9月21日、夫と「TENET テネット」を見てきました。
映画ならではのど派手なシーンを堪能し、「面白かったね。」と夫に言いましたら、
「うん、CGなんかも駆使されていて凄かったね。」と彼も満足の模様。
だけどそのたった一言の感想を聞いて、一瞬沈黙し、
「いやいやいや、ノーランはCGなんか駆使しないのよ。あれがCGじゃない所が、ノーランの凄い所なのよ。」と私。
そう、そこがノーランの凄い所なんですよね。
エストニアやインドなど7か国でのロケを敢行し、飛行機を爆破し本物の金塊を空港にばらまく・・・・その他多数で、
見ごたえ十分です。
主人公の名もなき男を演じたのはは、ジョン・デビッド・ワシントンで父は俳優のデンゼル・ワシントンなのですね。もちろんリサーチ無しで行くので、後から知ったのですが、なんか雰囲気が似ているなと思っていたら、やはりそうだったのかと思いました。
仲介人のニール。ただの便利でよく働くパートナー役かと思ったら、もうひとりの主人公みたいなもので、イケメンなので(笑)、感情移入度も高かったです。10年前の(もう、10年も経ってしまったなんて信じられない !)「インセプション」の時もジョゼフ・ゴードン=レヴィットに萌えましたが、今回もロバート・パティンソンに嵌りそうです。
この映画、かなりの難解と言われていますが、ワタクシは・・・
こーんな感じです。(^_^;)
時間逆行がテーマなので、かなり混乱もしました。実は家に帰ってから、解説を読みまくりました。
だけどその時間も含めて楽しかったのです。
映画はこうでなくちゃねとも思います。1本見たら、せめて一日は脳内占拠をしていて欲しいと思います。そしてこの映画は、2度は見ても良いような気がします。
分かりやすかったサイトも紹介しておきますね。ただしネタバレしていますので、見た後に、もしも「???」となった場合にご訪問下さい。→ここです。
でも私、頭を使わないでも分かるある部分は、すぐに「そうだろうな。」と分かりましたよ~。(たぶん誰でも分かる所で、偉そうに言う事もないのですが、普通「分かった分かった」って言いたいものでしょう(笑))
あと、マイケル・ケインがちょい役で出るんですが、名もなき男にもっと良いスーツを着ろと言います。金持ちはそう言うところを見るからと。「英国人のスーツの・・・」と言う風に名もなき男は、イギリス人のスーツのこだわりについて触れると、彼が拘るどころじゃない、支配していると言うじゃないですか。思わず、私「キングスマン」を意識して言ったのかなと、ちょっとだけニヤニヤしてしまいました。
と言うわけで、画像の下からは少々のネタバレです。
↑ イケメン枠のカッコいいロバート・パティンソン。(新しいバットマンにまったく興味がなかったのですが、彼がバットマンなら、ほんのちょっとだけ興味が出てきました。)
彼と空港の倉庫に侵入した時、時間逆走兵士と彼が闘って殺しそうになった時、ニールが止めたじゃないですか。あれはもうひとりの名もなき男なんだなと思いました。
それからこの映画のヒロインでもあるキャット(エリザベス・デビッキ)が、自分語りをする時、船から飛び降りる自由な女に憧れたと言いましたが、それもきっと彼女自身なんだろうなと思いました。
まあ、上にも書きましたが、それは誰でも予想が出来る事なんだと思います。それでもそのようなささやかな部分が思った通りに進んでいくと面白く感じたりもするのですよね。
ニールと名もなき男との別れのシーン。ニールは
「これが俺たちの美しい友情の終わりだな」と別れを告げます。
だけどニールはこの先の自分の運命を受け入れて、敢えてその道に進むのですね。
永遠の別れのようでも、それはニールにとってだけですよね。だって彼の雇い主は未来の名もなき男なんですから。いつかの未来、必ず彼はニールにまた会う事が出来るのではないかしらと思いました。(書類審査で無い限り)
あっ、いや、また会うとニールも言っていましたよね。
その時名もなき男はきっと胸がいっぱいになってしまうのではないかしら。
そんな事を想いながら、しみじみとした余韻にしたりながら終わったのでした。