始まる瞬間、一緒に行ったお義母さまが、「今日は、泣くような映画ではないわよね。」と言いました。
「えっ、さあ、それは分からないわ。」
だって、これから見るんですもの。それに、私の涙は軽くてさらさら流れてしまう事をこの人は知らない・・・・
だからと言って、始まったとたんに涙ぐんでしまうなんて私も予想外の展開です。弾みのついてしまった涙は、止まるということを覚えず、ハラハラ泣きながら見ていました。
そんな風に書いてしまうと、誤解されてしまいそうですが、この映画は、別に涙・涙の映画ではありません。ワタクシがたぶん変な人なのです。ただ、この映画を一言で表現するとしたら「心が洗われる。」。そして、私の心は涙で洗う・・・
ピーターラビットの生みの親であるビアトリクス・ポター(レニー・ゼルウィガー)の半生が描かれた「ミス・ポター」。上流階級の女性が職業を持つなんて考えられなかった20世紀初頭、自ら描いた絵を持って出版社に売り込みに行くビアトりクス。出版経営者兄弟の違う思惑もあって、長年の夢であった絵本出版が決まります。
その嬉しさが伝わってきました。これが、涙の引き金、ハヤイ!!
その出版に携わったのが新米編集者のノーマン(ユアン・マクレガー)です。この二人のロマンスの物語なのですが、二人が会う時は、いつもお堅い乳母が一緒です。でも、二人は愛をはぐくんで、そして・・・・
クリスマスの夜や、プラットフォームでのシーンは、本当に素敵です。その時のノーマンの走りながら汽車を見送る姿が印象的です。 その後の展開では、私でなくても涙拭くハンカチが必要だった方も多いのではないでしょうか。もうここからは、ワタクシは涙・涙ですよ。
その後、彼女が湖水地方に居を構え何をしたのかは、知っている方も多いと思います。私は、その話は何年か前の子供の中学の国語の教科書で知ったのですよ。タイトルは「ピーターラビットとナショナルトラスト」だったかなあ・・・自信はありませんが。国語の「説明文」というもののお勉強の単元ですね。でも、私はそれを読んで、ポターの尽力のお陰もあって、美しいまま残されているイギリスの湖水地方に思いを馳せるようになりました。
ナショナルトラスト(歴史的建築物の保護を目的として英国において設立されたボランティア団体)によって、ヒル・トップと呼ばれる、彼女が最後に住んだ農場は、全てがそのまま保存され一般に公開されています。
美しい風景、巧みに織り込まれたアニメ。心が満たされていきます。私は、おバカなアヒルのジマイマのお話が気になってしまいました。怖い狐に連れ込まれてどうなってしまったのだろう・・・
最後にエンド・クレジットに流れる歌「ダンスを教えて」は、その歌詞がストーリーと重なって、又泣きそうになりました。
明るくなって、お義母さまに「この曲さあ・・ナケルね・・」と言うと、
「可愛い曲よね。買えるなら買って、おうちで何回も聞きたいわ。」と言いました。
一緒に暮らしているなら、聞かせてあげられたのに・・・
こんな所でしばらくは聞けますよ。→☆
(でも、映画の場面がいっぱい出てきてしまいます。お気をつけて)
映画の場面をあまり見たくない方は、HPで視聴できます。→☆
又、義母曰く。
「優しい、優しい映画だったわねぇ。悪い人が一人も出てこなかったわ。」 確かに。しかも、ワタクシ思ってしました。ミス・ポターは男運は悪くないななんてことを・・・
ミス・ポター・オリジナル・サウンドトラック |
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あひるのジマイマのおはなし |
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ピーターラビットと歩くイギリス湖水地方―ワーズワース& ラスキンを訪ねて 伝農 浩子,辻丸 純一 JTBパブリッシング このアイテムの詳細を見る |