※ 真夜中にアップした写真日記の「夜桜散歩」も、良かったら覗いてみてくださいね。
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3月27日に上野に行ったのは、「奇想の系譜展」に行くためでした。
私はもともと、少々奇妙なものと言うのが好きなんです。
だから2015年の「画鬼・暁斎―KYOSAI 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル」なども、一人で行きました。
トップ画像は、この美術展のフライヤーですが、これを見た時に「絶対に見に行こう。」と思いました。だけど若冲が大好きな姉でも、逆にこれを見て「今回はいいや。」と言いました。「新・北斎展」で「百物語」は避けたと言う友人は誘い辛い。というわけで、今回も一人で行きました。
今回のこの美術展には暁斎はありません。というのも、これは辻惟雄の「奇想の系譜」という本から企画構成されているからなんですね。
下の方に、ほんのリンクを貼っておきましたので、チェックしてみてください。
この美術展は、今週末の4月7日(日)で終わりです。その割には、(その割にですよ。)混んでいませんでした。あんなに人気のある若冲が見られると言うのにですよ。
今でも2016年の一体あれは何だったのかという、若冲の想い出。私はふと思い出してしまいましたよ。
→若冲地獄
その若冲コーナーでやはり目を引き印象に残るのは
陸の王者と海の王者の対峙の絵。
だけどこれ、威嚇しているようにも見えて、またお互いにエールを送りあっているようにも見える。
なんとも魅力のある絵だと思いませんか。私はこの象さんが大好き。
上の画像は、買ってきたファイルを写したものなんです。
この象さんのグッズが買えて、私はちょっと嬉しかったです。
というのも、「「生誕300年記念若冲展」 」の感想の中で、唯一HPからお借りした画像だったからなんです。(本当は二枚(^_^;))
若冲の作品では
ちょっと画像が暗くなってしまいました。初公開らしいです。本当の初期作品で、まだ実家の店番をしながら作品を描いていた頃の作品らしいです。
「らしい、らしい」と書いているのは、再チェックをしていないからですが、たぶんあっているはずです。
やっぱり若冲は好きです。
何とも可愛い虎さん。さながら猫のような仕草ですが、この時代日本には虎を見る事が出来なくて、中国などの絵画を独自で学んでいた若冲は、ある作品を模写したらしいのですが、模写が本作品を超えてしまった1作らしいです。
やっぱり若冲は好きだな。←同じことを繰り返していても、ボケているわけではありません。心の中で何度も言ったからです。
お土産コーナーで絵葉書を数枚選んで、チェックしてみた所、思わず私が避けてしまっているなと思ったのは、曽我蕭白の絵でした。
フライヤーの雪山童子に惹かれてはいたものの、ちょっと避けたくなる絵だなと思ったのかも知れません。だけど後やはり彼の絵は避けてはいけないのだと思い、「雪山童子図」の絵葉書は買い求めました。
なぜ避けたくなったのかと言うと、曽我蕭白の紹介コピーは「醒めたグロテスク」なのですが、まさにその通りだったからです。
下の絵は、フライヤーから撮りました。見辛いと思いますので、後でHPなどでチェックしてみてください。重要文化財である「群仙図屏風」です。
左の絵。
仙人たちに美しき女性たち、幼子と子供たち、そして鶴と鯉。そう言葉だけを羅列すると如何様にも美しき構図が想い描かれるような気がします。
だけど醜さを感じさせるような仙人たちに侍る女性、ちっとも可愛らしくない子供たち。そしてめでたき象徴であるはずの鶴と鯉ですが。鯉は洗われて、その先の展開を楽しみに待っているような鶴の姿が描かれています。
この絵の中で、鯉の命は風前の灯。見ていると、さながら自分がこの絵の中の登場人物の中では鯉なのではないかと、不安な気持ちになってきます。
はっきり言って強烈でした。
で、鈴木其一を見たら、ホッとしてしまいました。
下の絵は「百鳥百獣図」で、初の里帰り作品です。(ポケットファイルです。)
この美術展の面白かったところは、題材が同じというものがいくつかあって、その違いを堪能できたところかもしれません。
象やクジラや、または虎や龍など。
下の絵は歌川国芳の作品です。
他に長沢芦雪、白隠慧鶴、岩佐又兵衛、狩野山雪の作品が展示で、見ごたえがありました。
この美術展を中学生に薦めたのですが、彼が見た絵で印象的だったのは「ナメクジ」の這った後の絵だったみたいです。
確かに、発想が奇抜ですよね。
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