遅れついでと言うわけではないけれど、やっぱり12月になると、気持ちもまとめ意識が出てきて、取りこぼしたものを書きたい衝動に駆られるではありませんか。
で、「BORDER 贖罪」の感想も書いておこうと思います。
と言っても、簡単なおかつ、皆さまの視点とだいぶズレていると思います。
旬氏、自分のスタイルを作ってきたなって思います。(「クライシス」もカッコ良かったですし。)
この作品は、彼の代表作の一つになると思いました。そして今蜷川さんが生きていらしたら、きっと褒めてくれたと思うんです。
もちろん叶わない事なので、真実は分かりません。でも私は、そんなことを感じながら、これを見ていました。
お話自体も良かったですよね。
あの後、どうやって話を続け、どうやって話のケリをつけるのか楽しみにしていました。
変な言い方ですが、自分が望んでいたような結末になったように思います。だいたいそう言う時って、満足度も高くなるってものですね。
光あるところに影が出来るー。
仲間たち(立花・比嘉・市倉)は熱血であり正義を追及し、そして仲間を想う光。またそのドラマの世界で陰の道を歩む者たち(赤井・スズキ・サイモン・ガーファンクル)も石川を想う大切な仲間たち。
正義か悪か。
石川はその堺で悩み苦しみ、罪を犯した苦しみにもがきます。
だけれど、それを乗り越えた時、彼は自分の本当の気持ちに気が付いたのだと思うのです。
闇に落ちながら、その中の一筋の光として生きていくー。
もちろんこんなセリフも表現もないけれど、つまり日にちが経ちすぎているので、ドラマ内のセリフの引用が出来ないのです。
覚悟を決めた石川はカッコ良かったです。
安藤は悔しさを噛みしめながら、次の世界に旅立って行ったかもしれませんね。
なんとなく警視庁の監察監査官などの言動から、まだまだ続きそうな雰囲気が醸し出されました。
遣ろうと思えば、時々、スペシャル出来ますよね。
※ ※ ※
ちょうどこの頃、現実の世界ではまるでドラマや映画のような恐ろしい事件が起きました。
座間市の9人殺し。
信じられない事件です。
人は恐ろしい事件の映画を見る、ドラマを見る、小説を読む。そう言うジャンルを好む人もいる。私もシリアルキラーのドラマが好きだしアガサの小説も大好き。
だけれどそれはフィクッションと言う箱の中に閉じ込められているから。
悪と正義の心はだいたいは人の心の中に混在していて、その一方だけのような人はいないと思うのです。
リアルと妄想。
本当のボーダーはそこに存在しているのではと思うのです。