CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】ヘンな論文

2015-07-25 19:13:56 | 読書感想文とか読み物レビウー
ヘンな論文  著:サンキュータツオ

昔はこういう本は、面白系新書ジャンルだったように思いますが
立派なソフトカバー単行本で出ているのが
なんとも感慨深いのであります、閑話

さておいて、世の中のちょっと変わった論文を
あれこれと集めて紹介しつつ
実際にその著者に会ったりなんだったりしたという
そんなことがまとまっている本でありました
面白かったんだけども、無理に面白く見せようと
しすぎでないかしらと思わなくもなかったのであります
よいんだけども、ツッコミのスタイルは
やっぱり文章で読むと、どうかしらと
思ってしまう、難しいものでありますね

全編を通して、さまざまな論文にスポットをあてて
また、論文とはそもそもどうやって判定されているかと
そういう部分も真面目に書いて、
ちょっとだけ、話題になった誰かを引き合いに出したりとか
そんなこんなの内容でありましたが、
本として、この企画の根幹にあったのかわかりませんが、
最後に紹介されていた、湯たんぽに関する論文について
ここにまつわる、さまざまなお話が
もっとも強い気持ちと主張が見られて、
なんかいい話だったというか
立派な本だったような印象を覚えて終わったのでありました

いわゆる盗作であるとか、論拠についてとか、
その調査にどれほどの力と情熱が必要であったかとか
論文が発表されるまでに大切なことが、
裏方仕事のように紹介されているのはステキでありまして、
昨今、そういうプロの仕事を
さらっと上っ面だけ持っていくという、コピペの悪徳さについて
非常に考えさせられるようでもあって、なかなか深いと
思ってしまったのであります
そうなんだ、誰かが成したことはその人をもって
賞賛されるべきなのだと、気持ちとしては思ってしまいますね
それをうまくコーディネートするという仕事がまた
発生しているのも否めないけども、なかなかどうして

と、そんな難しいことも考えさせられたのですが
そのほか、変わったことに血道をあげる人がいるなと思わされたり
論文として発表するその筋道、その考え方なんかが
もっとも大切なことだとして、そういう教育としての論文だったりとか
あれこれ、本当、頭いい人がたくさん絡むと
ものすごくよいことというか、立派?じゃないな、
高尚なそれのように思うんだけども、
少し離れてみると、どうともならないという
そんな滑稽さが見えたり見えなかったりと
ともあれ、楽しく読み捨てられる
そういう本であったように思うのでありました