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【G3X撮影速報】第10師団創設62周年記念行事(3)第10偵察戦闘大隊16式機動戦闘車(2024-10-13)

2025-02-08 20:12:43 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■第10偵察戦闘大隊16式機動戦闘車
訓練展示の始まりです。

第10師団祭訓練展示は16式機動戦闘車の機動展示から開始されました。守山駐屯地祭はCOVID-19新型コロナウィルス感染症拡大による中止をのぞいて2005年以来撮影を続けてきましたが、このところ様子がかわってきて。

観閲行進が省略されてしまった。これは驚いたことなのですが、最近の陸上自衛隊師団は定員で5000名を割って4500名程度まで削減されていまして、観閲行進を維持することが難しくなっているということだろうか。

16式機動戦闘車も最新装備ではあるけれども、戦車の代用にはならないことを陸上自衛隊自身が認めていて、機動打撃よりも展開と地形を使った防御戦闘というものを訓練展示で強調、戦車のような迫力はもうないものなのですね。

砂煙を蹴立てて、という部分では迫力があるのですが、同時に特科連隊の管理替え、戦車大隊の廃止、その前には施設大隊から戦闘工兵装備の方面隊管理替え、ここまで縮小されている現状を知ってしまいますと大丈夫なのか、と。

ランセット無人機など、数を揃えられるならば大量に配備することで普通科部隊の戦い方を変えられるのかもしれませんし、ウクライナの戦訓を活かすならば、使い捨てで陳腐化しやすいものの安価な無人機を揃える手もあります。

けれども、実態を見ますと、無人機は重要な装備ですがウクライナの戦訓を見ますと短期間で対抗手段を開発されるために、いったん多数配備しても、一年未満で陳腐化する、このために平時の備蓄は無意味というNATOの指摘さえ。

16式機動戦闘車について、数をもっと揃えれば運用の幅が広がるだろうと考えるのですが、言い換えれば数が足りない、他方で今後は無人機対策としてRWS遠隔操作銃塔を追加するか、電子妨害装置を搭載する必要が出てきます。

機械化装備は、パトリアAMV装甲車と、ハーケイかイーグルが軽装甲機動車の後継装備として採用されることとなりますので、これもどの程度数が揃うのかという問題がありますけれども、数が揃えば状況は変わってゆくでしょう。

電子装備と近距離防空装備、ウクライナの戦訓をみますともう一つ、この二つを普及させる必要があります。それは普通科中隊規模で普及させる必要と、ランセット無人機対策には兵力を数名程度規模まで分散させねばなりません。

機械化部隊であれば、特に搭載する車両の冗長性などがありますので、追加はそれほど難しくは無いのかもしれませんけれども、実際のところ、軽歩兵を地形防御と地皺の多い国土を背景に重視してきましたので、その遅れがある。

重装備については有事の際、方面隊単位で師団に編入するという方針が示されているのですけれども、実際のところ、充分に平時から管理替えと訓練を積むことが出来るのかという疑問と、数や稼働率への不安もあります。

連隊戦闘団を組めるように平時から配備する装備を確保する必要がありますし、いっそ進んで即応機動連隊のように、連隊戦闘団を平時編制とし、逆に必要ならば有事の際に戦闘団から師団へ装備管理替えする方式も検討すべきと思うのだ。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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