■臨時情報ーウクライナ情勢
ロシア軍生物兵器使用をアメリカ政府が懸念しているという驚きの報道が世界を飛び交っています。

生物兵器の使用は1975年の生物兵器禁止条約により全面的に禁止されています。しかし、その生物兵器が、ロシア軍によりウクライナでの攻撃に用いられるのではないか、アメリカ政府は警戒を強めています。こう云うのも、今回のウクライナ侵攻や攻撃経路などを完全に情報収集により把握していたアメリカの情報分析力から、一定の信憑性があるのです。

万一使用された場合は、深刻な土壌汚染のリスクや拡散のリスクがあり、例えば西部に使用された場合にはNATO加盟国であるルーマニアやポーランドへ拡大する懸念があり、これはNATOが今回のウクライナ侵攻へ関与しなければならない状況となります。すると飛行禁止空域設定等、部分的な関与であってもロシアとNATO,第三次大戦の懸念が高まる。

アメリカが懸念するのは、ロシア政府が“ウクライナ政府が極秘裏にCOVID-19新型コロナウィルスの研究を行っている”と主張していました後に“ウクライナが生物兵器を使用しようとしている”と主張を切り替えており、これが逆にアメリカ政府が“ロシア軍が生物兵器を使用しウクライナ軍へ転嫁しようとしている”偽旗作戦を懸念している構図です。

炭疽菌。ロシア軍がどのような生物兵器を想定しているとアメリカが分析しているのかは不明です、しかし、ロシアはソ連時代に生物兵器禁止条約発効後の少なくとも1979年までは生物兵器の一種である炭疽菌を培養していた事が判明しています、そしてその判明というのは生物兵器工場から炭疽菌が漏えい“ソ連公式記録でも”64名の一般市民が死亡した。

スヴェルドロフスク炭疽菌漏えい事故、これは1979年3月30日に細菌兵器工場の空気排気口に芽胞炭疽菌乾燥装置から通気した空気に無濾過の炭疽菌が混入しており、隣接する市街地へ漏洩したもの。ソ連公式記録では64名が死亡していますが、同じ公式記録には500床の伝染病隔離病棟設置等が記されており、実際の被害の規模は記録に残っていません。

炭疽菌は、ヒトヒト感染を引き起こしませんので細菌兵器としては、比較的扱いやすい事が判明しています。ただ、芽胞が半永久的に土壌に残る為、例えば1942年にイギリス軍がスコットランド沿岸の離島で試験した際に大規模な土壌汚染が判明し、除染が1990年まで要するという事故がありました。逆に考えれば相手の施設などを長期間使用不能とできる。

ロシア軍が、しかしどの程度の細菌兵器使用を準備しているかは定かではありません、アメリカの情報ですが、同様に危惧された戦術核兵器の限定使用についても開戦から三週間を経ても未だ、幸いな事に、ウクライナでの核攻撃は行われていませんし、そしてもう一つ、ロシア軍のNBC防護装備の水準がウクライナ侵攻部隊を見る限り高くないのですね。

NBC防護装備が無ければロシア軍自身が被害を受ける事となりますが、除染装備やNBC偵察装備は勿論、個人防護装備も充分ではありません。もっとも、仮にロシア軍が全土からNBC防護装備をウクライナ周辺へ移送しているような兆候をアメリカが衛星画像などで掴んでいるならば別なのですが、この当たりについては偽旗作戦懸念以外出ていません。

生物兵器について。例えば口蹄疫ウィルスのような畜産業へ打撃を与えるものや、天然痘ウィルス、ブルセラ菌のようなものも存在します。この懸念すべき点として、例えば核兵器であれば核爆発は地震計により日本でさえ検知可能ですし、化学兵器も即効性がある為に使用されれば即、判明しますが、生物兵器は影響が出るまでに時間がかかる特徴がある。

しかし、NATOは勿論我が国も含めて、例えば“生物兵器が使用された場合はジュネーヴ条約に基づく人道支援へ医療支援部隊をウクライナへ派遣する”とした上で“これらの部隊がロシア軍の妨害を受けた場合は北大西洋条約五条に基づく集団的自衛権行使を覚悟する”というような姿勢を示さなければ、この種の事態は封じ込めねば現実となりかねません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
ロシア軍生物兵器使用をアメリカ政府が懸念しているという驚きの報道が世界を飛び交っています。

生物兵器の使用は1975年の生物兵器禁止条約により全面的に禁止されています。しかし、その生物兵器が、ロシア軍によりウクライナでの攻撃に用いられるのではないか、アメリカ政府は警戒を強めています。こう云うのも、今回のウクライナ侵攻や攻撃経路などを完全に情報収集により把握していたアメリカの情報分析力から、一定の信憑性があるのです。

万一使用された場合は、深刻な土壌汚染のリスクや拡散のリスクがあり、例えば西部に使用された場合にはNATO加盟国であるルーマニアやポーランドへ拡大する懸念があり、これはNATOが今回のウクライナ侵攻へ関与しなければならない状況となります。すると飛行禁止空域設定等、部分的な関与であってもロシアとNATO,第三次大戦の懸念が高まる。

アメリカが懸念するのは、ロシア政府が“ウクライナ政府が極秘裏にCOVID-19新型コロナウィルスの研究を行っている”と主張していました後に“ウクライナが生物兵器を使用しようとしている”と主張を切り替えており、これが逆にアメリカ政府が“ロシア軍が生物兵器を使用しウクライナ軍へ転嫁しようとしている”偽旗作戦を懸念している構図です。

炭疽菌。ロシア軍がどのような生物兵器を想定しているとアメリカが分析しているのかは不明です、しかし、ロシアはソ連時代に生物兵器禁止条約発効後の少なくとも1979年までは生物兵器の一種である炭疽菌を培養していた事が判明しています、そしてその判明というのは生物兵器工場から炭疽菌が漏えい“ソ連公式記録でも”64名の一般市民が死亡した。

スヴェルドロフスク炭疽菌漏えい事故、これは1979年3月30日に細菌兵器工場の空気排気口に芽胞炭疽菌乾燥装置から通気した空気に無濾過の炭疽菌が混入しており、隣接する市街地へ漏洩したもの。ソ連公式記録では64名が死亡していますが、同じ公式記録には500床の伝染病隔離病棟設置等が記されており、実際の被害の規模は記録に残っていません。

炭疽菌は、ヒトヒト感染を引き起こしませんので細菌兵器としては、比較的扱いやすい事が判明しています。ただ、芽胞が半永久的に土壌に残る為、例えば1942年にイギリス軍がスコットランド沿岸の離島で試験した際に大規模な土壌汚染が判明し、除染が1990年まで要するという事故がありました。逆に考えれば相手の施設などを長期間使用不能とできる。

ロシア軍が、しかしどの程度の細菌兵器使用を準備しているかは定かではありません、アメリカの情報ですが、同様に危惧された戦術核兵器の限定使用についても開戦から三週間を経ても未だ、幸いな事に、ウクライナでの核攻撃は行われていませんし、そしてもう一つ、ロシア軍のNBC防護装備の水準がウクライナ侵攻部隊を見る限り高くないのですね。

NBC防護装備が無ければロシア軍自身が被害を受ける事となりますが、除染装備やNBC偵察装備は勿論、個人防護装備も充分ではありません。もっとも、仮にロシア軍が全土からNBC防護装備をウクライナ周辺へ移送しているような兆候をアメリカが衛星画像などで掴んでいるならば別なのですが、この当たりについては偽旗作戦懸念以外出ていません。

生物兵器について。例えば口蹄疫ウィルスのような畜産業へ打撃を与えるものや、天然痘ウィルス、ブルセラ菌のようなものも存在します。この懸念すべき点として、例えば核兵器であれば核爆発は地震計により日本でさえ検知可能ですし、化学兵器も即効性がある為に使用されれば即、判明しますが、生物兵器は影響が出るまでに時間がかかる特徴がある。

しかし、NATOは勿論我が国も含めて、例えば“生物兵器が使用された場合はジュネーヴ条約に基づく人道支援へ医療支援部隊をウクライナへ派遣する”とした上で“これらの部隊がロシア軍の妨害を受けた場合は北大西洋条約五条に基づく集団的自衛権行使を覚悟する”というような姿勢を示さなければ、この種の事態は封じ込めねば現実となりかねません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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