみ?の静岡空港

2009-06-21 09:02:43 | アラカルト
静岡新聞のWEBサイトに、7、8月も9便欠航 中国東方航空、予約低迷響くという記事が掲載されていた。

何かと話題を巻き起こした「静岡空港」だが、今月何とか開港にこぎつけたことは、ご存知の方も多いだろう。
なんと言っても、この「静岡空港」のために今月は静岡県知事選まで行われるようになったのだから。
ところが、開港から2、3ヶ月で既に欠航便が決まってしまったというのだ。
それも夏休みやお盆休みなどで、一番利用客が多いといわれる7、8月の便で。

記事を読むと「新型インフルエンザの影響」というコトのようだが、本当に「新型インフルエンザ」なのだろうか?と、思ってしまうのだ。
というのも、元々この空港建設には「不必要」という意見が多く、私の知人の多くは「いらない」と言っていた。
その理由は、交通の便が良いというコトだ。
「中部空港」にも「羽田空港」、「成田空港」まで2時間程度で十分行けるので、静岡県内に空港のない不便さを感じていない、という話だった。
それどころか、「空港のある場所は、不便なんだよね~」という声すらあった。

確かに、県の規模や財政などから考えれば地方空港があっても、おかしくはなかった。
むしろ、産業・経済規模だけを考えれば「あって当然」というくらいだったかも知れない。
だが、その産業・経済面を支えてきたのは、既に整備されていた高速道路や新幹線などによるトコロも大きかったはずだ。
それを「一県・1空港」みたいな感じで、建設計画をしてしまったような気がするのだ。

「地方空港99番目に開港」した「静岡空港」だが、果たしてどれだけ利用客が伸びるのだろうか?
開港から1ヶ月も経たないで、既に暗雲が・・・という感じだ。
今後は、県内の利用客を増やすのではなく、「静岡県に来る人を如何に増やすのか?」というコト視点での発想力が必要となるのではないだろうか?

「地方空港の建設」というと、地元の人たちの利用を基に考えられて造られるようだが、本当は「如何に県内に人を呼び寄せるのか?」というトコロから考えなくては、「造ったはいいけれど・・・閑古鳥」という状況になってしまうだけだろう。
その視点と施策が、静岡空港に求められていると思うのだ。