嵯峨嵐山文華館へ行った。
以前、「百人一首殿堂・時雨殿」だったのが
改装し、「嵯峨嵐山文華館」として
2018年にリニューアルされたそうだ。
藤原定家が百人一首を撰んだ地、
小倉山の麓・嵐山渡月橋の近くにある。
常設展示は百人一首にまつわる展示。
今回、大河ドラマ「光の君へ」にちなんで
源氏物語を題材にした日本画を
展示されている。
各名場面が描かれていてとても興味深い。
嵐山は、明石の君が住まれたところだし、
近くに、源氏が六条御息所を訪ねた野宮神社もあり、
なるほど、ゆかりがある。
大きな窓から、嵐山の風景が見える。
まるで絵画を観ているよう。
紫式部をめぐる人物相関図が実に面白い。
こちらの2階の大広間で、日本文学者ピーターマクミラン氏の
お話をお聞きした。
アイルランド出身の優秀な方で、
百人一首を英訳、伊勢物語も英訳されている。
ご自身も詩人であり、和歌を訳すのに
英語の韻にも気を配っておられるそうで、
私達以上に日本のこと・日本文学のことに
精通されていて驚いた。
マクミラン氏が仰るには 紫式部は天才!
「源氏物語」のなかには700以上もの和歌が
詠まれている。登場人物一人一人の性格や
感情によって、和歌を使い分けて創作している
ところが天才だそうだ。
自分自身の想いによって和歌を
つくるのも難しいのに、
いろいろな登場人物の個性を際立たせた和歌を
あたかも、その人が本当に詠んだように
創作するのが素晴らしい、と絶賛されていた。
それも1000年も前に!
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