今回の脚本は光益義幸さん。
少々期待していました。
好きなライターさんです。
みんないいお話でしたね。
そして今回も。
それになにげに学んでしまいました。
『一樹の陰一河の流れも他生の縁』とは、
「同じ木陰に宿ったり,同じ川の水を汲んだりするのも,前世からの因縁である。どんな小さな出会いでも深い因縁があってのことである。一樹の陰。袖振り合うも多生の縁。」
たいがいはそう言う縁も、一期一会で終わっていくものだと思いますが、それでもこういう言葉を聞くと、そんな出会いであっても大事にしていかなければと思います。
今回のお話の一番のどんでん返しと言うか、種明かし的な部分は、塔子が大切にしていた傘の秘密だったのではないでしょうか。
散歩する姿を何度も見かけて憧れていた人に、偶然雨の日の美術館で会った。勇気を出して話しかけた健吾。
そしてそれから二人の時間は共に進みだしました。
だけどそこから健吾の家の盗難事件、塔子の親代わりの殺人事件と物語は進んでしまうのでした。
(まあ、「相棒」なので、それが無かったら困りますものね(;^_^A)
実は塔子は、最初から計画して健吾に近づいていました。
犯罪の為に?
そうではなかったのでした。
二人の縁は、二人が子供だった時に始めっていたのです。
ちょっとここで、私は「夏目アラタの結婚」の映画版を思い出してしまいました。
(見た方、いらっしゃいますか?)
よくイジメなんかで、やられた方は一生忘れないけれど、やった方は覚えてさえいないなどと言うじゃないですか。
でもそれって、良い方にも言えるのではないかしら。
優しくした方は忘れてしまうけれど、してもらった方はずっとずっと覚えている・・・・・・・
愛のない子供時代を送っていた塔子。雨の中で渡された傘は本当に嬉しくて、その嬉しさが伝わってくる映像でしたね。
しかし、健吾は塔子が持っていた傘を「良い傘ですね。」などと褒めっちゃったりして、自分が作ったのだと分からなかったのかなどと、多少思ってしまったのは私だけではないと思いました(笑)
彼女の傘は、もうボロボロ。大切な人に貰ったからボロボロでも手放せなくてと語る塔子には、また違う過去の物語があるのだと思いました。だけどそれがこういうオチになるとはね。
そして自分を恥じて、すべてが解決した後も健吾に会おうとしない塔子に、彼は自分の作った傘を右京たちに渡してもらいます。
その傘のテーマが「一樹の陰」。
緑色の傘を開くと、中はたくさんの花たちであふれているデザインでとっても素敵だと思いました。
きっと雨の日、二人はまた美術館で・・・・・なーんてことを考えてしまった最後でした。
素敵でしたね。
アッ、なんか、健吾と塔子の事ばかり書いて、刑事ドラマの感想なのに、事件の事を何も書いていませんでしたね(;^_^A
でもまあ、事件的には普通・・・・かな。
血の中に残っていた白い部分の形を「ああ、傘ですね。」とすぐに分かったのは、別に右京が凄い人だからではなくて、たまたま前日にその傘のチャームを見ていたからで(その形を覚えていて即座に傘と言う所は流石なのかも。)、サスペンス偶然あるあるのような気がしました。
普通と言っても、あの目撃者のおじさんは窃盗犯を追いかけなければ死ななかったわけで、気の毒だと思いました。しかしながら、胸に本人ものではない毛髪が付いていたのに、そこで右京が見つけなければ、このおじさんの死はの真相は闇の中になってしまったのでしょうか。そこはちょっとなと思ってしまったわけですが、他の部分が良かったので、私的にはどうでも良いかってなっていました^^
大雨じゃ困りますが、雨の日は美術館に行くって、ちょっと素敵な感じ。
私って影響されやすいからなぁ・・・・・(;^_^A