僕は金になる 作:桂望実
将棋をテーマにした小説だと楽しみにして読んだんだが
ほのぼの家族物語だった
少し上くらいの世代の何者にもなれなかった物語であるんだが、
何者かになれたかもしれない風変わりな姉と、ろくでもない父親の面倒をみつつ
自身も成長していくのを意識したりしなかったり
移ろう心と考え方みたいなのに共感を覚える内容で
なかなか楽しく読めたのでありました
将棋がやたら強いけど、色々と生活力がない姉と
その姉に賭け将棋をさせて生計を立てていく父親という
本当にろくでもないそれを、割としっかりものの弟が見守っていると
まぁそういう設定になっているんだが、
将棋をテーマにしつつも、一切盤面というか、筋は出てこないで
角で歩を取るとか、金の斜め上のとか
そういう感じだけで将棋を描いているので、符号でとっつきづらさがでることもなく
それでいて、将棋の楽しさ面白さというのがよく描かれていて感心した
ゲームとしての面白さというか、
将棋というものを楽しんでいる、遊んでいるというのが伝わる感じがよかったと思う
もっぱら人間関係というか、人間の成長が重点的に描かれるので、
しっかりものの弟が、はらはらというか、なんかやきもきしながら世話を焼いて
それでいて、その状況をおそらくは楽しんでいる
そんな仲の良い家族風景にも見える感じが優しいと思うところであった
割と切ない家族の物語でもあったわけだけど
そういう関係性も含めて、ある種の憧れともいえる特別さというのが
些細な事と思える、そんなことよりも、色々あって
ごたごたしている人生という姿がよく染みてくる素敵な小説でありました
将棋をテーマにした小説だと楽しみにして読んだんだが
ほのぼの家族物語だった
少し上くらいの世代の何者にもなれなかった物語であるんだが、
何者かになれたかもしれない風変わりな姉と、ろくでもない父親の面倒をみつつ
自身も成長していくのを意識したりしなかったり
移ろう心と考え方みたいなのに共感を覚える内容で
なかなか楽しく読めたのでありました
将棋がやたら強いけど、色々と生活力がない姉と
その姉に賭け将棋をさせて生計を立てていく父親という
本当にろくでもないそれを、割としっかりものの弟が見守っていると
まぁそういう設定になっているんだが、
将棋をテーマにしつつも、一切盤面というか、筋は出てこないで
角で歩を取るとか、金の斜め上のとか
そういう感じだけで将棋を描いているので、符号でとっつきづらさがでることもなく
それでいて、将棋の楽しさ面白さというのがよく描かれていて感心した
ゲームとしての面白さというか、
将棋というものを楽しんでいる、遊んでいるというのが伝わる感じがよかったと思う
もっぱら人間関係というか、人間の成長が重点的に描かれるので、
しっかりものの弟が、はらはらというか、なんかやきもきしながら世話を焼いて
それでいて、その状況をおそらくは楽しんでいる
そんな仲の良い家族風景にも見える感じが優しいと思うところであった
割と切ない家族の物語でもあったわけだけど
そういう関係性も含めて、ある種の憧れともいえる特別さというのが
些細な事と思える、そんなことよりも、色々あって
ごたごたしている人生という姿がよく染みてくる素敵な小説でありました