当ブログで尊敬し、リンクも貼らせていただいている日本協会傍士理事のコラムの一つの記事を紹介させていただきます。まだ、NPO時代の昔、クレドの上にあった勤務先へ、サポの方2人と一緒に岡山在住時代の同氏を思い切って訪問した事があります。ドキドキしながら行きましたが、「どうぞどうぞ」と優しく通してもらい、丁寧なお話を聞いた事を思い出しました。懐かしき限り。あの時に聞いたお話が当ブログのルーツです。
「1円の力」というテーマで草の根支援の事を説明されています。いい内容なので、抜粋して紹介させていただきます。
小規模な地域をホームタウンとしていて、Jリーグを目指し活動するクラブの中には、経営に苦しむところが少なくない。なるほど「大きいこと」も大切だが、そもそも個の存在や魂を忘れていないかと始まっています。
ノーベル賞受賞の小柴昌俊氏が平成基礎科学財団を設立されていますが、基礎科学をする楽しさを日本中に普及することを目的に作られたそうです。「基礎科学は、みんなのためのもの」という事で、小柴氏は、産業や経済団体の寄付だけに頼らず、景気・不景気に関わらず、1円の単位で賛助会員を募り、広く国民一人一人に自分たちの基礎科学を支えてもらいたいとして、自治体には、住民一人1円の単位で会員になっています。
中でも岡山県は人口のとおり、195万円を拠出しているようです。 そして、その賛助会員リストに「高貴な御二方、年間2円、102,004年度分迄払込済み」というものがあります。これは、2004年からに、1円を10万年先まで2人分で20万2円寄付しているそうです。面白い話です。
財団の公式HPを観てみました。岡山絡みではナカシマプロペラ㈱、内山工業㈱、カーツ㈱の企業名が出てきます。
スポーツと科学というので、ピンと来ない人も多いとは思いますが、思いが通じれば支援は集まると思うし、そういう小さい所からだんだん大きくしていくのが、まさに「草の根」だと思います。最初から太ければ根じゃないですから。傍士さんの伝えたい思いは、当ブログとしては何となくわかっているつもりです。
平成基礎科学財団公式HP:http://www.hfbs.or.jp/
Jリーグ百年構想のスローガンは、「スポーツで、もっと、幸せな国へ」。大きく財政が豊かな地域、大企業がいくつもある地域だけしかJクラブができない。そうではない。1円という最小単位から地域みんなが知恵を絞れば、日本中に存在するグラウンドの数だけホームタウンは生まれ、スポーツ文化を創ることができるはずである。地域社会の発展は「個の自立」。1人1円の精神が個の力として反映されると言われています。
先立つものはお金。確かに現実的には簡単ではありません。総合型地域スポーツクラブの運営も、過去に当ブログに登場した所でも苦しい話を聞いたことがあります。しかし、「夢」が原動力になり、地域住民の背中を押す。
貧乏な組織であっても、学校帰りにスポーツ教室に向かう子ども達を目にすると、頑張らねばと大人にパワーを与える。行政型の総合型地域SCは現実的には運営は困難を極めると認識していましたが、最近瀬戸町のクラブと交流が持つことができました。また紹介しますが、頑張って運営されています。
話をすればわかります。みなさん「夢」をお持ちなのです。「夢」というものが原動力になり、「個の自立」を促します。小さなクラブでも「いつか我が町からJを」「いつかうちの市からJの選手、代表選手を」という夢を持つってのはいいですね。何か最後はノスタルジックになってしまいました。
夢に向かうパワーがあるから、草の根の根っこもなかなか抜けないのかもしれません。ある意味今回は真面目な話題でした。
ちなみに傍士理事のコラムの記事は、社名や地名でよく岡山の名称が出てきます。東京へ行かれた後も、岡山を意識していただいているのかなと思う時あります。
「百年構想のある風景」該当記事:http://www.j-league.or.jp/document/hoji/0808-30.html
Jリーグ「百年構想のある風景」コラム:http://www.j-league.or.jp/document/hoji/