CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

ETV特集 最強ソフトVS個性派棋士~激闘 電王戦二番勝負~

2016-07-29 17:57:34 | ドラマ映画テレビ感想
久しぶりの将棋系番組でありました
私も知識が足らないので、
電王戦に出ていた山崎八段については、
ああ、NHK将棋講座に出ている1分将棋の人
なんて認識しかなかったのでありますが
その、1分将棋でなぜあんなに強いかが
この番組によって理解できたのでありました
そして、といっていいのか
何人かの将棋好きの知り合いが言っていた
山崎は、PC戦には絶対向いてない
なんていう素人評が、あながち間違ってなかったんじゃないかと
思わされたのでありました

番組として、
コンピュータ将棋への取り組みという部分と、
山崎八段の人間部分を追ったドキュメンタリ部分と
2つ見所があったと、大変満足なのでありました
面白い、いい番組だった

コンピュータ将棋については、
その実力がすでに人間を越えているというのは
まぁ、わからんでもないところ
すでにあれだけの数の対局をこなしているというあたり、
ずっとずっと先を見てしまった
そんな印象を受けたのであります
まぁ、それで強くなったというのは、
ただ将棋を遊びつくしたというだけだよなと
感じてしまうので、それをもって、将棋を終了と考えるのは
若干違うなと思わされるところ
人間の手で、ちょっとずつ掘っていきながら
将棋が終わるときを見たいとも思うのであります

それはさておき、山崎八段の棋風について、
直観力による思いがけない手での逆転という話が出ていて
定石ではない部分からの勝負で勝つという
この手法はステキだなと思うわけですが、
これはこれで、現在の将棋における
勉強してきたほうが勝つというセオリーを
はなからはずしにいっている、
地力といっていいのか、研究ではないその場での判断で
勝負しようという気概なんかが見てとれて
それは面白いなと共感したのであります
いや、実際はそういう手を積極的に研究してたというべきか
なんといえばいいのかな、トリックスターではないんだが
かっこいいと感じたのである

が、そうなんだけども、その戦い方は
むしろコンピュータこそウエルカムなのではないか
そう思うような感じでありまして、
第一線の、あまりにもどうなんだという負け戦については
もうそれが完全によろしくなく出てた
そんな風に見えてしまった
むしろ、相手からそうやられて、受けなかったというか
反対に自分が定石に縛られたといったらいいのか
そういう印象に写ったのであります

その後、この敗戦について
なかなか辛らつな次回への期待が持ちかけられていたのは
ちょっと流石にかわいそうすぎるだろうと思ってしまったんだが
これはまぁ、仕方ないのだろうかな
考えさせられるところであります
プロはやっぱり、得しないからやりたがらないよなぁ
将棋の発展というために自分を犠牲とせねばならんと
そういう感じであるなと、改めて思い知らされたのであります

そして二戦目、ここで、糸谷前竜王からのアドバイスとか
頼もしい後輩たちの助言なんかもステキだと思ったわけでありますが
こっから、ドキュメンタリというか、山崎八段の人間味が見えて
これもまた、面白いというか興味深かったのでありました
最終的には、自分で勝手に負けていったと
そんな酷い言い方になってしまいそうな、
脆く崩れていくという感じが、痛々しいというか
見ていて切ないと思えた、これが人間だなぁなんて
勝手にこれまた感動したりといったわけなんだけども

盤面と、それ以外も含めて、凄く面白いドラマがあったんだと
それを教えてもらえたようでもあり
なかなかステキな番組だったとしめておきたいのであります