森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

ダブルラッキーセブン

2015-01-02 11:32:18 | 梢は歌う(日記)

私の実家では新年のパーティーの時、乾杯の前に家長の挨拶が入ります。

もちろんおととしまでは父が挨拶をしていました。

父の挨拶はしっかりとしたもので、そして少々長かったのです。

今でもちょっと心がきりりと痛むのですが、その最後の年の挨拶の時、立ち上がった父に私は合の手を入れるように

「挨拶、短めにね。」と言いました。

 

後で姉などは善意の解釈で、私が父の体を気遣って言ったのだと思ったと言ってくれました。

確かにそんな気持ちも少々はあったような気もしますが、でもきっと私は父の長い挨拶をじっと聞いていたくなかったのに違いありません。

その年が最後のお正月になるかもしれないと、無意識に近い意識では分かっていたのです。でもそれよりも同じように時が流れてまた来年、そのまた来年と同じような正月がやってくるのだと信じていたかったのです。その願望がいつもと変わらない好き勝手に話す私の言葉を放させたのでした。

本来ならばいつもの3倍は話したかったかもしれません。

その時の父の挨拶の内容をしっかりと覚えているわけではありませんが、父は遺言のつもりで言ったように思いました。まとめ過ぎですが、とにかくいつまでも姉妹仲良くいて欲しいと言うものだったように思います。もちろん姉妹のみならず一族みんなです。

最後の挨拶の時にはろくでもない合いの手を入れてしまった私だけれど、その父の願いだけは守り続けている私たちだと思います。

 

そして今年は、その挨拶を母がすることになりました。

母が言いました。

「いやだわ。こんな80過ぎのばあさんが当主みたいに挨拶するなんて・・・。」

 

だけれどその時が来て母が話し始めました。

「皆さん、今年は平成27年。ラッキーセブンの年なんですよ。その年にちなんで、みんなで幸せに生きましょう。

私は毎日祈っています。ここにいるみんなが90,100まで生きろとは、そんな難しい事は言いませんよ。とにかく80過ぎた私を抜いていけるように、80までは何としてでも生きて生き抜いて欲しいと思っているのです。

私は毎朝その事を祈っています。だから大丈夫です。

皆さん、ラッキーセブンですよ!

いい年にしましょうね。」

 

― 何よ、お母さん、上手いじゃん、挨拶。

と、私は思いました。

毎年交代制にしようかなんて案も出ていたけれど、もうこれからもずっとずっと新年の挨拶は母にやってもらおうと私は決めました。

 

 ところで今年は新年パーティーのイベントでビンゴをやる事にしました。

お料理は姉と母が担当なので、私がそのビンゴの担当でした。

年末は洗濯機事件があったり、家族が風邪で寝込むと言うアクシデントがあったりで、その準備も完璧と言うわけにはいかず、朝、姪たちに手伝ってもらって袋詰めやナンバリングを完成させました。

その時私は言いました。

「ビンゴのビリは、毎回私って決まっているのよ。前にやった時もそうだったし、じゃあ今回は違うだろうって思えない。今回もビリの予感がするのよね。だから末等も自分が欲しいものをそろえたから安心だわ。」

 

この予感は当たったのか外れたのかー!?

 

ビンゴの抽選機を自分でくるくる回しながら、私は思わず言いました。

「私、今年はバンバン予言する!」

 

風邪で来ることが出来なかった人の分も他の人が担当して開けました。

他のカードがビンゴで終了してから、5回ぐらい回してようやく最後の私のカードがダブルビンゴでようやく終了したのです。

 

「なんかここまで来ると、逆に凄くない、私?」

と、私は言いました。

なんでもポジティブ思考になってしまうのは、今年も変わらないようです。

 

私のカードが最後まで粘り続けたことも含めて景品授与式も盛り上がり、みんなに楽しんでもらえたように感じたので満足しました。

 

今年はラッキーセブンの年。しかも27年なのですから…と言ってもダブル7と言ったら、77の事になってしまいますよね。だからラッキーセブンの2倍「ラッキーセブン×2」、良い事も2倍ありますよ、きっと。

 

だけど私だけはダブルセブンです。だって、ビンゴの順位の番号は「17」。

平成27年、は17から始まりました。

7と言う数字がラッキーナンバーならば、ダブルラッキーセブンです。

 

今年もいい年になる予感がしました。

 

 にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ
にほんブログ村

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

相棒元日スペシャル第10話「ストレイシープ」

2015-01-02 01:22:36 | ドラマ(相棒)

やっぱり元日スペシャルは力が入っていると思いました。

子供の誘拐のシーンと女性の葬儀のシーンから、何かしらと思わせる導入部分。

そしていくつもの事件が絡み合って、どんなふうに結びついていくのかと目が離せない展開でしたね。

それでもゲストの西田悟巳(石田ひかり)のしっとりとしたイメージと、物語の中に潜む悲しさのようなものが静かな物語を作り上げていたと思います。

 

ストレイシープは迷える羊。

どうも元日スペシャルは聖書からの引用タイトルやテーマが多いような気がします。

と言ってもシーズン5の「バベルの塔」とシーズン7の「ノアの箱舟」だけなんですが、それで私がいつか「カインの末裔」とか来るんじゃないかと予想をしたことがあるんですが、ずっと外れっぱなしです。

そんなどうでも良い事はさておいて、やっぱり人は迷ってしまったたった1匹の羊を探すために荒野に探しに来てくれるような人を捜し求めているのだなとしみじみと思いました。

 

深い森の中で迷ってしまった羊。ポツンと1匹。不安そうで寂しそうでした。

100匹の羊のうち誰もが99匹の羊であり得て、そしてまた1匹の迷える羊にも簡単になりえる事なのだと思います。

しかしイメージのと言うか夢の中の羊はぽつんと1匹でも樹海の中はワイワイと人で混んでいましたね。

実際にあんな風にたまたま自殺志願者が出会って、そして集団自殺に変わっていくなんて事はあり得ない事だと思います。なぜなら死のうと彷徨っている人は人の姿を見つけたら物陰に隠れて出会わないようにすると思うからです。でもそこは拘らない方が良い部分だと思います。なんたってドラマなんですから。

 

でも迷える羊はい生き残り、その生き残ってしまった存在理由を考えるのでした・・・・。

 

秀逸だったシーンはやはり最後の右京さんが西田と言う女性の本当に遺書を読むシーンでした。

「私は恋をしてしまいました。」

 

窓ガラスの向こうで言った西田の
「さようなら」の言葉。

向う側から右京の顔は写さない・・・。

 

取調室でも荒川が
「あなたも彼女の事を?」と聞いても、右京は黙って立ち去っていくのでした。

手紙を読み終えても、右京の目に涙が浮かぶとか表情が変わるとかしない・・・・。

 

でもその悲しみは痛いほど伝わってきましたね。

心なしか背中が丸まり小さく見えた右京。

窓の外には雪。

 

静かに紅茶を飲む右京の姿に、私はちょっとポワロを連想してしまいました。

 

元日スペシャル、良かったです!

 

〈2016年1月3日追記〉

『お正月の「相棒」スペシャルで再放送を見ました。

真野シナリオは犯行の動機が歪んでいる、または普通ではない。ゆえに感情移入しにくい点があるんだなと思いました。でもこの方の本は、冒頭とラストシーンを完璧に作り上げる所にその特徴があるんだと思いました。

ラスト、やっぱり、ジーンとしました。ちょっとだけ涙ぐんでしまったり・・・・。

この再放送を見ると、成宮君も美しい。恋人を思って暴走するシーンも良かったです。そう思うと「ダークナイト」はもっと力を入れて作らなくてはいけない作品だったとまた思ってしまいました。〈私はあの作品自体を否定はしないのです。〉

正月スペシャルは、いつも相当寝ぼけてるのかな。

中園参事官の霊感妻の事を、何で初回感想でスルーしちゃったかな。

「紅茶とメガネ」が彼を救うキィワードだったのですね。それを大真面目に語る中園さん。その時の右京さんの顔が・・・・ (* ´艸`)

この作品もお正月に見た時は、ちょっとがっかりしていたような気がします。でもなんでだか再放送の時には面白いなって感じるから不思議です。』

 

※         ※        ※

< 以下は2015年1月2日の記事の続きです。>

だけど、その余韻にあまり浸ってもいられなかった次回の予告!!

 

タイトルが「米沢守、最後の挨拶」ですよ。

えええー、彼って降板なの!?

思わず検索しちゃいました。

どうも11月ぐらいから噂はあったらしいです。でもそれと言うのも、この11話の撮影の為にロケ地で配布したチラシによるもので、やっぱり噂になっていた理由はこのタイトルにあったわけです。

だから次回を見てみない事にはよく分からないのですよね。

 

だけれどHPのストーリーのページには

「特命係が“米沢守、最後の挨拶”を見届ける!」とあるのですよねぇ。

 

うーん、気になりますねえ。

次回がとっても楽しみになってきましたよ。

だけど次回は14日です。

お間違えなく!!!

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする