今日はバレンタインディだったので、やっぱりチョコレートの想い出を書こうと思います。(書き終わる頃日付が変わってしまうかも)
今日家に来た中学生に、
「買い物に行けなかったから、これでゴメンね。」と言いながらキットカットを二つあげました。少年はそれでも満足。だっておやつですから。私からの愛なんかいらないのですよ。
それを食べながら、彼は言いました。
「僕、分からないんですよね。手作りチョコって何でしょうかね。だってあれは、チョコを溶かしてまた形を変えて、…どちらかと言うと形も悪くして…固め直しただけじゃないですか。なんであれを手作りチョコと言うんでしょうか。」
すこぶる素直で核心を突いた疑問だと感じました。と言うのは、常々、ワタクシも思っている事だったからです。
でもですね、子供に聞かれると答えたくなると言うのがいわゆる職業病というやつでして・・・。
「ある意味自己満足であるとも言えるかもね。でもね、その気持ちの中には、お店では売っていない唯一の物をあげたいなと言う心がこもっているかもしれないじゃない。例えばさ、チョコを一口大に丸くしたらその上をおはぎみたいに摺った黒ゴマでかぶせるって言うのはどう?」
「あっ、それ食べてみたいな。」
「じゃあね、桜の塩漬けを中に入れちゃうのは? 甘いけれどしょっぱいの。なんでかなって中を見ると、ピンクの春が隠れているんだよ。」
「それもイイナ。」
本当にそれが美味しいかは分からない事ですが、とりあえず企画の段階では合格点のようです。
「だからね、手作りチョコをあげるって言うのは、『えっ、こんなの作ってくれたんだ。』て思われたいと言う心が込められているのかもね。(だけどほとんどは自己満足だと思う、やっぱし)←心の声」
と言いながら、私はふとある事を思い出し、笑いながら話を続けました。
「だからってね、手作りのチョコを送られても本命と言うわけじゃない場合もあるからご用心だよ。」
まだ私と夫が20代だった頃、世の中義理チョコも真っ盛り。バレンタインディに夫が貰って来たチョコを妻が食べるなんかはすこぶる普通の事だったと思います。ところがその中に、手作りのチョコレートケーキなるものがあったのです。
チョコひとつで夫婦の関係がぎくしゃくなんてなるわけがないのです。もしもなるようだったら、原因は別の所にもあるって事ですよ。たとえ義理チョコの中に心が込められた隠れ本命チョコが含まれていようが、知ったこっちゃない事なのです。だけど明らかにと言う場合は、ちょっと私も考えました。
「これって、わざわざ作ったんでしょう。私が食べちゃいけないんじゃないかな。せめてあなただけが食べてあげたら。」と言うと、
「関係ないからさ、食べなよ。逆になんか俺ヤダし。」
「そう。じゃあ。」
パクッ・・・・・・・!!!!
うっ。
ま、まー、まずーい!!!!!
チョコレートケーキをどうやったらこんなにまずく作れるんだろう。
チョコレートを入れたから砂糖を入れていないとか?
味がないんですけれど。
「ねえ、その人さ、みんなにこれを配っちゃったのかな。」
「いや、知らないよ。」
「これって、たぶん、義理チョコならぬ、練習チョコケーキ! 」
その方、本命さんには美味しく出来たものをあげる事が出来たのかな・・・・・。
だけど私は、今まで夫がどんなチョコレートを貰って来たのかなんて一個も覚えていないのですが、このチョコレートケーキの事だけは今でも鮮明に覚えているのです。うっかりと本命さんにも同じものをあげてしまっていたとしても、たぶん忘れられないクスリと笑える思い出になったと思います。
粉を計ったり、卵を割ったり、チョコを溶かしたり、そんなことをしながらきっとみんなに渡す時の事を想像しながら楽しく作っていたのだと思います。
「あのチョコレートは美味しかったですか ?」
そうね。もう20代は遠い昔。味の事など忘れてしまったわ。
だからもうこう答えましょう。
とっても美味しかったです、と。
トップ画像は、今年の私からの究極の本命チョコかまたは最たる義理チョコかの、夫と息子たちへのチョコレート。
友チョコなるものを貰いました。
けっこう嬉しいものですね。
下の画像は今年の夫の会社関係の義理チョコ。
これは私が食べる事に既になっています(笑)
ゴディバが「日本人は義理チョコをやめよう」と広告をうって来たでしょう。ゴディバはそれが言えますよね。
だって、義理チョコをゴディバで買う人ってそうそう居ないんじゃないかと思うからです 。
私も「義理チョコ」はどちらかと言うと反対。でもそれはくだらないお返し目当てのチョコ配布に対して、特に思う事なのです。誰なのかしら。最初に倍返しとか言った人って。下品極まりないですよ。
お返しなんか関係なくても、無駄な出費は痛いなと思っている女性にも、気持ちの負担は大きいですよね。
そして単純に経済効果のある楽しいイベントが、徐々に不愉快な部分が生じてしまったと言うのは事実だと思います。
それで夫の前の会社では、義理チョコは禁止になったんです。素晴らしい英断だったなと今でも思っています。
会社が変わったので、久しぶりの義理チョコだったのですが、これにお返しはいらないか同レベルのキャンディで良いと思います。
モロゾフは偉いと思ってしまいました。だって300円チョコを売ってたんです。私はここのチョコのファンなのですが、この値段はスーパーのコーナーにもなくて、まさに義理チョコのための企画品だと思います。
安い・美味しいでほんのお気持ちだけと言うのなら、こういうのが良いですよね。
実は私、今年はその義理チョコを二つ買いました。
ちょっと「ありがとう」の気持ちを伝えたい人がいたものですから。
買う時にちょっと思いました。こんな風にお世話になった人に、お気持ちだけの「サンクス」程度のお返しが出来るのっていいなって。
そして後から、ちょっと後悔しました。何をかって言うともっとたくさん買って、女性陣にもばらまけば良かったなって。それは来年に向けてのメモって事で。