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7/15原子力安全・保安院の考えるストレステストとは。原子力安全委要望ぜひ再検討を!

2011-07-18 02:38:55 | 防災・減災
 7/15の第53回原子力安全委員会で、原子力安全・保安院の考えるストレステストの内容の報告がなされた。

 7/16の各紙でその概要が取り上げられているところであるが、以下、原本にあたっておきます。

 同時に、第53回原子力安全委員会で、様々な意見要望が出され、原子力安全・保安院側(山田原子力発電安全審査課長)が、「検討します」と答弁されています。

 次回、それらがきちんと「検討」される中で、ストレステストの内容がわかりやすく充実され、原子力安全委員会に回答されますことを期待致しております。

 脱原発であるべきではありますが、一医師としては、万が一事故が起きた場合の地域住民を守る体制の整備(SPEEDIの周知体制、ヨウ素剤配布体制、医師養成も含め医療供給体制等)がきちんとなされていることも評価のひとつとして是非とも入れていただきたいと考えます。
 福島第一原発での過ちを少しでも是正していただきたいと考えます。


*****原子力安全委員会 資料より*****
http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan053/siryo1.pdf

東京電力株式会社福島第一原子力発電所における事故を踏まえた既設の発電用 原子炉施設の安全性に関する総合的評価に関する評価手法及び実施計画

平成 23 年 7 月 15 日

原子力安全・保安院

 平成 23 年 7 月 6 日付け 23 安委決第 7 号において原子力安全委員会から求め られた、東京電力株式会社福島第一原子力発電所における事故を踏まえた既設 の発電用原子炉施設の安全性に関する総合的評価に関する評価手法及び実施計 画について、以下のとおり定める。

1.評価対象施設
 全ての既設の発電用原子炉施設を対象とし、建設中のものを含める。ただし、 東京電力福島第一原子力発電所、福島第二原子力発電所及び廃止措置中であっ て燃料が発電所内に存在しないものは除く。
 核燃料サイクル関連施設については別途実施を検討する。

2.評価対象時点
評価は、平成 23 年 7 月 31 日時点の施設と管理状態を対象に実施する。

3.評価対象事象
東京電力株式会社福島第一原子力発電所における事故を踏まえ、以下の事象 を対象とする。
・自然現象: 地震、津波
・安全機能の喪失: 全交流電源喪失、最終的な熱の逃し場(最終ヒートシンク)の喪失

4.評価実施方法
 事業者は、以下の方法に基づく評価を行い当院に提出する。当院は、事業者 の評価結果に対する評価を行うとともに、原子力安全委員会に対し、当院の評 価結果の確認を求める。
 事業者による評価は、一次評価と二次評価により構成する。なお、いずれの 場合も、東京電力福島第一原子力発電所事故の後に緊急安全対策等として実施 した措置について、明示すること。
(1)一次評価
I.評価手法
 安全上重要な施設・機器等について、設計上の想定を超える事象に対して どの程度の安全裕度が確保されているか評価する。評価は、許容値に対しど の程度の裕度を有するかという観点から行う。また、設計上の想定を超える 事象に対し安全性を確保するために取られている措置について、多重防護 (defense in depth)の観点から、その効果を示す。これにより、必要な安全 水準に一定の安全裕度が上乗せされていることを確認する。

(2)二次評価
 設計上の想定を大幅に超える事象の発生を仮定し、評価対象の原子力発電所が、どの程度の事象まで燃料の重大な損傷を発生させることなく耐えるこ とができるか、安全裕度(耐力)を評価する。また、燃料の重大な損傷を防止 するための措置について、多重防護の観点から、その効果を示すとともに、 クリフエッジ効果を特定して、潜在的な弱点を明らかにする。これにより、 既設の発電用原子炉施設について、設計上の想定を超える外部事象に対する 頑健性に関して、総合的に評価する。

(3)評価の進め方
評価において、事象の進展過程については、イベントツリーの形式で示すこととし、イベントツリーの各段階において、その段階で使用可能な防護措 置について検討し、それぞれの有効性及び限界を示す。評価に当たっては、 以下の点に留意する。
・ 起因事象発生時の状況として、最大出力下での運転など最も厳しい運転条件を想定するとともに、使用済燃料プールが使用済燃料で満たされるなど最も厳しいプラント状態を設定する。
・ 想定する自然現象は、地震及び津波とする。さらに二次評価においてはこれらの重畳についても想定することとし、設計段階での想定事象に限らず、 最新の知見に照らして最も過酷と考えられる条件や、さらにそれを上回る 事象をも考慮する。
・ 事象の過程の検討においては、事象の進展や作業に要する時間をあわせて 検討する。
・ 原子炉及び使用済燃料プールが同時に影響を受けると想定する。また、防 護措置の評価にあたっては、合理的な想定により機能回復を期待できる場 合を除き一度機能を失った機能は回復しない、プラント外部からの支援は 受けられない等、厳しい状況を仮定する。
・ 二次評価においては、事業者が自主的に強化した施設・機能や、耐震B・ Cクラスの構造物・機器であっても合理的な推定によって機能維持が期待 できるものについては、評価に含めることができる。
・ 喪失する安全機能として、全交流電源喪失及び最終ヒートシンクの喪失を 想定するが、二次評価においてはこれらの重畳についても想定する。
・ 複数号機を有する発電所については、複数号機間の相互作用の可能性につ いて考慮する。
・ 決定論的な手法を用い、過度の保守性を考慮することなく現実的な評価を 行う。

5.一次評価実施事項
以下に示す事項について実施する。
(1)地震
1地震動が、設計上の想定を超える程度に応じて、耐震Sクラス及び燃料 の重大な損傷に関係し得るその他のクラスの建屋、施設・機器等が損傷・ 機能喪失するか否かを許容値等との比較若しくは地震PSA(確率論的 安全評価)の知見等を踏まえて評価する。

21の評価結果を踏まえて、発生する起因事象により燃料の重大な損傷に 至る事象の過程を同定し、その地震動の大きさを求めるとともに、設計 の弱点を明らかにして、クリフエッジの所在を特定する。

3特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象 の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、そ の効果を示す。

(2)津波
1津波高さが、土木学会「原子力発電所の津波評価技術」(平成14年)を用いて評価した設計想定津波の高さ(設計津波高さ)を超える程度に応 じて、安全上重要な建屋、施設・機器等が損傷・機能喪失するか否かを 設計津波高さ等との比較若しくは津波PSAの知見等を踏まえて評価す る。

21の評価結果を踏まえて、発生する起因事象により燃料の重大な損傷に 至る事象の過程を同定し、その津波高さを求めるとともに、設計の弱点 を明らかにして、クリフエッジの所在を特定する。

3特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象 の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、そ の効果を示す。

(3)全交流電源喪失
1内的事象PSAの知見を踏まえて、全交流電源喪失を起因事象として燃料の重大な損傷に至る事象の過程を明らかにするとともに、その場合の全交流電源喪失の継続時間を明らかにする。

21において特定された事象の過程及び外部電源喪失から全交流電源喪失への進展過程を踏まえ、設計の弱点を明らかにして、クリフエッジの所 在を特定する。

3特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象 の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、そ の効果を示す。

(4)最終的な熱の逃し場(最終ヒートシンク)の喪失
1内的事象PSAの知見を踏まえて、最終ヒートシンク喪失を起因事象として燃料の重大な損傷に至る事象の過程を明らかにするとともに、その場合の最終ヒートシンク喪失の継続時間を明らかにする。

21において特定された事象の過程の進展を踏まえ、設計の弱点を明らかにして、クリフエッジの所在を特定する。

3特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、そ の効果を示す。

6.二次評価実施事項
以下に示す事項について実施する。
(1)地震
1地震動が、設計上の想定を超える程度に応じて、建屋、施設・機器等が 損傷・機能喪失するか否かを地震PSAの知見等を踏まえて評価する。
21の評価結果を踏まえて、発生する起因事象により燃料の重大な損傷に 至る事象の過程を同定し、その地震動の大きさを求めるとともに、設計 の弱点を明らかにして、クリフエッジの所在を特定する。
3特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象 の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、そ の効果を示す。

(2)津波
1津波高さが、設計上の想定を超える程度に応じて、建屋、施設・機器等が損傷・機能喪失するか否かについて、津波PSAの知見等を踏まえて評価する。
21の評価結果を踏まえて、発生する起因事象により燃料の重大な損傷に至る事象の過程を同定し、その津波高さを求めるとともに、設計の弱点を明らかにして、クリフエッジの所在を特定する。
3特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、その効果を示す。

(3)地震と津波との重畳
1設計上の想定を超える地震とそれに引き続く設計上の想定を超える津波 が発生した場合において、燃料の重大な損傷に至る事象の進展を地震・津波PSAの知見を踏まえて同定し、設計の弱点を明らかにして、クリフエッジの所在を特定する。
2特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、その効果を示す。

(4)全交流電源喪失
1内的事象PSAの知見を踏まえて、全交流電源喪失を起因事象として燃 料の重大な損傷に至る事象の過程を明らかにするとともに、その場合の 全交流電源喪失の継続時間を明らかにする。
21において特定された事象の過程及び外部電源喪失から全交流電源喪失 への進展過程を踏まえ、設計の弱点を明らかにして、クリフエッジの所 在を特定する。
3特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象 の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、そ の効果を示す。

(5)最終的な熱の逃し場(最終ヒートシンク)の喪失 1内的事象PSAの知見を踏まえて、最終ヒートシンク喪失を起因事象として燃料の重大な損傷に至る事象の過程を明らかにするとともに、その場合の最終ヒートシンク喪失の継続時間を明らかにする。 21において特定された事象の過程の進展を踏まえ、設計の弱点を明らかにして、クリフエッジの所在を特定する。 3特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、その効果を示す。

(6)全交流電源喪失と最終ヒートシンクの喪失の複合
1内的事象PSAの知見を踏まえて、全交流電源喪失と最終ヒートシンク 喪失の複合事象を起因事象として燃料の重大な損傷に至る事象の過程を 明らかにするとともに、その場合の全交流電源喪失と最終ヒートシンク 喪失の複合事象の継続時間を明らかにする。
21において特定された過程を踏まえ、設計の弱点を明らかにして、クリ フエッジの所在を特定する。
3特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象 の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、そ の効果を示す。

(7)シビアアクシデント対策
1現在備えているアクシデント・マネージメント対策におけるクリフエッジ効果を明確にするとともに、シビアアクシデントの発生からそこに至るまでの時間を評価する。
2クリフエッジ効果を防止するために実施可能な措置について、多重防護の観点から、その効果を示す。その際、ハードウェアのみならず、手順 書、組織体制の整備などソフト面について考慮する。

II.実施計画
1.一次評価
定期検査中で、起動準備の整った原子炉に対して実施する。

2.二次評価
全ての既設の発電用原子炉施設(ただし、東京電力福島第一原子力発電所、 福島第二原子力発電所及び廃止措置中であって燃料が発電所内に存在しないも のは除く)に対して実施し、事業者からの報告の時期は本年内を目途とするが、 欧州諸国におけるストレステストの実施状況、東京電力福島第一原子力発電所 事故調査・検証委員会の検討状況を踏まえ、必要に応じ見直す。
建設中の発電用原子炉施設については、起動までに本評価を実施する。 評価は、発電所単位で実施する。

3.当院の対応
(1)一次評価
当院は、一次評価の提出を受けた場合には、その内容を評価する。評価結果については、原子力安全委員会に報告し、同委員会の確認を求める。

(2)二次評価
当院は、提出された報告について、その内容を評価する。評価結果については、原子力安全委員会に報告し、同委員会の確認を求める。 なお、当院は、欧州諸国におけるストレステストの実施状況、東京電力福島 第一原子力発電所事故調査・検証委員会の検討状況も踏まえ、必要に応じ、二 次評価実施事項を修正し、修正後の実施事項に基づいて評価を実施するよう事業者に対し改めて指示を行う。


*****以下は、その時の原子力安全委員会議事録抜粋*****

○班目委員長 ありがとうございました。
それでは、ただいまご報告がありました件につきまして、是非、ご意見、ご質 問等をお願いしたいと思います。
久住委員から。

○久住委員 幾つかちょっと確認させていただきたいんですけれども、まず、1 ページ目のところのIの2.で評価対象時点ですけれども、これは一次も二次も 7月31日の時点だと。一次は最後の方には起動準備が整ったらと書いてありま すが、これはどういう意味なのでしょうか。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) 設備については、事業者が次々と改 善努力をしてまいりますので、どこかの時点でフリーズと言いますか、確定して 評価にかからなければいけないと思いますので、その時点をバラバラにするので はなく、7月31日ということで設定してはどうかという考えでございます。

○久住委員 そうすると、最後の7ページ目に書いてある一次評価の起動準備が 整った炉というのは。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) 起動準備が整った炉が提出してまい りますが、その時の評価は7月31日でのスナップショットということでござい ます。

○久住委員 ちょっとよく分かりませんが、ちょっと次に進めさせてください。
 一次と二次の評価の違いが、要するに一次の方よりも二次の方がかけるストレ スが大きいんだというように分かりやすくは考えたらいいでしょうか。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) どこまで安全裕度があるかということの確認をする、その程度が二次の方が先まで行うということでございます。

○久住委員 設計上の想定を超える事象という書き方と、設計上の想定を大幅に 超える事象という書き方になって。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) どこまで行くかというので、ちょっ とそういう表現をさせていただきました。

○久住委員 そういう意味だということなんですね。 それで複数号機の相互評価は二次についてのみ行うという理解でよろしいですよね。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) はい。

○久住委員 それとあと、具体的なイメージがよくつかめないのは、それぞれの ところで多重防護の観点からという、常に一次にも二次にも書いてあるんですけ れども、具体的には、これはどのような評価になると思ったらよろしいのでしょ うか。
 例えば、津波が来た時に、多重防護の3層目はどのような機器が関係して、 どういうふうに確保されている、とかいうような具体的な説明になっていくと理 解したらいいんでしょうか。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) 津波を例にとってお話しさせていた だきたいと思います。
 まず、ある程度の津波であれば、敷地の高さに達しませんので、敷地の中には 影響が及びません。ですので、まず、敷地の高さというものが津波に対しては、 第一次の防御になるかと思います。
 その次、敷地の高さを超えますと、敷地の中 が浸水してまいります。それで建屋まで浸水した時に、まず、通常の扉、その他 のものがございますので、建屋の中に水が入っていくということはないかという ふうに評価できます。しかしながら、ある程度の高さの津波がまいりますと、あ る深さで浸水いたしますので、通常の扉ですと恐らく建屋の中に水が入ってまい りますので、それを避ける上では、いわゆる浸水防止対策でパッキングをきちん とするとか、そういうことが行われるかと思いますが、それが、まず、次の防御 になります。
 それから、更に高い津波がまいりますと、普通の浸水対策ではもたなくて、あ る程度、水密性をもった扉にしないと、中に水が入ってくるのではないかという ことが起きますので、そういうように浸水対策及び水密化対策をするというように、多層に防護する措置を津波に対してはとっていくことになるかと思いますの で、その対策を評価して、その多層性についてのそれぞれ、どの程度効果を持っ ているかということについての評価をしてもらいたいと考えております。
 それによって設計を超えた津波が来ても、どの程度対策がとられていて、設計 を超える事象が起きたとしても、それ以上の重大な事象には至らないように防護 されているということが、明らかに示せるのではないかと考えてございます。

○久住委員 分かりました。例えば、津波の場合は、そのように何段階か防護さ れているということが、多重性という意味での考え方であって、原子炉そのもの が多重性をもって防護されているということで、どう関係するか、炉の安定性が それによって、どのように確保されているかというところまでの分析ではないと。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) 今、途中までしか申し上げませんで したが、例えば、建屋の中に浸水していきますと、安全上重要な非常用DGとか、 電源設備が浸水いたしますと、それによって、安全機能の一部が失われてまいり ますので、そうすると炉心の冷却ができなくなるという形で、原子炉の安全性の 方に影響が及んでまいります。
したがいまして、非常用DGが水没しないように、高台にDGを備えておくと か、電源車を準備しておくとか、そういったような、それもまた多層性をもった 防護対策を設けていくということをやっておりまして、その辺のところの評価を したいと考えてございます。

○久住委員 分かりました。その辺、ひとつひとつ丁寧に総合的に評価して、多 重防護という思想がこのように活かされている、そして、この程度は安全が確保 されているという形が分かりやすいように、ご説明していただければと思いまし た。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) その効果を定量的にできるだけ示し たいと考えております。

○班目委員長 よろしいですか。
それでは、続いて小山田委員、お願いします。

○小山田委員 幾つかコメントと質問をさせていただきますが、まず、最初に4 ページ目のところに、6.二次評価実施事項というところで、下の方の(3)で 地震と津波との重畳というのが二次評価に入っています。それで、今回の福島の事象そのものが地震と津波の重畳であったわけで、にもかかわらず、これは二次 評価にしているという理由をご説明願いたいのと、それから一般的な意味での分 かりやすさということで考えると、これは一次評価の中に含めるべきではないか と思うんですが、それについては。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) 私どもといたしましては、今回、こ の案で考えましたところでの一次評価で地震と津波の複合を書いてございません のは、この評価、イベントツリーを作って評価してまいりますが、地震のイベン トツリー、それから津波のイベントツリー、それぞれ一次評価で地震、津波のと ころで評価してまいります。
 複合事象というのは、それぞれの両方を足したような形のものが、恐らく複合 事象で出てくるのではないかと考えてございまして、したがいまして、それぞれ をやっておけば、一次では十分ではないかということと、二次でも恐らく同じ評 価になるのではないかということで、一次の方でそれぞれやっておけば、あとは 確認の意味で、一次と二次で、地震と津波の複合をやっておけば良いのではない かということで、こういう形の整理をさせていただいたところでございます。

○小山田委員 技術的に意味するところは、それで分かるのですが、ただ一般に 説明する立場を考えた場合、それから説明を受ける人たちのことを考えた場合に は、地震と津波の重畳というのは、一次の側に含めるべきではないかと思います ので、それは検討をお願いしたいと思います

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) 分かりました。検討させていただき ます

○小山田委員 それから次は、3ページ目の5.一次評価実施事項というところ で、(1)の1の3行目のところで、これは許容値等との比較という、地震動に 関してだと思いますが、許容値等との比較というところのこの許容値等というの が意味するところを尐し説明していただけませんか。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) 許容値につきましては、これはもう 安全委員の先生方には釈迦に説法かと思いますけれども、許容値に達したことに よって、直ちに機能が失われるわけではなく、基準にも余裕が含まれているとい うふうに考えてございます。したがいまして、基準に含まれている余裕について、 評価ができるのであれば、許容値そのものについて、その評価を加えた上で、その許容値を超えたことによって、起きる事象で、建屋、施設・機器の機能が喪失 されるかどうかということを評価してもらおうかということで、ここには等とい うものをつけさせていただいております。

○小山田委員 そういう意味なのだろうと思うのですが、許容値等という言葉で 意味するところというのを今ご説明にあったことも含めて、尐し丁寧に書かれて おいた方が良いのではないかと思います。
 今、言われたように、地震動で特に機械系の機器が許容値というものをSs地 震動に対して、バックチェックの段階では許容値というものとの対比ということ で考えていますけれども、今、ご説明になったように、その許容値そのものが、 相当に余裕がある場合もあるわけでして、その時にはそのことをきちんと考慮に 入れなければ、今回行う総合的評価という意味がなくなりますので、それはよく 分かるように書いていただきたいと思います。
 それから、もうひとつ関連して、2ページ目の上から2行のところに、評価は 許容値に対し、どの程度の余裕かという表現がありますけれども、これも尐し工 夫して表現をお願いしたいと思います。
 それから、次の点は、これはその表現の問題なのですが、3ページ目の(1) の2のところで、設計の弱点を明らかにして、というところがありますが、設計 の弱点という言葉から受ける印象が、余りよろしくないのではないかという気が いたします。これは尐し中で、どういう表現が誤解を受けないような良い表現で あるかというのを検討していただきたいと思います。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) はい、かしこまりました。

○小山田委員 それから、次の件は、1ページ目で、I評価手法の3.の評価対 象事象が自然現象のうち、地震、津波と書いてありますけれども、一次評価はそ れで良いのかもしれませんけれども、二次評価の段階になってもまだ地震、津波 ということに限定するのは、余りよろしくないのではないかという気もしますの で、その他の自然現象、どういうものを含むかというのはそれぞれ考えていただ ければ良いと思いますが、そういうものも含むような表現をされるべきではない かというふうに思いますので、検討をお願いしたいと思います。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) 評価対象につきましては、特に、二 次につきましては、EUのストレステストの動向もあるかと思いますので、それを踏まえて見直すことがあるということで考えたいと思っております

○小山田委員 ここで、その表現、これは、今は一次も二次も含めたことで地震、 津波と書いてありますので、尐しそういうようなことが分かるようにしていただ きたいと思います。
 それから、ここに直接書いてあることではないのですけれども、今回の事故が 起きて、いろいろ考えてみると事業者の側には国が定めた安全基準を満たせば、 それでおしまいと、それでもう十分だというようなものの見方というのが相当程 度あったのではないかと思います。
 それは本来は非常に大きな問題だったんだと思います。今回のようなこういう 総合的評価をすると、事業者がそれぞれのプラント固有の状況について、非常に 詳細にと言いましょうか、非常に大切な評価ができるわけで、そういう意味でも 事業者が自分で考えて、自分のプラントの持っている余裕、その余裕の中でも一 番脆弱なところはどこか。それから、どこを改善すべきかというところが分かる 大変良い機会だと思いますので、今後のいろいろな規制のやり方を考えていく上 でも、これが大切な一歩になるというふうに思いますので、そのように指導をお 願いしたいと思います。

○班目委員長 どうもありがとうございました。 それでは、他に何かございますか。 代谷委員、お願いします。

○代谷委員 この中で、先ほど久住委員の方から、質問のあったところと関連す るんですけれども、やはり一次評価、二次評価というのは非常に分かりにくいと いうところがあるんですね。ここで、得られるところは何を目指しておられるの かというのがこの文章だけでは非常に分かりにくいと思います。
 ある読み方をすると、一次評価の場合は、施設・機器について許容値がどれだ けあるのかという、それだけで終わってしまうような印象があって、ストレスで すから、負荷をかけていって、それで負荷がどこまでもつのか。着目するところ を変えるという点はあるだろうと思うんですけれども、必ずしもそういうように は読めないと思います。
 二次評価の時だけ、これはざっと読んじゃうと、二次評価のところに設計上の 想定を大幅に超える、一次は大幅に超えなくていいのかと、余り超えなくていいのかという読み方をしてしまう場合もあるわけです。必ずしもそういうことでは ないと思います。
 どちらにしても、安全裕度を見るんだけれども、着目点が違うとか、そういう ことを言っておられるんだろうと思うんですけれども、この文章だけ見ていると、 非常にそこのところが分かりにくい。もし、可能であれば全体的に例えば例示し て、どういうことをお考えなのかというのを、ここでイベントツリーとか書いて ございますので、そういうことで、一次評価はこういうこと、二次評価はこうい うことというような形で、やはりご説明していただきたいと思います。そうでな いと、この文章だけを読んでいると、何をやろうとしているのかというのがもう ひとつはっきりと分からない部分があると思うんです
 安全上重要な施設・機器ということが書いてあるんだけれども、地震PSAと かということになってくると、多分、地震PSAとかでやられるところは、安全 上重要で、必ずしもあるという機器でないところが起因事象になっているという 話があるので、読み方、場合によっては、矛盾をする書き方がされているという ような気がします。
そういうところ、ちょっときっちりとご説明をしていただきたいというように 思います。
 例えば、評価の進め方の下で、想定する自然現象どうのう、こうのうというと ころで、設計段階での想定事象に限らず、最新の知見に照らして、最も過酷と考 えられる条件や、更に、それを上回る事象も考慮する、と書いてあるんですけれ ども、これは負荷をかけていくというのは、最新の知見も何もなくて、負荷がど こまでもつんですかということであれば、ここの部分は必ずしも最新の知見に照 らしてということでなくていいんだろうというように思います。
 結局、耐性ですから、どこまでもつんだというのが最終的に、特に、二次評価 においては、必要なところになってくるというように思うんですが、この辺は、 どういうように考えておられるのかというところをお聞かせいただければと思い ます。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) まず、一次と二次の違いということ でございますが、一次については、まず、通常設計をした場合、設計したものは 許容値、許されている範囲のものとの間で、それ以下で設備が作られていることになるかと思いますので、そこが、まず、ひとつ目の余裕になっているかと思い ますので、そこを評価するというのがあるというふうに考えてございます。
 二次の方については、本当に機能が喪失するかどうかというところまで負荷を かけていくというところで、要するに限界となるところまでを評価するというこ とでの余裕のとり方で、ですので、限界まで行くうちのどこかで許容値に達する 部分があり、そこが一次で評価する。二次は、そこを更に機能が失われるかどう かというところまでの評価をするということで、一次と二次の考え方を分けたい ということでございます
 それから、確率論的な評価につきまして、今回、ヨーロッパにおいても同様で ございますけれども、この評価については決定論的にやるということでございま すので、確率論的評価の知見を活用する、すなわちイベントツリーですとか、そ の他のいろいろな評価方法がございますので、そこでの知見を活用するというこ とで、今回こういうようなことを書いてございますけれども、加えて、やはりP SAの評価をいたしますと、現実的な事象の評価ができるかと思います。
 したがいまして、余り現実と離れたような評価をしないためにも、PSAでの 知見を活用しながら、イベントツリー、燃料の重大損傷に至るパスというものを 現実的に評価をするということで、この知見を活用するということにしてはどう かということでございます。
 それで、そういった地震PSAでいろいろ検討が進められているものも含めた 形での最新の知見を活用してもらいたい、できる限り最新の知見を踏まえて現実 的な、詳細な評価をしていただきたいということで、二次の方には最新の知見を 踏まえてということを付け加えたということでございます。

○代谷委員 今のご説明を聞いていても、まだもうひとつ、ぴんときていないと ころがあるんですけれども。
 もうひとつ、今現在、こういうストレステストがやられる時の、この一次評価、 二次評価、いずれにしてもなんですが、総合評価をやられる時に、機器等のその ものについては設計値ではなくて、実力値で見るということですね。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) 二次では実力値です。

○代谷委員 例えば、一次は設計をする時の設計値の値で見るんだと。二次は、 例えば材料とか、そういうものについても、二次は実力値で見るんだというような切り分けだと割と分かりやすいかなと思うんですけれども、同じようなことを やっても。
 そうすると今のは、一次は設計の時に使われたもので、全て安全上重要な施設 機器等について、設計値を使って、それとその許容値等、許容値等という時の等 には、先ほどのお話だと、必ずしも、いわゆる設計時の許容値だけではないよう なお話があったんですけれども、そこのところはどういうことになるんでしょう か。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) 設計時に使われております評価方法 と、それから許容値を基本といたしますが、それで現実と余りに離れる場合がご ざいますので、そこについては、合理的な評価ができるところについては、合理 的な評価をして良いということにしたいということでございます。

○代谷委員 私、理解が悪いのかも分かりませんが、ちょっと今のご説明を聞い ていても、恐らくこれは実際に、先ほどのお話で、事業者にこの評価をやっても らうと、やらせるということで、それで一番弱点とかをその事業者が把握するの に、これを役立てると。いわば今までの安全規制等々ではやってこれなかったよ うなことを、やろうと今しているんだと思うんですけれども、そういうものに資 するものというようにした時に、事業者にいろいろなことを考えながらやっても らうということが必要なんですけれども、ある条件でやってくださいということ を言われるんだと思うんですよね。
 私だけが理解できていなくて、事業者に理解できれば良いのかも分かりません が、このご説明の流れで事業者の方としては、私は分からないのではないか、何 をして良いのかというのが、そういうところがはっきり分からないと、アウトプ ットも、やはりいろいろなものが、いろいろ過ぎるようなものが出てきそうな気 がして、非常にそこのところは心配なところでございます。
 もう尐し、もう尐し、こういうところをやるんだというところを一次、二次そ れぞれについて、分かりやすく記述をしていただいて、ご説明をいただくという ことがないと、これではやはり今の段階では、ちょっと全体として何をどういう ようにやろうとされているのかというのが、非常に分かりにくいという印象を受 けました。ご検討いただければというように思います。

○班目委員長 今の許容値等の話は、要するに、いわゆる許容値だけではなくて合理的に説明できるならば、事業者の方でここまでは持ちますよという、その根 拠を示す限りにおいては、それも認めるものであると、そういうふうに理解して よろしいわけですね。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) はい、そうでございます。

○班目委員長 では一応、今のところはそういう理解でいきたいと思います。
他に何かございますでしょうか。では、久木田委員お願いします。

○久木田委員 今回の試みというのは、いろいろな意味で新しい動きだと思いま すが、従来の設置許可の時点での安全評価というのは、想定している状況に対し て物が壊れないということを確認することを主たる内容として行ってきたわけで すけれども、今回のこの試みでは、どれぐらい厳しい条件になったらどこがどの ように壊れて、そして幾つかの構成要素が壊れると、原子炉全体としてどういっ た状態になるかというようなところまで踏み込んで評価するということなので、 そういった意味で、本当の意味での総合的な評価ということに繋がる動きだとい うふうに考えております。
 こういった評価というのは、もちろん今までいろいろな蓄積があって行われる ものであって、地震PSA、津波PSA、それ以外の機器の故障等による事象発 展に関するPSAというものも長年にわたって行われてきていて、それをベース に、今回こういうことを行うわけですけれども、それにしても、まだ完全にその 手法として成熟していない。例えば、地震PSA等についての、まだその発展の 余地がある、そういった手法を使うということだと理解しています。
 それゆえに、先ほどからいろいろご意見のあった一次評価と二次評価の区別等 についての、いろいろな試みが多分実際の評価においては考えられるもので、そ の試みの中から標準的な方法というものが作り出されていけば、それでよろしい のではないか。つまり、現状として、余り一次評価、二次評価について、最初か らガチガチに決めるということよりも、そういった工学的な判断の余地を残す方 が、むしろ良い評価ができるのではないかというふうに、私としては考えており ます。
 例えば、地震の評価に関する許容値等との比較、もしくは、地震PSAの知見 というふうに書いてございまして、その地震PSAについては、イベントツリー 等を使うというような話でしたけれども、フラジリティについては、一次評価の段階では全く考慮しないということになるんでしょうか。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) フラジリティについては、ハザード カーブと併せて使って、初めて地震PSAになりますので、単独でどういうふう に使ったら良いのかということについては、ちょっと考えた上でになるかと思い ますが、ここにこういうふうに書いてございます、創意工夫できるところについ ては、してもらいたいというふうに考えております。

○久木田委員 おっしゃるように、フラジリティは破損確率なので、壊れるか壊 れないかという、オン・オフではないという意味で、使い方については工夫が必 要であると、そういうことですよね。
 それから、今回の計画ですと、燃料の重大な損傷に至る事象の過程というふう に書いてございますけれども、今回の福島第一の事故にように、燃料の重大な損 傷に至って、更に格納容器、更には原子炉建屋に影響が及んだような、そういっ た事象というのは、今回の対象範囲ではないと、そういう意味でしょうか。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) はい。今回考えてございました燃料 の損傷を、今ご指摘のございましたとおり、至ることを防ぐということをどの程 度できているのか、ということの評価を、まず、やりたいというふうに考えてご ざいます。

○久木田委員 もちろん、第一次的には燃料の損傷が起こるようなことを防止す る、そこに重点を置くべきだと思いますし、こういった総合的安全評価というも のが、今回の第一次とか第二次とか、そういうもので完結するものではなくて、 当然ながら、より包括的な視点を持って、その安全性の向上を目指すようなこと が必要だと思いますので、尐なくとも、一次の段階で燃料損傷防止の観点から評 価されるという、そのこと自体は結構ではないかというふうに思います。

○班目委員長 よろしゅうございますか。
他に何かございますでしょうか。では、久住委員どうぞ。

○久住委員 ちょっと、こういう発言というのは非常に違和感を皆さんお持ちか もしれませんけれども、お話をいろいろ伺っておりますと、事業者自身がそれぞ れの炉について、ご自分の炉について、どの程度、安全性があるかということを 自身で考えて評価していくということは、これはまさに最近よく失われてきたと いう声を聞きますマイプラント意識、そのものの復活が重要なのではないかという思いがいたしました。 ちょっと、何となく違和感のある表現かもしれませんけれども、そういう事業者の方々の意識をきっちりと、マイプラント意識というような自分たちの炉を大 事にしていき、そして安全にしていくという、この意識そのものが非常に重要で はないかと思いましたので、ちょっと、今回のストレステストでお話しすること かどうか分かりませんけれども、そのような観点も保安院におかれては考えてい ただければと思いました。

○班目委員長 例えば、ですから、むしろこれに、そもそも、これの目的的なも のを何か書けるかどうか、ちょっとご検討いただけますか。その辺りは、では、 原子力安全・保安院の方に、尐し、ご検討をお願いしたいと思います。
他に何かございますでしょうか。
最初の久住委員のご質問の、この1ページ目のIの2.の評価対象時点を7月 31日時点に区切ったという、これは7月、8月辺りで再起動するプラントはと もかく、例えば年末のものも7月31日で必ずという意味なんでしょうか。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) はい。
今、考えてございましたのは、どこかの時点で、やはり切らなければいけない のかということで、それを指定する上で、まず、ひとつの考え方として、ある特 定の時点ということで、私どもの案として考えたところでございます。

○班目委員長 やっぱりちょっと、これも現実問題として、例えば年末になって 立ち上げようとするプラントに対して、7月31日に戻って評価しなさいという のも、何か変な違和感があるんですが、何かお考えいただけますか

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) 尐し検討させていただきたいと思い ます。

○班目委員長 他に。では、代谷委員、どうぞ。

○代谷委員 今の件について、やはり今回やられている緊急の対応というか、保 安院さんが求められて、それに対応して各電力がそれぞれ対応していっています よね。それは、まだ全てが整っているというわけではなくて、今もやられて、例 えば7月31日は無理だけれども、8月だったらできるとか、そういうものがあ った時は、やはりそれを含めて考えるべきだと。実際に運転する時の時点のこと を考えてやるということであれば、これは固定をしてしまうというのは、やはり余りよくないのではないかというように思うんです。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) 私どもの方で考えておりますのは、 二次の方のイメージがございましたので、二次はどこかで切らないとだめだとい うので、7月31日と、それが一次の方にも及んでいるということでございます ので、尐し工夫して、何ができないかということで考えさせていただければと思 います

○班目委員長 では、それは検討をお願いします。
 他に何かございますでしょうか。
 それから、先ほど津波を例にとって、深層防護の考え方についてご説明いただ いたんですが、正直言ってこの資料を見る限り、一般の方は、結局これによって 原子力安全・保安院は、事業者に対してどの程度の作業を要求しているかという のが、ちょっと見えづらいですよね
 例示で良いんですけれども、どの程度の作業を事業者はすべきだと考えている かというのを、何か示していただけませんでしょうか。それは可能でしょうか。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) 検討いたします

○班目委員長 この文書自体が、非常に、ある意味では、簡潔な表現になってい るので、一般の方がこれで、これから何が行われるんだろうか、ということが、 どれだけ理解できるかどうか、ある程度、地震PSAとか、そういうものに携わ っている人は、これでパッと分かるところがあるかもしれませんけれども、必ず しも、そうではないと思うだけに、その辺の工夫もお願いしたいと思います。
 他によろしゅうございますか。
 久住委員からも出たように、このストレステストというのは、事業者自身が自 らのプラントの弱点みたいなものをきちんと自ら把握して、継続的に安全性向上 対策をとるための資料とするようなものだ、というふうに理解していまして、あ る意味では、今までの国の審査だとか、検査を合格さえしていれば良い、という 考え方を根本から改めるものだという意味では、是非とも、導入するべきものだ というふうに考えております。
 そういう意味からいくと、是非、大枠は原子力安全・保安院の方から、こうい う形で示さなければいけないんですけれども、その細部については、もうむしろ 事業者の自主性に任せて、事業者自身がマイプラント意識を持ってやるというふうにすべきではないかと思います。それが1点と。 それから、私も時々、ついうっかり、間違ったことを言ってしまうんですけれども、ストレステストというのは、予め合格点みたいなものを定めて実施するも のではない。むしろ、自分自身の弱点を把握するためのものなので、むしろ、安 全審査を通っているという意味では、もう合格しているものであると。ただし、 このストレステストをやった結果、余りに余裕がない場合には、当然、改善が必 要ですねということになる。そういうものだと理解しております
 今日あった、今日保安院の方から提出された文書は、何点か委員の方々からコ メントがつきましたので、その辺は直していただきたいんですけれども、基本的 には、原子力安全委員会の方から差し上げた要請を裏返しにしたというか、その 要請をそのとおり実施するようなものだと思いますので、大筋としては了承でき るものだと思っています。
 しかしながら、本日のコメントを踏まえて、尐し書き直していただくとともに、 是非、具体的に、どんなことがこれによって行われるのか、ということが一般の 方にも分かるような、説明資料的なものを是非、用意して、この場でもう一回、 ご説明いただきたいなというふうに思っております
 それから、もう1点、統合記者会見の方で、確か原子力安全・保安院におかれ ては、ヨーロッパの方の調査なんかもやっているというお話を聞きましたので、 是非、その内容についても次回、ご紹介いただければと思いますが、それもよろ しゅうございますでしょうか。

○説明者(山田原子力発電安全審査課長) はい、かしこまりました。

○班目委員長 それでは、そういうことで、今日幾つか注文を付けましたけれど も、そういう形で、是非、またこれは出し直していただきたいと思いますので、 よろしくお願いいたします。
 よろしゅうございますでしょうか。
 それでは、本件はこういうことにさせていただきます。どうもありがとうござ いました。
 そういたしますと、本日、他にお諮りする案件はございますでしょうか。

○水間総務課長 ございません。

○班目委員長 よろしゅうございますね。
 それでは、本日の会合は、これで終了させていただきます。大変ありがとうご ざいました。

午後 2時59分閉会
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九電やらせメール事件、コンプライアンス違反を認識し事前に止めることはできなかったか?残念

2011-07-18 01:32:14 | シチズンシップ教育
 九州電力のやらせメール事件は、とても残念な出来事でした。

 7/14に事件の調査報告書が作成され、経済産業省に提出されましたので、こちらでもその報告書の内容を見ておきます。

 この度の事件で、一番重要かつ残念と私が考えることは、下記報告書抜粋部分の総括(2.9)で述べているところでもありますが、やらせメールという企てがなされたときに、体をはって止めるという行動をする社員が存在して、企ての段階で止めさせることができなかったということです。(報告書によるとコンプライアンス違反を認識し対応しなかった電力所長が2名いらっしゃいました。)

 

*****九州電力ホームページより*****
平成23年7月14日
九州電力株式会社

「経済産業省主催の県民説明番組への意見投稿呼びかけ」に関する事実関係と今後の対応(再発防止策)について
 

 平成23年6月26日に開催されました経済産業省主催の「放送フォーラムin佐賀県『しっかり聞きたい、玄海原発』~玄海原子力発電所 緊急安全対策 県民説明番組~」に際し、当社社員が社内および協力会社等に対して、インターネットによる原子力発電所の発電再開に賛成する意見投稿を要請した事態が発生いたしました。
(平成23年7月6日公表済み)

 当社は7月7日以降、事実関係を調査するとともに原因の究明、再発防止策の検討を行ってきましたが、本日、本件に関する事実関係と今後の対応(再発防止策)について取りまとめましたので、お知らせいたします。
 なお、本件については、資源エネルギー庁長官から厳重注意を受けるとともに、徹底的な原因究明と再発防止策を報告するよう指示を受けておりましたので、同日、経済産業省へ報告しております。

 本件により、玄海原子力発電所の安全対策等について、さまざまな立場から寄せられる県民の皆さまの率直なご意見、ご質問にお答えするという同番組の趣旨及び信頼性を大きく損なう事態となり、電気事業に携わるものとして、今回の事象を極めて深刻に受け止めております。
 玄海町を始め、佐賀県の皆さま、九州、更には国民の皆さま、主催されました経済産業省に対し、心よりお詫び申し上げます。

 今回のような投稿要請は、公平・中立であるべき説明番組に重大な影響を与えるという認識が欠落した、社会の常識や倫理観に反する行為であり、当社の経営層を含めたコンプライアンス意識の希薄さが主な要因と考えております。
 今後は、社外の有識者で構成する「アドバイザリーボード(委員長:社外有識者)を設置し、今回のアンフェアな行動の原因分析及び再発防止策の深堀りを行い、二度とこのような事態を招かないよう、経営層をはじめ、全社員一丸となって、信頼回復に努めてまいります。

以上

**********報告書抜粋******
http://www.kyuden.co.jp/library/pdf/press/2011/h110711-2.pdf

2.事象の問題点及び原因〔今回調査の総括〕
1 副社長、原子力発電本部長及び佐賀支店長は、事業者である当社から発電再開容認の投稿を増やす ために「当番組を周知」するよう指示したことが、中立・公平であるべき国の説明番組に影響を与えるという ことの認識が著しく欠落していた。

2 また、上司の指示を受けた原子力発電本部部長も、部下(課長級社員)に番組周知を指示することが、協 力会社や当社原子力部門社員等に対し、賛意の投稿を要請する行為につながり、説明番組に影響を与え ることを全く認識していなかった。

3 それぞれ上司から、上記の指示を受け、対応した原子力発電本部の部下(課長級社員)、佐賀支店の 部下(支店幹部)は、事業者である当社からの協力会社等への幅広い投稿要請の行動が、社会の常識や 倫理観に反し、公平・中立であるべき説明番組に重大な影響を与えることの認識が欠落し、安易に上司の 指示に従った

4 また、原子力発電本部の課長級社員が具体的に、自宅等のパソコンからのアクセスを要請していること は、第三者を装った投稿要請であるとの疑義のある行動である

5 原子力発電本部の課長級社員は、指示をした上司に対して、具体的なメールでの投稿要請について報 告を行なっていなかった。また、副社長、同本部長及び同本部部長は、自らの指示に対する部下の具体 的な行動についてのフォローを怠り、賛意の投稿要請の実態を把握していないなど、マネジメント及びガバ ナンス上問題。

6 佐賀支店においても、取引先に対して要請する際、事例文を持参して投稿要請したことも、極めて重大 な問題である。

7 なお、今回の事象について、6月26日以降、報道機関からの問合せ、新聞への掲載、県議会での質疑 があったにも係らず、関係者が事実関係の十分な確認を行なわず、看過するなど、この問題の重大性に対 する認識が欠落している。

8 一連の行動は、今回、関わった副社長、本部長、同本部部長、佐賀支店長、並びに同本部・同支店部 下等における、事の重大性の認識不足や、社会の常識や倫理観の欠如、アンフェアな行動を抑制するコ ンプライアンス意識の希薄さが主因と考えられる。

9 広範囲にアンフェアな動きが広がることを未然にチェックする機能が働かなかった

3.再発防止策
(1) 今回の不祥事は、玄海2号、3号の発電再開に関わっている関係者によるものであるが、単に原子力部 門だけにとどまっておらず、幅広く全社大で反省すべき事項である。
 本件によって当社の企業としての信頼は失墜してしまったが、今後、地域社会との信頼関係を再構築す るため、早急に、以下の再発防止策等に取組み、コンプライアンスの本質(※)や重要性に関する意識の 徹底を図り、経営層をはじめ、全社員一丸となって、信頼回復に努める。
〔(※)単に、法令遵守というだけではなく、「社会に損失を与えない」「他人に迷惑をかけない」という本質。〕

(具体的な再発防止策)
1 全社員に対する「社長メッセージ(事実関係と原因、再発防止策)」の発信

2 経営トップと社員の対話活動や、各職場における対話・面談等の充実

3 経営トップ層を含めた経営幹部に対するコンプライアンス研修(講演会等)の実施 ・ コーポレート・ガバナンスや危機管理等に主眼をおいたコンプライアンス研修等

4 全社員、協力会社に対するコンプライアンス教育・研修(今回事案等の水平展開)

5 原子力部門等に対するコンプライアンス研修の実施
・ 今回事案等を題材としたケーススタディ方式の研修・勉強会等

6 原子力部門と他部門との人事交流の活発化

7 原子力関係協力会社4社におけるコンプライアンス活動の強化

8 内部通報制度「コンプライアンス相談窓口」の更なる周知・活用

9 IT時代に生じる大がかりな不祥事に対するリスク管理の強化

10 社長及びその他の取締役、並びに関係者の厳正な処分

(2) 社外有識者等で構成する「アドバイザリーボード(委員長:社外有識者)」を設置し、信頼回復に向けての、 今回のアンフェアな行動の原因分析及び再発防止策の深掘りを行なう。

(3) 「信頼回復推進本部(仮称、本部長:社長)」を設置し、社内や「アドバイザリーボード」で検討された再発 防止策や、地域社会との信頼回復に関する施策を推進する。

(4) 今回の事象及び再発防止策、「アドバイザリーボード」の活動成果等の全体の評価については、社外委 員等(元裁判官、福岡市人事委員会委員、弁護士、労働組合代表等)で構成される「コンプライアンス委員 会(委員長:社長)」で評価を行なう。(目途:アドバイザリーボードによる検討終了後)
・ なお、本件のコンプライアンス委員会の委員長は、社外委員とする。

以上
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これからは偽装を見抜きましょう!「原子力委の設置、裏に偽装報告 55年初の海外調査団」

2011-07-18 01:08:16 | メディア・リテラシー
 7/17の朝日新聞第一面に調査記事が掲載されていました。

 報告書は、偽装されることがあるという事実を示しています。

 ジャーナリストも政治家もそして一般市民も、出された報告書を鵜呑みにするのではなく、きちんと評価する目を持たねばならないと考えます。

 今や、インターネットが発達し、当時では見逃していたことを、チェックできる環境にあると感じています。

 一方で、先日ブログhttp://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/9fe34e7f48eb2c9dfa5070fda26ef5a0でも掲載しましたが、自由な情報発信を監視しようとする力学も働いていますが…


******朝日新聞(2011/07/17)******
http://www.asahi.com/politics/update/0717/TKY201107160721.html

原子力委の設置、裏に偽装報告 55年 初の海外調査団

 政府が1955年、原発を導入するために初めて派遣した海外調査団の報告書が、原子力委員会の設置を推進する内容に偽装されていたことがわかった。作成に関与した旧通商産業省の初代原子力課長(故人)の偽装を認める証言が、文部科学省の内部文書に記録されていた

 文書は85~94年、日本の原子力行政の重鎮で、原子力局長や原子力委員を務めた故・島村武久氏が、原子力政策にかかわった政治家や官僚、学者など33人を講師として招いた「島村研究会」の録音記録。A4判620ページにわたって文書化され、文科省が製本したものを朝日新聞が入手した。

 政府は54年12月、初めての原子力予算で、物理学者を団長とする15人の「原子力平和的利用海外調査団」を派遣。4班に分かれて米英仏やインド、スウェーデン、デンマークなど14カ国を巡り、原子力行政の組織体制を調べた。

 調査団は帰国後、原子力を推進・開発する政府の機関について「各国の統括機関はほとんどすべて委員会の形をとり多頭。各方面の意見を十分に入れるためと思われる」と報告書に明記して、集団指導体制による委員会の設置を日本でも急ぐよう提言した。

 事務局として作成にかかわった旧通産省工業技術院原子力課の初代課長の故・堀純郎氏は88年、「島村研究会」に招かれ、「(トップに)委員会をつくっているのは米国だけで、ほかにはどこもない」と指摘。フランスは「役所」、イギリスは「公社」だったにもかかわらず、「(諸外国は)どこでも委員会だ。だから日本でも委員会を作らなくちゃいかんと強調した」と偽装を証言した。

 さらに「若い事務官がこんなうそ書けるかと憤慨した」とも証言し、のちに資源エネルギー庁次長となる豊永恵哉氏が偽装に抵抗したことを明らかにした。

 豊永氏は朝日新聞の取材に「委員会は米国にしかなく、責任があいまいになり、日本になじまないと思った。むしろしっかりした行政組織を作るべきだと上司に進言した」と話す。

 政府は報告書をもとに原子力委員会を56年に発足させ、初代委員長に正力松太郎国務相、委員にノーベル物理学賞の湯川秀樹氏、経団連会長の石川一郎氏らを起用。著名人を集めた委員会を設け、米国の水爆実験で「第五福竜丸」が被曝(ひばく)した事件による原子力への世論の逆風を弱める狙いがあったとみられる。政府が公表した報告書の偽装は、原発導入期からの隠蔽(いんぺい)体質を示すものだ。(山岸一生)
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7/15第53回原子力安全委記者会見、保安院からストレステストの回答を受けて

2011-07-18 00:38:52 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 第53回原子力安全委員会の記者会見を見ておきます。

 保安院からストレステストの青写真が示され、概ね原子力安全委員会はそれでよしとしていますが、質疑では、原子力安全委員会が十分理解が至っていない点(なぜ、一次と二次を分けたか等)があります。

 私もストレステストなるものを理解したくて読みましたが、わかったような、わからないような感じです。

 以下、ポイントを抜粋。

*余裕があることを示しますというのが1次であり、 2次は徹底的に余裕はここまであります、というのを出すという方針を、原子力安全・保安 院の方で提示してきたんだというふうなのが安全委員会としての理解だと。

*尐なくても、地震と津波の複合は重要なので、必ず複合したこと についてもやるようにというふうに、小山田委員から発言があったというふうに、私は記憶 しています

*例えば、福島第一発電所の事故でよく分かったことは、あれは、 例えば、津波の高さが本来5.1mのところを13.1mでしたっけ、大幅に超えたからあのよう なことになった、というふうにも理解されがちなんですが、あのような機器配置であると、 ほんのわずかでも、津波が想定を上回った場合には、海水冷却系ポンプの浸水であるとか、 あるいは、非常用タービンの浸水であるとか、あるいは、メタクラという高圧電源盤の浸水 とかまでいった可能性が高いわけですよね。だから、かなり本当に崖っぷちの設計をしてい たんだというふうに理解しています。

*定期検査中のプラントの稼働にこれを使うかどうかは、これは、 原子力安全委員会としては、特段、関知するところではございません

*これは、例えば、2次評価を年末までにやって出してきて、それ で、これできれいさっぱり忘れましょうというんだったら、問題だと思っています。こうい うことはやり続けなきゃいけないんです。
 要するに、確か、久住先生はマイプラント意識という言葉で表現されたと思うんですけれ ども、みずからのプラントが、どれぐらい安全の余裕を持っているのかというのを、ずっと チェックし続けてないということだったら、これは、本当に大問題なんですね。今回、これ をやって、これできれいさっぱり忘れて、10年間こんなのやるのはやめましょうというんだ ったら、日本は原子力をやる資格はないと思います

*号機ごとの評価も、当然、なさ れるものと認識

 など。


*****原子力安全委員会ホームページより******

原子力安全委員会記者ブリーフィング 日時:平成23年7月15日(金)15:03~16:01 場所:合同庁舎4号館6階643号室 参加者:班目委員長、久木田委員、加藤審議官、水間課長、長谷川安全調査副管理官

○班目原子力安全委員長 すみません、昨日の記者会見での発言を、ひとつだけ、訂正させ ていただきたいと思います。
 読売新聞の中島記者の質問、今日いらっしゃってないみたいですけれども、仮に、震災前 の福島第一に、これから導入するストレステストを、当てはめた場合に、不合格になるでし ょうか、ということに対して、不合格になる、と答えてしまったんですけれども、ちょっと、 これは、全く、私、言葉足らずで、むしろ、震災前にこういうような制度を導入していたら、 十分防げたであろうという意味で、あくまでも、ストレステストというのは、今日も申し上 げたように、合格、不合格を判断するものではない。むしろ、どれだけ、より安全余裕があ るかというもので、合否とは直接的には関係ないので、不合格という表現は申しわけないん ですけれども、取り消させていただきたいと思います。
 大変失礼いたしました。

○NHK横川記者 NHKの横川と申します。 ちょっと、確認させていただきたいんですけれども、先ほど、確認の中で、概ね了承されたということ、プラス、分かりにくいところがあるので、追加のいろいろと、説明資料等を つけてほしいということをおっしゃっていたんですが、見解としては、要するに、今回、保 安院の出されたこの骨子というんでしょうか、いろいろとポイントがあると思うんですが、 そういったものは基本的に安全委員会としては、概ね了承したということで、ただ、もう一 回、ちゃんと議題として出してこい、という理解でよろしいでしょうか。

○班目原子力安全委員長 基本的には結構です。というよりは、1次と2次に分けてはいる んですけれども、書かれている内容自体は、原子力安全委員会の方から、原子力安全・保安 院の方に、要求した内容をある意味では、そっくりひっくり返して持ってきているというこ とだから、当然、大筋としては結構だという答えになる。我々の要求と違うものを持ってき たのではない、これは、明々白々で、ただちょっと、今日の説明では、非常に分かりにくい んじゃないかなと思ったので、尐しコメント差し上げたという次第です。

○NHK横川記者 その場合、再提出をどれぐらいを目処に、というふうなことを念頭に置 かれていますでしょうか。

○班目原子力安全委員長 それは、ちょっと、原子力安全・保安院の方に聞いていただけま すでしょうか。大筋では了承したと言っていますので、1週間ぐらいかな、ちょっとこれも本当に、全然、今日、いついつまでに持ってこいとか、言っているわけじゃないので、全く 分かりません。

○朝日新聞西川記者 朝日新聞の西川と申しますが、今日、注文が何点かつきましたけれど も、改めて、今回、保安院が出してきたものについて、求めていたものの期待どおりのもの が出てきたかどうか、ということについて、聞かせください。

○班目原子力安全委員長 基本的には、我々の期待するものと考えています。というよりは、 これは、結局、EUなどが要求しているストレステストの考えに沿ったものだ、というふう に我々としては理解しました。

○朝日新聞西川記者 あと、2次については、年内というようなことも、書かれていました けれども、そうすると、まだ具体的なことは、まだなのかもしれませんけれども、安全委員 会が妥当性を確認するスケジュールというか、それは、いつぐらいになるというふうに見れ ばよろしいか、もし分かればお願いします。

○班目原子力安全委員長 分かりました。 まず、この紙によると、1ページ目の評価実施方法のところで、「事業者は以下の方法に基づく評価を行い」云々とあって、「原子力安全委員会に対し、当院の評価結果の確認を求 める」という表現になっていますので、あくまでも評価というのは、原子力安全・保安院の 方でやっていただく、それをこちらの方ではお聞きして、まだ、決まってませんけれども、 評価手法等に沿っているものであるならば是とするという、そういう手続になっていく、と 思っています。
 2次が年内と確かに書いてある。年内、7ページ目ですね。もし、年内に出てきた分には、 もちろんそれについて、こちらの方でも、確認はさせていただきたいと思っています。

○朝日新聞西川記者 そうすると、2次について言えば、報告の時期が年内なので、その後 保安院がまた見て、それを見たものが安全委員会に出てきて、その妥当性を確認するという 形になりますか。

○班目原子力安全委員長 当然、原子力安全・保安院の方では、しっかりとした評価をして もらわなきゃいけないわけなので、それが1日や2日で終わるはずはない、というふうに理 解していますので、こちらの方で、その結果をお聞きするタイミングは、これは原子力安 全・保安院の作業次第だろうと思っています。

○朝日新聞西川記者 分かりました。 あと、EU方式との違いと、あと、1次、2次を分けることについての受け止めをちょっとお聞きしたいんですけれども。

○班目原子力安全委員長 EU方式との違いということからいくと、基本的には、そんな大 きな違いはないんだろうな、というふうに理解しています。尐なくとも、我々、EUに人を 派遣して、根掘り葉掘り聞いてきているわけではなくて、むしろ、原子力安全・保安院の方 でその辺を調べているみたいですので、その辺りについては、原子力安全・保安院の方から 説明があるだろうというふうに期待をしているところです。
 それから、1次と2次の違いということについては、今日の説明では、1次は最終的にどういうところが、一番弱くて壊れるというところまでではなくて、どの程度までの余裕があ るかというところで、どうも分けたみたいだと理解しているんですが、ちょっと、その結果、 出てくるものを見なければ分からないんですが、1割程度、余裕がありますよとか、そんな ことで、国民の皆さんが納得するわけではないはずなので、その辺りは、ちゃんとしたこと がなされるんだろう、というふうに考えています。

○共同通信竹岡記者 共同通信、竹岡と申します。 本来、保安院に聞くことかもしれないんですけれども、1次評価については、順次、再稼働の準備が整った原発から実施すると資料でなっているんですけれども、資料の1枚目で評 価対象時点として、7月31日というものもあるんですが、そうすると、1次評価については、 8月1日以降、時期的な目処なんですけれども、8月1日以降の実施になるということなん でしょうか。

○班目原子力安全委員長 これは、ちょっと保安院の方に、ご確認をまたお願いしたいと思 うんですけれども、何か先ほどの山田課長の答えでは、2次評価のことを考えると、どこか で合わせなきゃいけないので、7月31日とおっしゃったような気がして、ちょっと、私も、 まだ、この辺、納得してないので、次回、どういう形でこれが出てくるかによって、答えが 変わりますので、今日のところは、ちょっと私の方からの答えは控えさせてください。

○共同通信竹岡記者 分かりました。 それと、あと1次評価の中で、許容値という言葉が出てくるんですけれども、これは、具体的に言うとどんなものと理解したらよろしいんでしょうか。

○長谷川安全調査副管理官 事務局の方でございますけれども、まず、建物に関しましては、 終局強度設計というのをやっておりますので、建物が終局に達する、要するに、ひび割れて 崩壊する、その崩壊しない程度の直前のところという、そういうひずみの変形のレベルが決 められておりますので、それに沿って、やられるのではないかということ。
 それから、機器配管に関しましては、材料の許容応力度とか、そういったものが設計上決 められていますので、そういう値を耐震のバックチェックで、主にやられた数字がそのまま 使われるのではないかということが言えると思います。

○加藤審議官 今の点ですけれども、あくまでも、今の答えは憶測ですので、これは保安院に確認ください。

○共同通信竹岡記者 最後に1点、先ほどの1次評価については、どれぐらいの余裕がある ものかというお話だったんですけれども、私の理解ですと、2次は、どれぐらいの荷重を超 えたときに壊れちゃうのかと、何かその2つって、大分かなり裏表というか、似ているよう な感じがするんですけれども、委員長はどのように評価されてますか。

○班目原子力安全委員長 おっしゃるように、2通りのやり方があるわけですね。 ひとつは、例えば、地震で言うならば、地震の大きさをどんどん、どんどん大きくしてい って、ここまでいっちゃうと壊れるという地震の大きさを大きくしていく方法と、それから Ssの地震なら地震、その地震動に対して、応力がこれだけになるのに対して許容応力がこ れだけだという、このやり方というのは、前者の方をとっているというふうに書いてあると 私は理解しましたので、でも、それもある意味では、余裕という言い方になるのではないかというふうに思います。

○共同通信竹岡記者 前者とおっしゃったのは、2次評価のことで、1次。

○班目原子力安全委員長 1次もすみません、さっき読んだところ、1次評価でも、あれこ れは違うのかな。
すみません、重要なことなので、これはちょっと委員会とは別に、別途きちっと原子力安 全・保安院の方に問い合わせておきます。

○毎日新聞岡田記者 毎日新聞の岡田です。 この1次評価と2次評価の違いについて、安全委員会としては、どのように理解したかというのを確認させていただきたいのと、一度、聞く限りでは、1次評価は設計時の基準に対 してどれぐらい余裕があるか、というのが1次で、2次については、どこまでいくとその機 能が失われるかという限界を調べる、という違いなのかな、と私は受け止めたんですけれど も、1次と2次で、そういった観点で分けるということについては、どのように考えるのか というのを2点を教えてください。

○久木田原子力安全委員 工学の分野の話なので、どれぐらい分かりやすく話せるか、自信 がないのですけれども、例えば、これがこれに力をかけたときに、どのように壊れるかとい うことを予測するとしますね。たとえ話は、ちょっと危険ですけれども、その際に、我々が ふだんこういうものを使っている、こういうものを設計するときに使っている手法から出発 して、例えば、これが壊れるというふうに設計上考える値に対して、値に達したら壊れると いう考え方があるし、それに、工学的にいろいろな条件について、その値を、例えば、2倍 上回っても壊れない、というような事実の蓄積があれば、そういうものを使うことができる というようなアプローチから、それから、こういういろいろな部品が組み合わさったものを壊すときには、部品同士の干渉とか、そういうものが起こるわけですから、それまで、全て 考慮して壊れ方を計算するという、いろいろな段階の壊れ方の計算があるわけですね。
 私の理解したところでは、1次評価というのは、ふだんの設計の考え方に、比較的近いア プローチで壊れる条件を考えるので、ですから、その意味で保守的、より小さな負荷で壊れ るという、多分、そういう結果を与えるでしょう。
 2次の方で、どこまで現実的な評価がやれるかというのは、知見によるわけですけれども、 原子炉を構成しているいろいろな部品、ポンプとかモーターとかバルブとか、そういうもの について、代表的な条件については、どういった条件で壊れるというデータが蓄積されつつ あるので、そういうものについて、設計のときの考え方よりは、より現実的な壊れ方の評価 が行われつつある。ですから、2次評価では、多分、そういった知見がより活用されること になるかと思います。
 というように、1次評価と2次評価が、完全に違った考え方をするということではなくて、 程度の違いというようなところもあるでしょう、というようなものだと、私としては理解し ています。

○毎日新聞岡田記者 1次と2次をなぜそういうふうに分けたかというか、保安院がそうい うふうに、1次と2次を分けたことについて、妥当なのかどうかというのは、こういう程度 の違いによって分けたことは、どういうふうに意義があるのかという、むしろ、極端な言い 方をすれば、全部2次のやり方で両方やってもいいわけですよね。
 だから、それをなぜ分けているのか、という、今、全国の原発で実施しなければいけない ものを限界までやって、1次についてはそれをやらないのか、なぜ、そういうふうに切り分 けているのかということについてお聞きしたいんですけれども、意味がある分け方なのかど うかということですけれども。

○久木田原子力安全委員 意味があるかというのは、どういう意味かによりますけれども、 今ある例について示しましたように、本当に、壊れる条件まで現実的に厳密な結果を得たい というふうに思えば、相当な時間をかけてやらなければならないでしょう。それに対して、 今回の目的というのは、特に、緊急安全対策等を含めて、我が国で行われた対処策というの が、どれぐらい安全上有効な対策になっているか、その結果として、従来の設計上の想定に 対して、どれだけの余裕が得られているか、ということについての数値を得るもの、だから それについて、厳密な数値を得るということが緊急の目的だというふうには思わなくてもよ ろしいのではないかというふうに思います。

○東京新聞榊原記者 東京新聞の榊原です。 その関連で、1次と2次に分ける意味があるということなんでしょうが、でしたら、一般の方から見た分かりやすさで言えば、でしたら、全ての原発に対して1次も2次も両方やれ ば、より分かりやすいかなと思うんですが、その辺りは違うんですか。

○班目原子力安全委員長 多分これは、本来は、原子力安全・保安院の方に聞いていただき たいと思っているんですが、とりあえず、余裕があることを示しますというのが1次であり、 2次は徹底的に余裕はここまであります、というのを出すという方針を、原子力安全・保安 院の方で提示してきたんだというふうなのが安全委員会としての理解だと。

○東京新聞榊原記者 今日の会合の中でも、一般の方がどう受け取るかという視点でご指摘 をされていましたので。

○班目原子力安全委員長 だから、そういう意味では、もうちょっと分かりやすい説明をし てくださいねとお願いしたところです。

○東京新聞榊原記者 手法自体が分かりにくいということはないんですか。こうやって1次 と2次で、同じ日本で動いている原発なのに、定期検査中かどうかで受けるテストが2つな のか、ひとつなのか、逆に動いている方が、より危ないんじゃないかという考え方だって成 り立つんではないかと思うんですね。危ないかどうか分かりませんけれども、危なくないと いうお立場なんでしょうが。

○班目原子力安全委員長 そこも含めて、多分、分けた理由というのは、原子力安全・保安 院側が決めたことなので、こういうふうにしてくるんだったらば、それが決定的に何か問題 がある、というふうには原子力安全委員会としては考えませんよと、そこまでなんです。

○東京新聞榊原記者 分かりました。 あと、昨日、保安院からご説明を受けていたということで、ある程度のことはご理解なさっているという前提でお伺いするんですが、1次評価の対象は定期検査中で準備の整った原 子炉に対して実施をするとありますが、会合の場では、例えば、年末ごろに起動準備が整っ た場合でも、7月31日時点に戻って評価するのかみたいなお話がありましたが、例えば、今 運転中で秋ごろに定期検査のために止まって、年末などに動き出すようなものも、この1次 評価の対象になるという評価でいいんですか。

○班目原子力安全委員長 すみません、7月31日付でというのは、今日、気がついた話なの で、別に原子力安全・保安院に問い合わせてありませんので、それは、原子力安全・保安院 の方にお聞きください。すみません。

○東京新聞榊原記者 1次評価が具体的にどういうものが対象になるかというのは、まだ、 安全委員会としてはあやふやになって、しっかり把握されているということではない。

○班目原子力安全委員長 あくまでも、原子力安全委員会としては、この総合的な安全評価 手法について、評価手法はどうあるべきかということをちゃんと報告してください。それをどういうふうに実施するかという計画を報告してください、というのが、今日、持ってきた 答えであって、その後、具体的にどのプラントが上がってくるかということについては、承 知してないということです。

○東京新聞榊原記者 分かりました。あと、もう2点だけすみません。 安全委員会の妥当性の確認の仕方はどのようになるのか、固まっているのでしょうか。今 日のような、5人の委員の方が保安院の方から報告を受けて、その場で、これは妥当と認められますというような形になるのでしょうか。

○班目原子力安全委員長 ちょっとそこまで議論が進んでいるわけではないので、お答えし にくいんですけれども、もうちょっと、なるほどこういうふうな評価が行われるんだという のを、きちんと我々としても理解させていただいた上で、その評価手法に則っとって、粛々 とやられているかどうかということは、きちっと確認させていただきたいと思っています。

○東京新聞榊原記者 最後になります。 EUのストレステストを参考にすると、この報告を受けるということですが、EUのストレステストの特徴はピアレビュー、第三者による評価の妥当性の確認だと思うんですが、こ の第三者による妥当性の確認について、日本の場合はどのようにあるべきか。もちろん保安 院、安全委員会の確認で十分だというふうにお考えなのでしょうか。

○班目原子力安全委員長 これは政府というか、国民に決めていただければよろしいかと思 いますので、場合によっては、IAEAの確認を受けるということだって、もちろんあり得 るだろうとは思います。ただ、それは尐なくとも原子力安全委員会として申し上げることで はございませんので

○毎日新聞河内記者 毎日新聞の河内といいますが、委員の中で実際指摘もあったんですけ れども、1次と2次で、実際、この評価項目が違うんですね。つまり、1次の場合だと地震、 津波、電源喪失とヒートシンクの喪失というような形になっていますけれども、2次の方は 地震と津波の複合とか、電源喪失とヒートシンクの複合とか、シビアアクシデント対策とい う評価項目がちょっと違うんですけれども、先ほど、概ね、この案について了承されたとい う話だったんですけれども、本来ならば、きちっと両方とも、特に、今回の事故というのは、 複合で起こっている部分があるので、両方とも1次の方でもちゃんと複合の部分についても、 例えば、シビアアクシデント対策についても、きちっと評価すべきなんじゃないのかなと思 うんですけれども、こういうふうに、保安院が1次と2次で分けたことについて、安全委員 会として、どう考えているのかというのを教えていただけないでしょうか。

○班目原子力安全委員長 すみません、私が、そういえば、まとめのときに言い忘れました けれども、その件については、小山田委員の方からご指摘があったので、山田課長の方からちゃんと検討しますとおっしゃっていたので、何らかの形で修正したものが出てくるだろう と考えているところです。

○毎日新聞河内記者 ということは、きちっとそれは同じ項目で、1次と2次もやられると、 そういう理解でよろしい。

○班目原子力安全委員長 尐なくても、地震と津波の複合は重要なので、必ず複合したこと についてもやるようにというふうに、小山田委員から発言があったというふうに、私は記憶 しています

○毎日新聞河内記者 それと、あと1次の許容値からの裕度というのを測るという話なんで すけれども、つまり、裕度が低かった場合は認められないのではないか、というような先ほ どご意見があったと思うんですけれども、これは、具体的にどのぐらいの裕度がないとだめ なのかという、そういう定量的なものというのはあるんでしょうか。

○班目原子力安全委員長 これは、何回も申し上げているんですが、ストレステストという のは、余裕がどれぐらいあるか、要するに、クリフエッジというか、そこまでいったら本当 に、がたがたといってしまうところまで、崖っぷちにあるのか、まだ、十分余裕があるのか ということを調べるテストなんですね。
 したがって、合格点が何点ですというのとは、ちょっと違うんですよ。だから、予め合格 点を示して、これに合うようにとかという、そういう話にはならないだろうというふうに理 解しています。

○記者 ただ、先ほどの委員長の発言だったと思うんですけれども、余りにも裕度が尐ない と、それは認められないんじゃないかというような話があったと思うんですけれども、結局、 その頃合いというか、それはどのぐらいのものなのかというのが重要になると思うんですが。

○班目原子力安全委員長 例えば、福島第一発電所の事故でよく分かったことは、あれは、 例えば、津波の高さが本来5.1mのところを13.1mでしたっけ、大幅に超えたからあのよう なことになった、というふうにも理解されがちなんですが、あのような機器配置であると、 ほんのわずかでも、津波が想定を上回った場合には、海水冷却系ポンプの浸水であるとか、 あるいは、非常用タービンの浸水であるとか、あるいは、メタクラという高圧電源盤の浸水 とかまでいった可能性が高いわけですよね。だから、かなり本当に崖っぷちの設計をしてい たんだというふうに理解しています。
 そういうことではないよ、ということだけは尐なくても確認してください、というのがこ のストレステストだと思いますので、このストレステストで、場合によっては、そういうこ とが見えてきた場合には、それなりの改善というのが、当然、なされてしかるべきだという ふうに考えるわけです。

○毎日新聞河内記者 ということは、裕度の幅が問題になってくるというのは、2次の方と いうことなんでしょうか


○班目原子力安全委員長 1次でも、どうしても、例えば、せいぜい1割ぐらいの余裕では とても合理的には説明できませんとなったときには、それなりの説明をしっかり求めること になるんじゃないかと思います。

○毎日新聞河内記者 尐なくともそれだけ尐ない場合は、再稼働についてはストップをかけ るという形になる。

○班目原子力安全委員長 ストップをかけるというよりは、そういうのをちゃんと事業者自身が認識して、対策を打つことが大切なんですよね。今までの規制のあり方としては、崖っ ぷちの設計であろうとも、基準に適合であるならば合格としていたところ、そこをそうじゃ ないというのを持ち込んだのが、これの大きな点ですので、ちょっと、そこだけはご理解い ただきたい。

○毎日新聞河内記者 もうひとつ、頭の中を整理したいんですけれども、1次のいわゆる許 容値というのは、これは要するに設計基準のことを指しておられるんでしょうか。

○班目原子力安全委員長 設計基準ではないと、私は尐なくとも「許容値等」と「等」がつ いているのは設計基準ではない、と私は理解したんですけれども、ちょっとその辺の議論も 次回、しっかりさせてもらおうと思っています。

○日経新聞川合記者 日経新聞の川合です。 1次評価についての確認なんですけれども、例えば、地震のところでは、設計上の想定を超える程度に応じて、というふうに書いてあるんですけれども、設計上の想定を超える程度 というのは、これはつまり、Ssで評価しろということなのか、それともSsを超えるもの、 地震動を入れてみて評価しろということなのか、ちょっとそこを確認したいんですけれども。

○班目原子力安全委員長 先ほど、質問を受けたことと全く同じで、私は、実は、この文書 をSsの、例えば、1.1倍、1.2倍というふうにやって、比較していくんだというふうに理解 していたんですけれども、そうでもないようにとれるような気がしてきましたので、ちょっ と、次回の委員会を待たずに、原子力安全・保安院の方に確認しようと思っております。

○日経新聞川合記者 それで、2番の津波の方に対しても、津波の高さを超える程度に応じ てというのは、これも同様に確認されるということでしょうか。

○班目原子力安全委員長 こちらの方は、明らかに想定する津波がさらに、1m、2m上回っていったらどうなるか、というふうな評価がされるものだろうと、これは間違いないです よね。

○久木田原子力安全委員 委員長が申しましたように、この点については、確認をして、そ して、さらにきちんとした表現にするように、保安院に対しては求めますけれども、設計上 の想定を超える程度に応じてというのは、例えば、1.1倍になったときに、1.2倍になったと きに、例えば、あるひとつのものが壊れた。最初のものが壊れた。1.3倍になったら、2つ 壊れたとか、そういうふうに設計上の想定を超えていると、だんだんと限界に達する構成要 素が増えてくるわけですね。
 その構成要素がある数に達するといいますか、原子炉全体としての安全機能を達成するた めに必要なものが幾つか壊れると、最終的には、燃料の重大な損傷に至るような場合に至る、 そういうイメージを持っていただければよいと思います。地震についても、津波の高さにつ いても、設計の想定を超える度合い、どれぐらい離れているかによって、原子炉全体として のダメージの受け方が変わってくると。

○日経新聞川合記者 全交流電源喪失とか、これは、既に、事業者自身で評価をしている、 例えば、内的事象、PSAとか、そういったものの数字をそのまま使えばいいということな んでしょうか。

○久木田原子力安全委員 今回のこの総合的評価で数字を使う、いわゆるPSAの確率の数 字を使うということについては、重きを置いていないわけですね。内的事象については、全 交流電源喪失について、いろいろな解析が行われていますけれども、その中で、事象がどう いうふうに進展していくかということについて、緊急安全対策を含めて、最近、とられたい ろいろな対策が、どのような効果を持っているか、ということについて検討すると、そうい うことになるのだと思います。

○日経新聞川合記者 PSAの中で、例えば、レベル1とかレベル2とかで、幾つかこうい うシナリオを想定していたかと、それで、その中でも、時間を計算していたかと思うんです けれども、その数字ではなくて、今回やった、緊急安全対策の結果、それが、どれぐらい伸 びるかも評価してほしいということでしょうか。

○久木田原子力安全委員 そういうことですね。 さらに、確率のPSAを行うときには、いろいろな分岐確率というものを考えるわけですけれども、例えば、あるバルブが故障する確率がどれぐらいかといったことを考えるわけで すけれども、今回の評価では、いわば天下り的にあるバルブは故障する、そうするとどうな るかという形で評価されるということが想定されると思います。

○時事通信野中記者 時事通信の野中と申します。2点教えてほしいんですけれども、1点目は、まず、今回、大筋で了承というふうな言い 方をされましたけれども、実際、具体的に事業者が評価に着手するとなれば、来週の再報告 を待たないと、とてもできない環境には思えるんですけれども、その辺りはどうなんでしょ うか。

○班目原子力安全委員長 私に言わせれば、事業者はとっくにこんなことをやってなきゃい けないんじゃないですかと。言われるまで、規制当局が言うまで、やってないということ自 体が大問題だと思っていますので、万一、こういうことは、ひょっとしたら規制当局がやめ たと言うかもしれないから、うちはやらないよという会社があったらば、そんな会社には原 子力はやらせてはいけないと思います。

○時事通信野中記者 それと、最初の方で、毎日新聞さんの方のご質問のあった、1次と2 次を分ける意義なんですけれども、ちょっと、私の理解が足りないのか、2次だけやればい いじゃないか、としか思えないんですが、1次が再起動前にやるということで、実質的な起 動前審査的な意味合い以上のものが、一体どこにあるのかというのを、もう尐し説明してい ただきたいんですが。

○班目原子力安全委員長 これはどうしても、原子力安全・保安院の方に聞いていただきた いというか、我々、実は、この書類と全く同じものを、昨日の夕方、受け取っていますけれ ども、一晩見てはいますけれども、よく理解できなかったことを、さっき本当に質問したの で、1次と2次の差について、この委員会の場でも質問が出たとおり、十分な理解ができて いるとは、ちょっと、言いにくいところがあります。是非、その辺は、原子力安全・保安院 の方にお聞きいただければと思います。

○時事通信野中記者 差について、質問が出て、そもそも分ける必要があるのかという疑問 は呈されなかったんですか。

○班目原子力安全委員長 分けたものを持ってきたので、それについて質問したという状況 ですね。

○共同通信菊池記者 共同通信の菊池です。 今、委員長は、昨日の夕方に紙を受け取って、1次と2次の差についての、十分な理解をできていないというふうに、お答えになられましたが、そのような状態にもかかわらず、大 筋で了承した、ということは問題ではないでしょうか。

○班目原子力安全委員長 すみません、1次と2次との細かい差というのは、幾つか確認し たいと思いますが、ここに書かれている内容自体は、原子力安全委員会の方から、是非、こ ういう総合的安全評価をやってください、というそのときに付した条件がたくさんあります。
 例えば、決定論的手法で結構です。ただし、PSAなんかの成果というのも、ちゃんと取 り入れてください等々、いろいろな注文をつけていますけれども、ほとんど、それを裏返し にしたようなものになっているので、そういう意味では、全体としては、この方向でよろし いというふうに理解しているということです。

○共同通信菊池記者 注文をつけたもの、多分、つけた段階では1次と2次で分けるという ようなことと、また関係のない注文のつけ方だったと思うんですけれども、返ってきたもの で、1次と2次が分かれているわけですよね。その分かれたものと、注文をつけたものとの 関係性というものが、我々は全く理解できていないですし、恐らく、委員長の方でも、まだ 十分な理解はされていない、というようなお答えのように思われる。

○班目原子力安全委員長 尐なくても、1次の作業と2次の作業では、多分、2次の作業の 方が大変なんだと思います。そういう意味では、2段階に分けたんだろうと理解しています。
 それで、原子力安全委員会としては、これは、全部セットであると、1次だけやれば十分 だというわけではなくて、2次までセットでやってくださる、というご提案だったので、大 筋としては結構ですと言ったと、そういうふうにご理解いただきたいと思います。

○東京新聞榊原記者 東京新聞、榊原です。 水素爆発対策なんですが、会合の中では、こういう地震や津波とか、全交流電源喪失は、燃料の損傷の段階までの評価になるというご説明で、水素爆発対策、事故を受けて、緊急安 全対策でも、各電力事業者やりましたが、それはこの(7)のシビアアクシデント対策の中 で、評価するという理解でよろしいんでしょうか。

○久木田原子力安全委員 1次評価の中でも、全交流電源喪失とか、ヒートシンク喪失事象 というものがあって、これでの炉心損傷までのシーケンスについて、フォローするというこ とになっていますけれども、その後の格納容器のシーケンスとかいったものは、炉心側のシ ーケンスに比べれば、非常に単純であるわけですね。
 ですから、今までのいろいろな知見を使う限りにおいて、例えば、今回の緊急安全対策と いうものが、どういった効果を持つということは、それほど詳細な評価をしなくてもできる というふうには思っています。しかしながら、2次評価においては、多分、よりコンプリヘ ンシブ、包括的な評価が行われるのだと思いますけれども、1次評価の中でも、今回、とら れたようなシビアアクシデント対応の有効性というものが、どんなものかというのは、分か る程度の情報というのは出てくるというふうに思っています。

○毎日新聞岡田記者 毎日新聞の岡田です。たびたびすみません。 先ほど、班目委員長が1次だけやれば十分ということではなくて、セットでやれば十分だという認識を示されたと思うんですけれども、ただ、今のところ、定期検査をした原発につ いて1次評価をやって、その再稼働をするかどうかは政治判断だというご理解だとは思うんですが、現実問題としては、1次評価をやって、再稼働をどこが判断するか、政治家が判断 すると思うんですが、判断することになるということになって、現実的には、1次評価だけ で再稼働が進んでいくことになると思うんですけれども、そうすると、委員長の理解として は、そういう手法では不十分で、定期検査中の原発についてもセットでやるべきだという考 えなんでしょうか。

○班目原子力安全委員長 定期検査中のプラントの稼働にこれを使うかどうかは、これは、 原子力安全委員会としては、特段、関知するところではございません。原子力安全委員会と しては、こういう1次と2次とまさにセットだと思うんですけれども、ストレステスト的な ものを導入するということについては、是非、すべきだと思っていたところでございますし、 今後も、是非、やっていただきたいと思っています。

○毎日新聞岡田記者 再稼働とは別個だというご認識だとは思うんですけれども、あくまで、 今回の新たな安全評価というのは、1次と2次がセットだというご認識で、1次が終わった 段階では、まだ、中途にあるという認識ということでしょうか。

○班目原子力安全委員長 これは、例えば、2次評価を年末までにやって出してきて、それ で、これできれいさっぱり忘れましょうというんだったら、問題だと思っています。こうい うことはやり続けなきゃいけないんです
 要するに、確か、久住先生はマイプラント意識という言葉で表現されたと思うんですけれ ども、みずからのプラントが、どれぐらい安全の余裕を持っているのかというのを、ずっと チェックし続けてないということだったら、これは、本当に大問題なんですね。今回、これ をやって、これできれいさっぱり忘れて、10年間こんなのやるのはやめましょうというんだ ったら、日本は原子力をやる資格はないと思います

○福井放送野田記者 福井放送、野田と申します。 大飯1号機が調整運転中なんですけれども、調整運転とはいっても、フル出力で動いているということで、原子炉は稼働しているということなので、2次評価からしか受けなくてよ いというふうに、昨日、ちょっと経産省の方に確認したら言われたんですけれども、その後、 1次評価は受ける必要はないんですねということをお聞きしましたら、今のところは受ける 必要はないというお答えだったんですが、これは、2次評価から始まるテストと、1次評価 があって、2次評価があるという、2つの段階を踏むものが出てくると思いますけれども、 とりあえず一巡した時点で、その後のことというのは、特に、今後もストレステストを3年 ごとにやるとか、5年ごとにやるとかというのは、決まってはいないんでしょうか。

○班目原子力安全委員長 これは尐なくても、今回は、原子力安全委員会の方から設置法25 条に基づいて、是非、こういうことをやるようにというふうに、原子力安全・保安院に対し て報告徴収をかけた形で始まった、法的にはそういうものなんですね。法的枠組みからいくと、何らそういうのが決まっているわけでも何でもないんです。是非、これから先、いろい ろ法体系から安全基準から、何から何まで、総合的な見直しがなされるはずだと思いますの で、その中で、是非、こういうことは議論していただきたいと思っています。
 ちなみに、2次のテストというのが行われれば、これは、当然、1次のテストを包含した ものになるので、改めて2次をやった後で、1次をやるという必要はないんだろうというふ うに理解しています。

○福井放送野田記者 あと、もうひとつお願いしたいんですが、ストレステストの話が出た ときに、海江田大臣は、新生保安院に、是非、担当してもらいたいということをおっしゃっ ていたように私は記憶しているんですけれども、規制と推進が今一体となっているというか、 経産省の同じ中にあって、そのことについて、批判も高まってきていると思うんですが、そ れを、今すぐに分けるというのは、確かに難しいと思うんですけれども、今の時点で、規制 と推進が一緒になっている時点で、保安院が項目をこのように出してきているということに 関して、問題はないでしょうか。

○班目原子力安全委員長 まず、組織改編の話は、これは法律問題ですから、我々が何かコ メントできる立場ではないです。
 さはさりながら、今、原子力安全・保安院というところが、原子力発電所については、唯 一の規制機関であることは確かなので、他に担当するところがないんだから、当然、原子力 安全・保安院において、しっかりと担当していただきたいと思っている次第です。

○福井放送野田記者 それで、実際テストではないという、合否を定めるものではない、と いうおっしゃり方をされていましたけれども、そうしますと、事業者がそれぞれ考えてきた 項目に基づいて、実際に評価をやったものに関して、これはいい、悪いということを評価し ないということになりますと、事業者の性善説に立って物事を理解しなきゃいけないのかと か、余りテストになってないんじゃないか、という気がするんですけれども。

○班目原子力安全委員長 ちょっと、話が変わるかもしれませんけれども、日本の場合は、 安全審査指針とか、あるいはいろいろ安全基準とかを決めたら、その合否だけでずっとやっ てきています。それに対して、例えば、アメリカなんかはどういうふうにやっているかとい うと、Reactor Oversight Process、ROPとか言っていますけれども、いろいろなプラン トを検査官が回って、ベストプラクティス、グッドプラクティスのところのものか、何かを 調べ上げて、何でそっちはやらないんですかと、そういうような感じで、どんどん、どんど ん安全性を高めるような、規制の中にそういう安全性を高める仕組みをうまく組み込んでい るんですよね。
 そういう意味からいくと、是非、我が国にも、そういうような仕組みというのをこれから 法体系や安全基準類なんかにも考えていくときに、組み込んでいきたい。決して事業者が性 善説に立っているというわけではなくて、事業者がいいかげんな報告書を出してきたら、その電力会社と比べて、そのいいかげんさというのは、必ずばれます。口裏を合わせられたら ちょっと困るかもしれませんけれども、それを見抜くぐらいの力は、規制当局は持っている と思いますので、決してこれは性善説に立った規制とは、私は考えません。

○毎日新聞河内記者 毎日新聞の河内といいますが、前の質問のお答えで、1次と2次はセ ットで行われなければいけない、というお話があったと思うんですけれども、つまり、それ は1次では不十分で、2次もきちっとやってほしいという、委員長のお考えだと思うんです けれども、ということは、1次だけ行って、再稼働を認めてしまうということについては、 問題があるのではないかなと思うんですけれども、その辺りについては、どうお考えになり ますか。

○班目原子力安全委員長 これも原子力安全・保安院の方に伺っていただきたいと思うんで すけれども、1次をやるということだけでも、これは非常に大きな前進なんですよね。今ま では、だってこれは安全審査を通っているわけですから合格なんです。合格なんだから、も ういいでしょう、ということで、何らそれ以上の努力を事業者には課してなかったわけです よね。そういう意味では、どういう計画、どういう手法によろうと、これは、原子力安全委 員会としては、大きな前進だというふうに思っています。

○日経新聞川合記者 日経の川合です。 先ほども、質問にあったかもしれませんが、燃料の損傷までを見るということなんですけれども、福島第一の事故を踏まえれば、燃料損傷だけじゃなくて、放射性物質の外部への放 出であるとか、周辺公衆の被ばくであるとか、そこまでをチェックすべきではないのかとは 思うんですが、その辺りはいかがでしょうか。

○久木田原子力安全委員 そのことについては、現在までも、いわゆるアクシデントマネジ メントについての整備ということがありまして、そちらの方で安全委員会も含めて見てきた ということになっています。
 それで、今回のこの総合評価のスコープをどこまで広げるかというのは、これ以外のいろ いろな保安院が行われるであろう取組とか、安全委員会のこれからの取組等がかかわってく ることだと思うんですけれども、この中でこのスキームの中で、おっしゃったようなことを どれぐらいやることが有効か、ということに係ってくると思うんですね。
 といいますのは、格納容器が壊れる、原子炉建屋が壊れる、環境に出ていくというのは、 今回、行われた措置も含めて、その確率というのは非常に小さくなっているだろうというこ とを、今回の評価でも確認することになる。そうすると、その先の取組について、同じよう なアプローチでやってよろしいか、ここでは決定論的評価という方法で取り組むことを求め ているわけですけれども、それについては、技術的な観点から考える必要があると思います。 そうしないと、その安全に係る問題でも、ひとつの方法でごりごりやっていくことが、決し て全体として、安全を確保する方向には行かない、ということはご理解いただきたいと思います。 我々としても、おっしゃるような領域での安全性について、いろいろな形で見ていきたいと思いますけれども、今、言ったようなことはご理解いただきたい。今回は、総合的評価と いう形で決定論的評価というアプローチに立って安全の度合いがどれぐらい変化しているか ということを見ようという、そういう試み、その方法の有効性の範囲内で物事を考えていく べきだというふうに思っています。

○日経新聞川合記者 あと1点なんですが、7ページ目の実施計画のところの2番の2次評 価の最後の文のところで、評価は発電所単位で実施するとあるんですけれども、これは号機 別のことは考えなくていいということなのか、つまり、例えば、新しい炉と古い炉が混在し ているような発電所では、それはその差は見なくていいということなのでしょうか、これは どういうことなんでしょうか。

○班目原子力安全委員長 当然、号機ごとに見た上で、さらに発電所内の号機間融通なんか のこともあるので、報告は発電所ごとになされるけれども、号機ごとの評価も、当然、なさ れるものと認識していますけれども。

○読売新聞高田記者 読売新聞の高田です。 今回の保安院が出してきたものについて、基本的に了承されたというところについて、今、ご説明いただいたのは、非常にロジカルで分かりやすいんですけれども、何となく腑に落ち ないというのがずっと残るんですね。結局のところ、今回、1Fの事故が起きた原因となる 安全審査そのものというのが妥当だったのかという部分が、まだ、解消されてないからでは ないのかなという気がするんです。
 これが終わってない中で、この新たな手法が導入されて、それで政府の方は稼働の方へ持 っていこうとしているということについて、割り切れなさがひとつ残ると思うんですが、そ れに対しては、班目委員長としてはどのようにお考えでしょう。

○班目原子力安全委員長 ちょっと、今日、午前中に、実は、安全設計指針等の検討小委員 会を開かせていただきましたけれども、そもそも今までの安全指針類の策定のあり方はどう であったかとか、あるいは、安全審査はどうあったかというところもしっかり調べて、その 反省はその反省で、別の場でしっかりやらせていただきたいと思っています。

○読売新聞高田記者 それが前後についてはどのようにお考えですか。

○班目原子力安全委員長 大変申しわけないんですけれども、例えば、指針類の策定がどう いうふうに行われてきたかというのも、かなり古い話なので、文書類を探すのにも物すごい 時間がかかっています。当然、この件は事故調査・検証委員会の方にもいろいろ文書を求め られているところですし、どうしてもある程度の時間がかかるということだけはご理解いただきたいと思っています。

以上
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