CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【ドラマ】お別れホスピタル

2024-03-05 20:53:54 | ドラマ映画テレビ感想
重い…
思わず呟きながら、でも、ずっと魅入られていたように
食い入るように、見入って、沈むように受け止めていた
いや、一方的に殴られたに近い感じで、ともかく、ずっと受けていた

医療ドラマであるのも間違いないのだけど、
そこの中でも死を扱うばかり、人間ドラマでもあるんだが、
孤独と死と、しがらみとが描かれていくばかりで
本当にほのかに、ささやかに笑いもあるんだが、
それは悲壮を際立たせるスパイスでしかないようでもあって
まぁ、ともかく重く、さりとて、目が離せない作品でありました

人間ドラマなのは間違いないんだけども、
あんまり扱われない部分というか、見たくないものを見せてくるようでもあり
死や、最期というところで目を背けたいところをクローズアップするかのようでもあるが
露悪的ではない、とてもまじめに作られているからこその重さが
なんとも、身に応えるようで面白かった

死を迎える人に、当然のように色々な人生があって、
死の淵の入り口から死まで、その間にみるみる弱っていくというのが
ただ見ている画面ではそうと描写されない、そこではない問題に目を向けているんだが
その間に、明らかに病状なり、症状なりが進んで死んでしまう
この刹那を切り取るばかりで、重い意味をいくつも考えさせられて
いつか自分にも訪れる、看取る側と看取られる側の両方が見えたように思うのでありました

死は誰のものかという問いかけも包含していたようでもあるし、
エピソードとして、とっかかりだからというドラマのメタ的なものも含めて、
古田新太さん演じる患者の死が、本当に強烈で、
死の種類についても考える要素があると知るのでありましたとさ
また、どの編においても、ここぞという場面の絵作りが上手すぎる
わざとらしいまでに、絵として作りこまれていて、画面にくぎ付けとなってしまうのが
本当、好きすぎるわと思った
人物の撮り方、構図、余白、間のすべてが計算されつくしているんだろう
一番演出的にキツいところに照準をあわせているようでもあって素敵すぎる

ゆりかごの時は、まだ救いがあったようにも思うんだが
今回は、その先というか、諦めや受け入れというものについてクローズしているのが
堪える内容であったと書いても書いても、何も追いつかないし
書くほどに深みにはまる分厚いドラマだったとメモっておくのである
死ぬのは怖いし、死なれるのも怖いし、
だけど、その前後はずっつ繋がっていて、
死ぬまで続いたものは、死んでからも続いていくんだと
それは救いではなく、やっぱり諦めというか、仕方ない物というのを学ぶようでもありました