変半身 作:村田沙耶香
演劇脚本にもなっている合作なんだそうで、
別小説の信仰に通ずるものを感じながらも、
でもまったく異なるというか、いきなり振り切った感じになるのが
最高に楽しいと短編二作にどっぷり浸かった感じで読み終えた
どっちも、エログロというではないが、
下世話な話の消化の仕方というか、道徳とか常識とかに挑んでくる内容で、
でもそれがとても大切なことのように錯覚させられる
真摯な変態は、なんか尊敬してしまいがちに近い
なんともいえない憧れのようなものすら惹起する感覚がとても楽しい
どんな話でも、誰かにとっては、とても大切な話である可能性も示唆されて、
笑いとばせないというか、なんか居心地悪い感じになるけど
やっぱりただの下ネタだよなとも思わなくもない
この絶妙な匙加減が見事だと思いつつ読むのでありました
因習のなりたちに疑問というか、他愛のない推論を無理やりありがたそうにくっつけて
最終的に狂気を振り切って強引に走り去ったみたいな表題作と、
どうでもよい猥談めいた体験談が、一種の自身喪失みたいな話と混線して、
そこに共感と共有というものを絆として描くことで、なんか素敵に見せるもう一作とで、
読み終えてみると、ただのエロ話だろうと捨てきれない
さりとて、凄いもの読んだような気がするけど、騙されているのではという
一抹の不安を抱えたまま読書が終わるという体験が
とてもよかったと思うばかりであった
はたして、ちゃんとこの小説を読めたのか
まったく自信はないのだけども、やっぱり好きだなと
世界観に浸るというか、蹂躙されるみたいな感じが
とてもよいとメモっておくのである
演劇脚本にもなっている合作なんだそうで、
別小説の信仰に通ずるものを感じながらも、
でもまったく異なるというか、いきなり振り切った感じになるのが
最高に楽しいと短編二作にどっぷり浸かった感じで読み終えた
どっちも、エログロというではないが、
下世話な話の消化の仕方というか、道徳とか常識とかに挑んでくる内容で、
でもそれがとても大切なことのように錯覚させられる
真摯な変態は、なんか尊敬してしまいがちに近い
なんともいえない憧れのようなものすら惹起する感覚がとても楽しい
どんな話でも、誰かにとっては、とても大切な話である可能性も示唆されて、
笑いとばせないというか、なんか居心地悪い感じになるけど
やっぱりただの下ネタだよなとも思わなくもない
この絶妙な匙加減が見事だと思いつつ読むのでありました
因習のなりたちに疑問というか、他愛のない推論を無理やりありがたそうにくっつけて
最終的に狂気を振り切って強引に走り去ったみたいな表題作と、
どうでもよい猥談めいた体験談が、一種の自身喪失みたいな話と混線して、
そこに共感と共有というものを絆として描くことで、なんか素敵に見せるもう一作とで、
読み終えてみると、ただのエロ話だろうと捨てきれない
さりとて、凄いもの読んだような気がするけど、騙されているのではという
一抹の不安を抱えたまま読書が終わるという体験が
とてもよかったと思うばかりであった
はたして、ちゃんとこの小説を読めたのか
まったく自信はないのだけども、やっぱり好きだなと
世界観に浸るというか、蹂躙されるみたいな感じが
とてもよいとメモっておくのである