■週報:世界の防衛,最新10論点
今回は空母の話題からはじめまして潜水艦やその兵装に哨戒艦など海軍関連の最新情報を見てみましょう。
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F-35C戦闘機を運用する初の航空母艦としてニミッツ級原子力空母カールビンソンが8月27日、ワシントン州ブレマートンからカリフォルニア州サンディエゴ基地へ入港しました。このF-35C運用改修は19か月間に及ぶ改修計画として進められ、ブレマートンでの施設改修工事を完了したのを受け、システム面での最終段階改良をサンディエゴで行います。
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海軍はカールビンソンの改修に3億6700万ドルを投じており、甲板や航空燃料区画と航空機用エレベータ改修を行うと共に乗員区画の改良も行い、より長期間の航海を可能とする水準となっています。F-35B戦闘機の強襲揚陸艦における運用破壊しされていますが、F-35Cはより高いステルス性とF-35系統最大の戦闘行動半径を有し次世代戦に対応します。
■イギリス空母艦上のF-35B
イギリス海軍のF-35B洋上運用は順調に進んでいますが、今回此処で象徴的な動きがありました。
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イギリス海軍は9月後半期に行われたNATO演習において空母クイーンエリザベス艦上に1983年の空母ハーミーズ以来の戦闘機部隊を展開したとのことだ。この演習においてF-35B戦闘機14機、AW-101ヘリコプター8機が展開した。F-35Bは米英の機体である。クイーンエリザベスはクイーンエリザベス級航空母艦一番艦、満載排水量65000tに達する。
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クイーンエリザベス艦上にはイギリス空軍第617飛行隊、そしてアメリカ海兵隊第211海兵戦闘攻撃飛行隊が展開し、母艦周辺は駆逐艦などイギリス海軍水上艦艇7隻が陣形を組んだ。空母部隊指揮官スティーブムーア提督はこの艦隊を世界で最も進んだ第五世代戦闘機による部隊としている。クイーンエリザベス級は最大40機のF-35Bを搭載可能である。
■イランが空母建造か?
イラン海軍について非常に気になる動きがありました。
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イラン海軍は年内にも強襲揚陸艦の建造開始を発表する公算である。これはイラン海軍ホセインカザンディ司令官が9月23日、イラン国営放送の番組にて所見を述べた際に明らかとなった。イラン海軍が構想する強襲揚陸艦は全長231mと大型であり、ヘリコプター7機を搭載し各種無人機母艦をも担うという。また新型艦はウェルドックも有するとされる。
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強襲揚陸艦は実現するならばイラン海軍史上最大の戦闘艦となる。イラン海軍は海上発射型無人機の開発を進めており、モハジール無人機は垂直発進が可能であるとともに航続距離は200kmに達するという。またイラン海軍では新型の海上発着型ヘリコプターを開発中とされており、これは水上戦闘艦からの発進の他に海面に直接着水する事も可能である。
■ロシア艦の滑空兵器
超音速滑空兵器は昨今急速にミサイル世代交代を世界に突き付けているようです。
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ロシア海軍は10月6日、バレンツ海海上で実施された、極超音速巡航ミサイルツィルコンの水上戦闘艦からの発射実験に成功したと発表しました。ツィルコンはアメリカが進めるミサイル防衛を掻い潜る新世代の戦略兵器運搬手段として開発されているものであり、試験ではロシア軍発表として標的までの距離は450km、マッハ8速度を発揮したとのこと。
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極超音速巡航ミサイルツィルコンの発射試験を実施したのはフリゲイトアドミラルゴルシコフ、2018年に竣工したばかりの最新鋭型艦の一番艦です。アドミラルゴルシコフは1990年代にウダロイ級やソブレメンヌイ級駆逐艦を置き換える新型艦として計画されるもロシア経済の低迷により一番艦着工は2006年に、その後も12年間を掛けて建造されたもの。
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アドミラルゴルシコフ級は満載排水量5400t、ツィルコンはUKSK-VLSへ12発が搭載可能であり、現在2隻が竣工し6隻が建造中となっています。ツィルコン運用は水上戦闘艦に加えて潜水艦からの投射が試験中となっており、2019年にロシアのプーチン大統領はツィルコンの速度を最大マッハ9と公表されており、射程は1500kmに達する強力装備です。
■ロシア潜水艦のミサイル
ロシア海軍はミサイル巡洋艦と原子力巡航ミサイル潜水艦を従来から整備してきましたが新しい動きです。
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ロシア海軍は今後建造される885M型攻撃型原潜、所謂ヤーセン級攻撃型原潜後期型について新型のカリブルM巡航ミサイルが搭載される方針であり、これにより4000km圏内への攻撃能力を有する事となる、これは8月に行われたモスクワ陸軍2020フォーラムにおいて展示された内容をタス通信が報じたものです。ヤーセン級が3隻就役、6隻建造中です。
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ロシア海軍は伝統的に長射程の巡航ミサイルを搭載した潜水艦を巡航ミサイル原潜として分けて運用していました、SSN-21などミサイルが大型であった時代にアメリカ空母などをミサイル爆撃機やミサイル巡洋艦と協同し飽和攻撃を加える為です。しかし巡航ミサイルは小型化、カリブルはシリア内戦において3000km近い射程を有する事が判明しています。
■シンガポールの新潜水艦
218型潜水艦といいますと海上自衛隊ゆうしお型規模の大きさに最新のAIP機関を搭載したもの。
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シンガポール海軍向けドイツ218型潜水艦が9月1日、初の海上公試に成功したとのこと。218型潜水艦は輸出用AIP潜水艦である214型の改良型で、214型潜水艦は韓国海軍が9隻をノックダウン生産、ギリシャ海軍も4隻、ポルトガル海軍は2隻、トルコ海軍も4隻を運用する。初期にはAIP機関に深刻な問題がギリシャより指摘され、本型は改良型だ。
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218型潜水艦は、水中排水量2200t、全長70mで乗員は28名となっており、シンガポール海軍は2021年より4隻を導入する。シンガポール海軍は現在中古で取得したスウェーデン製チャレンジャー級潜水艦やアーチャー級潜水艦を運用中であるが老朽化が進んでおり、これらの運用により練成した要員により最新型であるAIP潜水艦を運用する構想である。
■ロシア最新原子力砕氷艦
日本の砕氷艦しらせ船体よりも遥かに大きな原子力砕氷艦の話題です。
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ロシアのサンクトペテルブルクバルチック造船所は9月22日、新型原子力砕氷船アルクチカを竣工させた。アルクチカは2016年に進水式を迎え建造を進めていた、全長173m、2.8m厚の氷床を連続砕氷し航行が可能で、砕氷船としての用途に加え北極圏液化天然ガス田開発を担う。アルクチカの母港はロシア北極圏のムルマンスクであると発表されている。
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ロシアは目下、北極海航路の開発を進めており、気候変動に伴う夏季の北極海船舶航行が可能となった事を受け、原子力砕氷船団の再建を急いでいる。原子力砕氷艦により一年間の内九か月間の北極海航行が可能、温室効果ガスを出さない”地球にヤサシイ”原子力機関を搭載し欧州とアジア地域の海運を短縮する事により気候変動を食い止めると期待される。
■マレーシア新哨戒艦構想
日本の哨戒艦がどういったものとなるかが昨今の関心事ですがマレーシアの哨戒艦計画に動きです。
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マレーシア海軍将来沿海域哨戒艇構想LMS計画第二次選定が9月より開始されました。これは70m型で満載排水量700t規模の哨戒艇を18隻導入する構想で、ドイツのファスメル社、マレーシアのプレストン社、オランダのダンメル社、など提案要求に応じているとのこと。第一次契約では4隻が中国CSICに発注され既に2019年より竣工が始っています。
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LMS計画第二次選定では40mm機関砲一門と12.7mm重機関銃数丁を搭載した上でマレーシア海軍ではヘリコプター発着甲板の設置を要望しています。南シナ海尖閣諸島を中心に中国軍事圧力が日増しに高まる中、マレーシアも南シナ海に環礁や離島を有しており、マレーシア海軍ではフリゲイト等と共に平時から警戒監視に当る哨戒艦を強化しています。
■コロンビアにウルサン級
ウルサン級フリゲイトといいますと護衛艦あぶくま型の二割小型ながら強力な兵装の艦です。
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コロンビア海軍は九月下旬、韓国海軍より中古コルベットイクサンを導入した。イクサンはポハン級、韓国が1980年代、沿岸哨戒用に24隻を量産した重武装のコルベットであり、満載排水量1220tと小型ながら76mm単装砲と30mm連装機関砲2門、エグゾセ対艦ミサイルや爆雷投下装置等を搭載し、北朝鮮ミサイル艇や魚雷艇を駆逐する任務をもつ。
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ポハン級コルベットのコロンビア海軍供与は2隻目であり、ポハン級はコロンビアの他、ヴェトナム、フィリピン、エジプト、ペルーにも譲渡されている。この供与に際しては外洋哨戒艦等の販売とセットとなっている事例も多く、有意義な用途だ。ポハン級が新型のインチョン級フリゲイトへ置き換えられており、今後も友好国への供与が進む事と成ろう。
■インドアスロック射程640km
そんな遠くの目標をどのように発見するかなのですが。
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インド海軍は10月5日、射程640kmの魚雷投射システムSMARTの発射実験に成功したと発表しました。これはアメリカのアスロックのように短魚雷を目標潜水艦上空まで投射するものですが、射程は640kmと射程15km前後のアスロックよりも、文字通り桁違いに延伸しています。試験はインドの東部オディシャ州ウィーラー島にて実施されました。
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SMARTには射程12kmの短魚雷が装着されており、理論上は水上戦闘艦から640km先の潜航中である潜水艦を攻撃可能です。この種のミサイルで最も射程が長いのはイタリアのミラス対潜ミサイルで射程は55km、旧ソ連が1981年に開発したRPK-7の射程が100kmでした。この種のミサイルは長射程化しても潜水艦の位置を捕捉できなければ無意味です。
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インド海軍では中国海軍潜水艦部隊のインド洋進出を背景に対潜装備の強化を急いでいますが、640km先まで対潜ミサイルを開発しても、640km先を索敵する手段が限られます、イタリアのミラスは艦載対潜機がアグスタ212という搭載能力が限られた為の長射程でした。ただ、インド海軍が海底ソナー網を整備するならば、大きな抑止力となりましょう。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
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(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
今回は空母の話題からはじめまして潜水艦やその兵装に哨戒艦など海軍関連の最新情報を見てみましょう。
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F-35C戦闘機を運用する初の航空母艦としてニミッツ級原子力空母カールビンソンが8月27日、ワシントン州ブレマートンからカリフォルニア州サンディエゴ基地へ入港しました。このF-35C運用改修は19か月間に及ぶ改修計画として進められ、ブレマートンでの施設改修工事を完了したのを受け、システム面での最終段階改良をサンディエゴで行います。
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海軍はカールビンソンの改修に3億6700万ドルを投じており、甲板や航空燃料区画と航空機用エレベータ改修を行うと共に乗員区画の改良も行い、より長期間の航海を可能とする水準となっています。F-35B戦闘機の強襲揚陸艦における運用破壊しされていますが、F-35Cはより高いステルス性とF-35系統最大の戦闘行動半径を有し次世代戦に対応します。
■イギリス空母艦上のF-35B
イギリス海軍のF-35B洋上運用は順調に進んでいますが、今回此処で象徴的な動きがありました。
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イギリス海軍は9月後半期に行われたNATO演習において空母クイーンエリザベス艦上に1983年の空母ハーミーズ以来の戦闘機部隊を展開したとのことだ。この演習においてF-35B戦闘機14機、AW-101ヘリコプター8機が展開した。F-35Bは米英の機体である。クイーンエリザベスはクイーンエリザベス級航空母艦一番艦、満載排水量65000tに達する。
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■イランが空母建造か?
イラン海軍について非常に気になる動きがありました。
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■ロシア艦の滑空兵器
超音速滑空兵器は昨今急速にミサイル世代交代を世界に突き付けているようです。
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ロシア海軍は10月6日、バレンツ海海上で実施された、極超音速巡航ミサイルツィルコンの水上戦闘艦からの発射実験に成功したと発表しました。ツィルコンはアメリカが進めるミサイル防衛を掻い潜る新世代の戦略兵器運搬手段として開発されているものであり、試験ではロシア軍発表として標的までの距離は450km、マッハ8速度を発揮したとのこと。
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■ロシア潜水艦のミサイル
ロシア海軍はミサイル巡洋艦と原子力巡航ミサイル潜水艦を従来から整備してきましたが新しい動きです。
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ロシア海軍は今後建造される885M型攻撃型原潜、所謂ヤーセン級攻撃型原潜後期型について新型のカリブルM巡航ミサイルが搭載される方針であり、これにより4000km圏内への攻撃能力を有する事となる、これは8月に行われたモスクワ陸軍2020フォーラムにおいて展示された内容をタス通信が報じたものです。ヤーセン級が3隻就役、6隻建造中です。
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ロシア海軍は伝統的に長射程の巡航ミサイルを搭載した潜水艦を巡航ミサイル原潜として分けて運用していました、SSN-21などミサイルが大型であった時代にアメリカ空母などをミサイル爆撃機やミサイル巡洋艦と協同し飽和攻撃を加える為です。しかし巡航ミサイルは小型化、カリブルはシリア内戦において3000km近い射程を有する事が判明しています。
■シンガポールの新潜水艦
218型潜水艦といいますと海上自衛隊ゆうしお型規模の大きさに最新のAIP機関を搭載したもの。
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シンガポール海軍向けドイツ218型潜水艦が9月1日、初の海上公試に成功したとのこと。218型潜水艦は輸出用AIP潜水艦である214型の改良型で、214型潜水艦は韓国海軍が9隻をノックダウン生産、ギリシャ海軍も4隻、ポルトガル海軍は2隻、トルコ海軍も4隻を運用する。初期にはAIP機関に深刻な問題がギリシャより指摘され、本型は改良型だ。
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218型潜水艦は、水中排水量2200t、全長70mで乗員は28名となっており、シンガポール海軍は2021年より4隻を導入する。シンガポール海軍は現在中古で取得したスウェーデン製チャレンジャー級潜水艦やアーチャー級潜水艦を運用中であるが老朽化が進んでおり、これらの運用により練成した要員により最新型であるAIP潜水艦を運用する構想である。
■ロシア最新原子力砕氷艦
日本の砕氷艦しらせ船体よりも遥かに大きな原子力砕氷艦の話題です。
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ロシアのサンクトペテルブルクバルチック造船所は9月22日、新型原子力砕氷船アルクチカを竣工させた。アルクチカは2016年に進水式を迎え建造を進めていた、全長173m、2.8m厚の氷床を連続砕氷し航行が可能で、砕氷船としての用途に加え北極圏液化天然ガス田開発を担う。アルクチカの母港はロシア北極圏のムルマンスクであると発表されている。
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ロシアは目下、北極海航路の開発を進めており、気候変動に伴う夏季の北極海船舶航行が可能となった事を受け、原子力砕氷船団の再建を急いでいる。原子力砕氷艦により一年間の内九か月間の北極海航行が可能、温室効果ガスを出さない”地球にヤサシイ”原子力機関を搭載し欧州とアジア地域の海運を短縮する事により気候変動を食い止めると期待される。
■マレーシア新哨戒艦構想
日本の哨戒艦がどういったものとなるかが昨今の関心事ですがマレーシアの哨戒艦計画に動きです。
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マレーシア海軍将来沿海域哨戒艇構想LMS計画第二次選定が9月より開始されました。これは70m型で満載排水量700t規模の哨戒艇を18隻導入する構想で、ドイツのファスメル社、マレーシアのプレストン社、オランダのダンメル社、など提案要求に応じているとのこと。第一次契約では4隻が中国CSICに発注され既に2019年より竣工が始っています。
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LMS計画第二次選定では40mm機関砲一門と12.7mm重機関銃数丁を搭載した上でマレーシア海軍ではヘリコプター発着甲板の設置を要望しています。南シナ海尖閣諸島を中心に中国軍事圧力が日増しに高まる中、マレーシアも南シナ海に環礁や離島を有しており、マレーシア海軍ではフリゲイト等と共に平時から警戒監視に当る哨戒艦を強化しています。
■コロンビアにウルサン級
ウルサン級フリゲイトといいますと護衛艦あぶくま型の二割小型ながら強力な兵装の艦です。
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コロンビア海軍は九月下旬、韓国海軍より中古コルベットイクサンを導入した。イクサンはポハン級、韓国が1980年代、沿岸哨戒用に24隻を量産した重武装のコルベットであり、満載排水量1220tと小型ながら76mm単装砲と30mm連装機関砲2門、エグゾセ対艦ミサイルや爆雷投下装置等を搭載し、北朝鮮ミサイル艇や魚雷艇を駆逐する任務をもつ。
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ポハン級コルベットのコロンビア海軍供与は2隻目であり、ポハン級はコロンビアの他、ヴェトナム、フィリピン、エジプト、ペルーにも譲渡されている。この供与に際しては外洋哨戒艦等の販売とセットとなっている事例も多く、有意義な用途だ。ポハン級が新型のインチョン級フリゲイトへ置き換えられており、今後も友好国への供与が進む事と成ろう。
■インドアスロック射程640km
そんな遠くの目標をどのように発見するかなのですが。
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インド海軍は10月5日、射程640kmの魚雷投射システムSMARTの発射実験に成功したと発表しました。これはアメリカのアスロックのように短魚雷を目標潜水艦上空まで投射するものですが、射程は640kmと射程15km前後のアスロックよりも、文字通り桁違いに延伸しています。試験はインドの東部オディシャ州ウィーラー島にて実施されました。
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SMARTには射程12kmの短魚雷が装着されており、理論上は水上戦闘艦から640km先の潜航中である潜水艦を攻撃可能です。この種のミサイルで最も射程が長いのはイタリアのミラス対潜ミサイルで射程は55km、旧ソ連が1981年に開発したRPK-7の射程が100kmでした。この種のミサイルは長射程化しても潜水艦の位置を捕捉できなければ無意味です。
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インド海軍では中国海軍潜水艦部隊のインド洋進出を背景に対潜装備の強化を急いでいますが、640km先まで対潜ミサイルを開発しても、640km先を索敵する手段が限られます、イタリアのミラスは艦載対潜機がアグスタ212という搭載能力が限られた為の長射程でした。ただ、インド海軍が海底ソナー網を整備するならば、大きな抑止力となりましょう。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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