森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

鎌倉殿の13人 第6話「悪い知らせ」

2022-02-14 08:50:40 | ドラマ (大河)

最新話までの一挙放送、ありますね。

2月17日・木曜日 1話から3話まで 午前0時56分から

2月18日・金曜日 4話から6話まで 午前0時01分から

※        ※

何故あの時、梶原景時は洞穴に居た頼朝を見逃したのでしょうか。

この先に何か語られるかもしれないので、迂闊な推測はどうかなと思いつつ、その迂闊な推測をするのがドラマを見ているうえでの楽しみでもありますよね。

人物紹介の所でも、彼は「謎の武将」となっています。

この時点で、彼はどっちに着くか決めかねていたのかもしれませんね。とりあえずは今は勢力があって勝つ見込みの高い方に着いてはいたけれど、この先はどうなんだろうかと、心の奥底では迷う部分があったのかなと思いました。

そこに思いがけず、隠れ潜んでいた頼朝を見つけてしまいます。

「ザワザワする。」ってなった事でしょう(って、これは他のドラマでしたね。先週の回、思わず泣いてしまいました。)

 

と、その時、その洞穴の上で

「なんだ、この穴は。」と他の武士たちの声が !!

頼朝、チョー崖っぷち !

ところがその時雷が鳴って、武士たちは急いで去って行ってしまいます。

その時、景時は見たのではないでしょうか。頼朝の強運を。

そして彼の脳内打算機が雷の速さで働き、

「こちらには居なかった。」と渋く静かな物言いで、他の武将たちを説得させたのだと思います。

この戦では、伊藤たちは宗時をはじめ多くの武将の首を取りましたが、大将(頼朝)の首を取れず、勝ったとは言い切れないものがあったはずです。また同じく一方では頼朝勢は大敗を喫しましたが、頼朝はブーブーと愚痴ばかりを言えるほど元気。敗けたけれど負けてははいなかったのではないでしょうか。

例えば王様が取られていない将棋のようなもの・・・・でしょうか。

 

大庭が首検分をしていて、「ここに頼朝の首がないのが残念だ。」と言った時、傍に居た景時は、潜んでいた頼朝の姿を思い出していました。大将を討って完全勝利を果たせた戦を、違う方向に導いてしまった迷いは、まだこの時には彼の中であったのではないかと思いました。

 

さて今回の女の戦い編は、どちらの夢枕に先に立ったのかと如何にもどうでも良い話。と、思わせて、実は違いましたね。

だいたい政子の夢枕に立ったのは嘘だなとまるわかりでしたが、八重の所に来たと言うのも怪しいなと思いました。もちろん夢枕は夢で、見た本人の願望に寄る所なので、挟み撃ちの件を伝える事が出来なかった八重が、心配のあまり「無事だよ。」と語る頼朝の夢を見たことはあり得る事ではあったのですが。

ただこの人、八重はただ彼女なりの激励に来たのではないでしょうか。

そうそう。最初から彼女もそう言っていますよね。「大丈夫です。ご無事ですよ。」って。

憎たらし過ぎて、そうは思えない激励でブルブルって震えてしまいますが・・・・。

 

でも彼女の本当の目的は違いました。境内で遊ぶ大姫を優しい目で見ながら微笑む八重。

彼女は夫の留守を狙って、自分の子ども、千鶴丸に会いに来たのでした。

「遠目からでも良いのです。一目合わせてください。」と食い下がる八重に、最初は勘違いじゃないのかと恍けていた伊豆山権現の長の文陽房覚淵は真実を告げるのでした。

「ここに来た時はもう躯になっていて・・・・・・。池でおぼれたとかで・・・・・・。」

だけど八重が「立派なお墓」とその石を我が子のように撫ぜると、

「伊藤殿の『せめて墓だけは』とたっての願いで・・・・・」と語る覚淵の言葉に、きっと八重はすべてを悟ったのではないでしょうか。

お墓で泣き崩れる八重の姿に、私も思わずもらい泣きしてしまいました。

八重は頼朝の子どもの母として、今までは政子と気持ちの上では対等だったと思います。でももうきっと、これからはそうは思えないのではないかと思えたのでした。

 

さて男たちの戦いに戻りますが、義時のお父さん時政は、かなりその場その場といい加減ですが、渋く重厚ではないだけで梶原景時と似たような能力があったのではないでしょうか。その場その場の空気読み。この時代を生き切る大事な能力だったのかもしれませんね。

時にはあまりにも軽くて、「なんじゃい。」と言う気持ちにもなります。

だけどそのお父さんの「三郎を見なかったか。」「そのうち帰って来るだろう。」「みんな、聞いてくれ。誰か三郎を見なかったか。」と、普通の父の姿に、涙が滲みました。

皮肉にも、彼の「たぶんそうじゃないかという死」を、彼が取りに行くはずだった仏が教えてくれるのです。

 

私は思いました。この時代の戦で生死の確認は、帰って来るか来ないかなんですね。この時、なぜか私は、あの3.11の津波に遭われた方の事を思ってしまいました。その死を確認できなければ、何をもって死と諦める事が出来るのだろうかとずっと待ち続けてしまうお気持ちを。

仏像を見て、親子で兄の死を思った後でも、頼朝に謝られると、義時は「いや、もしかしたらどこかで匿われているかもしれません。」と言うのでした。たぶんもうそんな事は思ってはいないでしょう。だから弱気になって(いつも煩いくらい弱気になる)頼朝に、強い言葉で丁寧に叱咤激励し、彼を奮い立たせることが出来たのだと思います。

言葉は丁寧ですが、早い話が、ここで止めたら兄ちゃん無駄死にじゃんか、止めるなよ、ですよね。

(あっ、これ、私が言ってたのかも。テレビ前で。)

それでも、「いや、もしかしたら・・・」と言ってしまう気持ちが切なかったです。

 

あとは、「会わなかった事にしよう。」と三浦に言った畠山、ナイスと思ったのに、そこに和田義盛が現れて畠山勢は50余りの死者を出してしまった事。畠山、イケメンだけに気の毒になりました。

「頼朝と心中する気はないから、彼を差し出して大庭と伊藤に謝ったら許してもらえるだろう。」とクールに甘い事を言う三浦。大庭は相当怒っていたから、許してもらえるかどうか分からんよ、君、と思いました。

また「25里・・・・イヤダぁ」とごねる頼朝にウザいなぁと思いましたが、(約100キロメートルじゃ、確かに嫌だけど)、このウザい頼朝のシーンは「水曜どうでしょう。」を見ていた皆さんにはお馴染みのシーンらしいですね。ある意味、サービスの演出らしいですよ(ツイッターからの情報)

あっ、そうそう。法皇様、夢枕どころか、甕の中とか、または堂々と目の前に現れるようになりました。えっー !?   って、そんな感じがしました。出過ぎなような(笑)←この部分、思い出したので追記です^^

そして佐藤浩市さんの上総広常登場。そうとう癖のありそうな人ですね。

 

そこで夫が、「三谷氏、この人を良く使うよね。」と言いました。

「うん、ある意味、三谷組だよね。」

そう言って、私は、だったら、だったら、だったら・・・・・・・と、何かを不満に思う・・・・・

まあ、これは前作の時もそうだったわけですが、皆好きな俳優さんには好きなドラマに出てもらいたいって思いますよね。^^

 

と言うわけで、次回も楽しみです♪

 


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