「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

本日です!7/2918時半~月島区民センター「朝潮運河周辺における良好な歩行環境の実現に向けた検討会」

2011-07-26 22:20:52 | ブログ目次 / イベント情報・会議日程

 懸案となっておりました朝潮運河への歩行者専用橋架橋の問題。

 7/29 18時半~「朝潮運河周辺における良好な歩行環境の実現に向けた検討会」が開催されるということです。

 同検討会から報告書( http://www.city.chuo.lg.jp/kurasi/kentiku/kentoukai/doro_20100608/files/houkokusyo.pdf)が、昨年6月8日区長に提出されました。

 また、検討会では、下にも掲載いたしますが、地域住民の皆様から、歩行環境の実現に向けた代替案もすばらしいプレゼンテーションのもと出されもしました。

 報告書において検討課題がいくつか出されていましたが、十分に検討がなされ、地域住民にこのたびの検討会でご報告されますことを期待いたしております。


 東日本大震災を受け、大胆な政策の変更をすべきであったわけであり、この度の区長選挙における私の問題意識の一つでもありました。
 限られた財源の中で、どのような優先順位で政策を行っていくべきか、災害への備えに関しても、同じ10億円をかけるなら、まず先に補強すべことは他に無いのかどうか、よくよくご検討いただけますようにお願い申し上げます。

 
<検討会委員構成>
座長:学識経験者 
 中央大学理工学部 都市環境学科教授、大学院土木工学専攻教授 山田正先生

地域住民の代表者 
 月島連合町会会長
 勝どき・豊海連合町会会長
 晴海連合町会会長
 月島四之部東町会会長
 勝どき東町会会長
 晴海町会会長
 月島四丁目住宅管理組合理事長
 区営月島四丁目アパート自治会会長
 株式会社荒谷商店(リューズ・リバー月島)の代表者
 月島ローヤルコーポ管理組合理事長
 浜中クリニックビルの代表者
 宮吉運輸株式会社の代表者
 クレアシティ勝どきアットステーション管理組合理事長
 株式会社市川水産の代表者
 セザールアクアフロント勝どきイースト管理組合理事長
 セザールアクアフロント勝どきウエスト管理組合理事長
 ライオンズマンション勝どき管理組合理事長
 勝どき二丁目アパート自治会会長
 勝鬨ハイデンス自治会会長
 晴海ビュータワー自治会会長
 アーバンタワー自治会会長
 晴海アーバンプラザ自治会会長
 株式会社晴海コーポレーションの代表者

運河関係者 
 朝潮運河ルネサンス協議会の代表者

東京都 
 東京都建設局河川部計画課長
 東京都建設局第一建設事務所管理課長
 東京都港湾局港湾整備部計画課長

交通管理者 
 警視庁月島警察署交通課長


<報告書>
中央区長
矢 田 美 英 様

朝潮運河周辺における良好な
歩行環境の実現に向けた検討会
座長 山 田 正

朝潮運河周辺における良好な歩行環境の実現に向けた検討について(報告)

 平成21 年10 月、「朝潮運河周辺地域における良好な歩行環境の実現に向けた検討会」を設置し、これまでに6回の会議と1回の現地見学会を開催し、地域防災の意義や晴海通りの歩行者の混雑緩和に関する方策や課題などを中心に様々な検討(別紙1に列挙)を行い、検討会各構成員との意見交換や議論を行ってきました。第2回検討会では、大江戸線勝どき駅や晴海通り等の朝の通勤時間帯における混雑状況を実際に見学し、各構成員とその現状などについて確認しました。また、自身、検討会における議論や検討状況などを踏まえ、開発動向、混雑状況、歩行ルートについて改めて現地の状況を確認しておきたいと考え、3月9日に現地視察を行ったところ、16 名の構成員の自主的参加を得ました。
 こうした経緯を踏まえ、本検討会としての方向性を取りまとめたので下記に示し、ここに報告します。

      記

1 歩行者専用橋の必要性について
 今後の月島地域(月島、勝どき、豊海、晴海各地区)の開発計画などを考えた場合、大江戸線勝どき駅を中心とした歩行環境を改善していくことは、この地域全体にとって喫緊の課題である。本検討会において、構成員の発案をもとに歩行者の混雑緩和対策の比較検討を行った結果、交通工学上の視点から考えた場合、歩行者を分散させるための新たな歩行者専用橋を整備することが、晴海通りの歩行者の混雑緩和対策として最も有効であると思われる。しかし一方で、晴海通りの両側歩道の平準化を図るために黎明橋交差点への横断歩道、あるいはエスカレーターを配備した歩道橋を設置することが、早期に、そして少ない公共投資で問題を解決することができるとの意見も複数寄せられていることから、今後、横断歩道・歩道橋の設置可能性について、道路管理者である東京都と具体的な協議を行うこと。

 また、朝潮運河周辺には、運河に突き当たる行き止まり道路が数箇所存在しているが、こうした行き止まり道路を解消し、災害時の避難路を確保することが月島地域全体の防災性向上につながるものと考える。大規模災害がいつどのような状況において発生するかわからない中では、災害活動要員の移動、緊急時の医療物資等の運搬を多様な方向に可能とする動線を確保することが、地域全体の防災性をより高めるものと考える。このことについても、前述の混雑緩和対策と併せて比較検討を行った結果、新たな歩行者専用橋を整備することが最も有効な対策であると思われる。一方、月島地域8箇所の行き止まり道路の解消を踏まえた地域全体の防災性を高める検討や、防災面を配慮した橋の構造(密閉性・幅員等)の検討が必要であるとの意見も寄せられていることから、今後、地区全体の防災性の向上を含め、災害を想定した歩行者専用橋の機能、構造、役割などについても検討していくことが必要である。

2 今後の課題について
(1)都市景観等への配慮
歩行者専用橋の架橋が計画されている位置は、朝潮運河に月島川が接続する特徴を持つことから、河川、運河双方それぞれを視座においた景観と調和する橋梁デザインを検討するとともに、橋上からの景観(ビュー)や周辺の街並みと橋との調和についても配慮すること。また、架橋位置周辺の建物に対するプライバシーや周辺地域の住環境への配慮についても併せて検討すること。

(2)ユニバーサルデザインへの配慮
① 歩行者専用橋および橋と勝どき駅との間の区道の整備については、橋に至るまでの歩行環境(歩道幅や勾配、連続性、歩道の材質)、沿道建物へのスムースな人の出入り、高齢者や車椅子利用者等への配慮などユニバーサルデザインにより設計すること。
② 駅を利用する歩行者が安全かつスムースに通行できるような、勝どき駅の出入り口整備について東京都交通局と協議すること。
③ ②の整備に当たっては電線類の地中化を行うことにより、既存の道路を有効に活用するとともに、震災時における動線の確保や都市景観の向上を図ること。

(3)他の施設配備への配慮
 歩行者専用橋の整備にあたっては、東京都が進めている耐震護岸整備や中央区が計画しているトリトン前の船着場、さらには、東京電力の占用橋とは競合あるいは近接施工が想定されることから、それらの施設との協議調整を図ること。
 また、計画地は朝潮運河と月島川の交差部にあたることから、橋の設計等にあたっては、船舶の航行路(幅員、桁下高等)や船舶からの見通しの確保など、航行船舶の安全性について十分に検討配慮し、関係機関等との協議調整を図ること。

(4)良好な歩行環境実現への取り組み
 歩道の混雑や行き止まり道路など歩行環境に関する問題については、単なる一地区の問題としてではなく、地域全体の課題として考えていかなければならない。朝潮運河周辺における良好な歩行環境の実現のため、本検討会で検討してきた当該地区を皮切りに、月島地域全体として、歩行環境改善に向けた検討を順次行なっていくこと。


<検討会で地域住民からなされた提案>
*****中央区ホームページより*****
(2)構成員によるプレゼンテーションについて
(座長)
次の議題に進みたい。構成員によるプレゼンテーションをお願いする。20 分
程度でお願いしたい。

(委員A”)
現実的な歩行予測からの解決策の提案をさせていただく。この提案を聞い
ていただき、歩行環境の課題が解消できればと思っている。

今回、このような検討会を設置いただき、中央区の方々には感謝している。

我々の基本スタンスとしても、この豊海、月島、晴海、勝どき各地域が、より
生活しやすい場となることを望んでおり、地域発展のためには、いかなる協力
も惜しまない覚悟である。ただし、X橋をつくれば全てが解決するという事務
局の考え方は非常に遺憾であると述べさせていただく。中央区土木部、地域住
民が智恵を出し合って、これからの世代に恥じない解決策を作っていきたいと
思っている。

検討会の根本的な目的を考えた。事務局側からの説明では、X橋建設の目的
は、「黎明橋周辺の混雑緩和」と「災害時の避難路の確保(行き止まり道路の
解消)」としている。ただし、地域には8箇所の行き止まり道路があるが、X
橋設置予定箇所以外は橋の構想さえ無い状態である。また、中央区基本計画
2008 においても、この場所にX橋を設置するとは全く記載されていない。更
に、災害時の避難については、単にX橋をつくれば全部解決すると言っている
が、そんなバラ色なことはない。まず、総合的な観点から検討、整備する必要
性がある。すなわち、本当の意味の検討会の目的は「黎明橋周辺の混雑緩和」
であると思っている。

そこで、中央区で調査した現状の歩行者数を基に、わかりにくい資料ですが
簡単にまとめた。現在の晴海通り東側歩道(の通行者数)は6,922 人、西側歩
道は807 人となっている。東側歩道の歩行者数は西側歩道の8.5 倍と非常にア
ンバランスな状況である。
西側歩道を晴海方面にそのまま直進し、トリトンに
向かう場合、黎明橋公園交差点の横断歩道橋を渡らなければならず、遠回りに
なるということで、誰も使っていない。西側歩道が全く機能していない状況で
あり、これがアンバランスではないかということである


中央区に昨年確認した晴海地区の人口増加数については、晴海3丁目が
5,264 人、晴海2丁目が731 人であった。我々は、この数字を基にこれまで検
討を重ねてきたが、たった1年後のこの検討会において、晴海2丁目は2,600
人に増えており、晴海3丁目は2,950 人に半減している。たった1年でこれだ
け変わってしまうのは、あまりにいい加減な数字であると思われる。この予測
数値は、X橋建設に都合の良い数値になっており、不信感を持っている。

我々が提案する混雑緩和対策は、「晴海通りの東・西の均等化」と「西側歩
道の通行者ルートの確保
」である。一つの施策ではなく、二つの施策を組み合
わせる必要があると思う。一つは、事務局側で『できない』と言われている「黎
明橋公園前」の横断歩道の設置、もう一つは、勝どき2丁目交差点の信号の是
正である。
この二つの施策を組み合わせることによって求める効果が得られる
のではないかと思っている。

「設置できない」と言われている横断歩道を設置した場合は、西側歩道を歩
いている人は、そのまま晴海方面に直進し、横断歩道を使ってトリトンに向か
う。そうすることで、現状の東西歩行者数が均等化され、東側が3,865 人、西
側が3,865 人となる。
このとおりにはいかないかもしれないが、ある程度の均
等化は図れるのではないかと考えている。

勝どき2丁目の横断歩道の是正についてですが、住民の方は理解していると
思うが、この信号はスクランブル信号である。このスクランブル信号を斜めに
渡っている方が非常に多い。この斜め横断は違法であり、注意看板も設置され
ているが、現状では多くの人が斜め横断をしている。通常の信号と異なるため、
車が突っ込んできたりして、危険な状態である。ただ単に黎明橋公園交差点に
横断歩道を設置するのみでなく、このスクランブル交差点の信号を通常の信号
に戻して頂きたい。そうすることで、西側を通行する歩行者は直進し、黎明橋
公園交差点の横断歩道に誘導できると思う


黎明橋公園交差点の横断歩道のメリットは、公共投資が少ない。これらの事
業は貴重な税金が使用される。X橋の建設には約8億円必要だが、横断歩道に
ついては、以前の事務局資料から、ほぼゼロに近い。また、橋の建設には3~
4年かかるが、横断歩道はすぐに着工でき、現在の東側歩道の混雑がすぐにで
も解消できる。維持管理についても、X橋は5億円だが、横断歩道はゼロに近
い。
また、回遊性という点で言えば、現在、ほっとプラザはるみが晴海5丁目
にあり、晴海1丁目の方がここへ行くためには、晴海3丁目交差点や黎明橋公
園交差点の横断歩道橋を渡る必要があるが、お年寄りは横断歩道橋を渡れず、
大変不便を強いられている。もう一点として、トリトンの方には失礼かもしれ
ないが、トリトンスクエアは非常に低迷を極めている。一方で晴海で最も人口
増加が著しいのは晴海3丁目であることから、「黎明橋公園前」に横断歩道が
あれば晴海3丁目の方々が簡単にトリトンへ行くことができ、トリトンの活性
化へ結びつくという効果もあると考えている。
事務局側は、横断歩道はつくれ
ないという説明をしているが、つくるための智恵を結集し、出来るところから
早急に着手することが、区民にとっては必要であると思う。

先ほど、事務局から「黎明橋公園前には横断歩道は設置できない」との説明
があったが、横断歩道設置に向けた解決策を考えた。この場所は追突事故が多
いということだが、他の交差点と比べても事故が多いという訳ではない
。追突
事故は橋の上が多いというが、勝鬨橋の前後にも同じような交差点が設置され
ている。黎明橋とどこが異なるのか解らない。また、横断歩道が危険であるな
ら予告信号を設置してはどうかとの提案をしたところ、事務局からの回答は
「可能である。ただし、運転手が予告信号を見ることにより、渋滞や事故が発
生してしまう」とのことであったが、そんなことは無い。予告信号は安全のた
めに設置するものであり、事故や渋滞が発生するのであれば、どこにも設置で
きない。追突事故に関しての対応策は必要であるとは思う。

また、交差点を設けた場合の赤信号の停止時間は、前回の説明では40 秒必
要ということであったが、今回の説明では10 秒減っている
。まだまだ減らす
方法があると思われるが、わずか30 秒の増加であれば、十分な許容範囲であ
ると思う。

晴海通りは、晴海3丁目、勝どき2丁目、勝どき駅前の各交差点に横断歩道
が設置されている。何故、黎明橋公園交差点だけが横断歩道を設置することが
できないのか疑問である。

先ほど説明した、勝どき2丁目のスクランブル交差点を元に戻し、連動制御
することで解消可能ではないかと思う。

事務局の方から、右折信号の捌け残りや右折滞留長の長さが問題であるとの
指摘があったが、右折する車両は非常に少ないと思われる


「信号待ち時間が増大し、違法な横断が増える」という説明があったが、歩
行者やドライバーのモラルの問題であり、この交差点に限ったことではない。

また、「周辺道路との連動制御が困難」という説明があったが、困難であれ
ば、新たな信号機は日本中どこにも設置できなくなってしまう。何故、この交
差点だけが困難であるのか。非常に曖昧な言い訳としか思えない。

現在の勝どき2丁目交差点における歩行者の横断状況を考えれば、「黎明橋
公園前」に新しい横断歩道を設置したとしても、歩行者が滞留するとは考えに
くい。歩行者が滞留するのであれば、現在の勝どき2丁目交差点についても是
正する必要があるのではないか。「黎明橋公園前」に横断歩道が設置されれば、
歩行者は勝どき2丁目交差点と黎明橋公園交差点に分散することが予想され
る。西側の歩行者全員が「黎明橋公園前」の横断歩道を渡るとは考えにくい。
以上のことから、「黎明橋公園前」における横断歩道設置の可能性は非常に
高いと考えている。後はやる気の問題だと思う。

また、横断歩道が難しいのであれば、横断歩道橋を設置してもらいたい。横
断歩道橋をつくれないという理由は全く無いと思う。エスカレータ付きであれ
ば、利便性も高まる。特にバリアフリーを考えるのであれば、エレベーターも
必要である。現在の老朽化した歩道橋は、通学路に指定されているため撤去は
難しい。しかし、この歩道橋は耐震性に優れていないと思われるので、公園側
に耐震性の優れた歩道橋を設置し、通学路とすることが望ましいのではないか

先ほども説明したが、晴海3丁目と1丁目の行き来が便利になり、回遊性が
向上する。建設費についても安く、エレベーターを配備しても約3億円と歩行
者専用橋の半分以下の費用で整備できる


また、現在の横断歩道橋の下に横断歩道を設置してはどうかとの提案に対し、
横断歩道と歩道橋の組み合わせは困難であるとの回答であったが、実際に2つ
がセットで設置されている交差点の事例はある。つくれないのではなく、つく
らないだけである。

これまでの話だけ聞くと、現在の状況だけで、将来については検討していな
いのではないかという意見もあると思う。

実際に事務局が検討したデータをもとに、「黎明橋公園前」に横断歩道を設
置した場合の通行量を検討した。左右の均等化を図り、晴海2丁目の増加人口
2,600 人が晴海通り東側を、晴海3丁目の増加人口2,950 人が西側を通行した
らどうなるかについて数値を出した。その結果、将来の通行量は東側が6,465
人、西側が6,815 人となり、東側の通行量は現在よりも減少する。また、西側
も現在の東側の通行量程度となる。この数値は事務局が提示したデータを基に
算出しているので、事務局が数値を変更すれば、この数値も変わってきてしま
う。

まとめとしては、「黎明橋公園前」に横断歩道または横断歩道橋を設置する
ことで、東西歩道を有効に活用でき、歩行者数は将来も現状の東側歩道以下の
レベルとなる。つまり、将来、横断歩道や歩道橋を整備するだけで、両側の歩
道で通行量が減るということであり、横断歩道を1箇所つくることで、全て解
決するということが言える。

また、晴海2丁目5街区の最も近いルートは晴月橋であり、黎明橋ではなく
晴月橋に向かう可能性が高い。中には月島駅を利用する人も考えられる。そう
すると、予測した東側の6,465 人がもっと減少する可能性もある


問題となっている勝どき駅の構内についてだが、勝どき駅は、東側歩道が非
常に混雑している状況で、西側歩道側に新しい出入口の設置を計画している

これは、通勤者を東側ではなく西側へ誘導しようと計画しているということで
ある。つまり、西側の出口を利用する通勤者を西側歩道へ誘導することが、こ
の地域の良好な歩行環境に結びつくと考える。対策が必要なのは東側歩道では
なく西側歩道である。また、勝どき駅の駐輪場は西側歩道側に設置されている。
この駐輪場をどのように活性化させ利用してもらうかということも重要であ
る。

まとめとして、「黎明橋公園前」に横断歩道を設置することで、将来の交通
量は東西歩道とも現状の東側通行量以下となる。事務局はできないという意見
であるが、率先して取り組むべきである。

また、通勤時間のピークはたったの30 分であり、わずか30 分のために8億
円という膨大な費用を使って橋を架ける必要が本当にあるのか。

今後の勝どき駅は、更なる通勤者増が見込まれるため、新たな出入り口が増
設される可能性があるが、その計画が全く確定されていない中で、計画を勧め
て良いのか。計画が決まってから、改めてこの議題について検討をするべきで
ある。

公共事業は我々住民の税金であり、中央区のものではない。無駄と思われる
公共事業には多くの住民が反対している。
我々は、橋の建設反対について、約500 名の方の署名を集めた。この署名に
ついては、座長にお預かり頂きたい


最後になるが、一度、橋を作ると50 年、100 年は架け替えを行わない。後
世のためにも、負の遺産を残さないことが我々の使命であると思う。
X橋を設置した場合に、どのようになるのかイメージを作成した。きれいな
場所がこのようになってしまう。これが、本当に8億円をかけてつくる意味が
あるものなのか
。このイメージをもって我々のプレゼンを終了させていただく。
X橋に関する疑問点は山のようにあり、提案したいことはまだまだあるが、
今回は20 分という短い時間のなかで簡単にまとめさせて頂いた。是非、また
時間をいただければと思う。

******以上*****


****中央区ホームページより*****
http://www.city.chuo.lg.jp/kurasi/kentiku/kentoukai/20110729kentoukai/index.html

検討会を開催します
「朝潮運河周辺における良好な歩行環境の実現に向けた検討会」を以下のとおり開催します。


開催概要
・開催日時    
平成23年7月29日(金曜日) 午後6時30分から

・開催場所
  月島区民センター(月島特別出張所) 1階会議室


・内容
  (1)報告書の課題に対する検討状況について(報告)
  (2)その他


【問合せ先】
環境土木部道路課月島道路事務所
電話 03-3531-1155 ファクス 03-5560-1987


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被曝限度は「生涯100ミリシーベルト」 食品安全委が答申へ

2011-07-26 12:37:05 | 防災・減災

 「通常の一般生活で受ける放射線量を除き、生涯の累積線量が100ミリシーベルト以上で影響が見いだされる」という見解が、食品安全委員会から出されたということです。

 ひとつの基準です。
 どういう根拠で出されたか、委員会の経過も見ておく必要があります。

 また、国民の意見も聞くということです。
 意見が出されることを、また、どのような意見が出されたかも含め、見て行きたいと思います。

 食品安全委員会委員長 小泉直子氏のメッセージ
⇒ http://www.fsc.go.jp/sonota/emerg/fsc_incho_message_radiorisk.pdf


****食品安全委員会ホームページより*****
http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20110726sfc

会議資料詳細

第392回 食品安全委員会

開催日:
2011(平成23)年7月26日
開催者:
食品安全委員会
内容:
(1)放射性物質の食品健康影響評価について
(2)その他

添付資料ファイル:

*********(毎日新聞2011/07/26)***********
http://mainichi.jp/select/today/news/20110727k0000m040064000c.html?inb=tw

放射性物質:生涯被ばく限度100ミリシーベルト 答申案

2011年7月26日 20時59分

 放射性物質の食品健康影響を評価していた食品安全委員会(小泉直子委員長)は26日、内部被ばくと外部被ばくを合わせ、生涯にわたる累積線量限度を100ミリシーベルトとする答申案を発表した。消費者の安全に配慮した「かなり厳しい値」(委員)で、これに基づき厚生労働省は食品の規制値見直しを検討する。

 生涯100ミリシーベルトは、人生80年とすると1年あたり1.25ミリシーベルト。放射性セシウムで年5ミリシーベルトという今の指標に比べて、相当に厳しい数値だ。

 厚労省は今後、安全委の答申に基づき、飲料水や野菜など食品ごとの規制値を決めていく。肉と穀類の放射性セシウムの暫定規制値は今1キログラムあたり500ベクレルだが、引き下げられる余地もある。

 消費者からは歓迎の声が聞こえる。阿南久・全国消費者団体連絡会事務局長は「評価結果は規制値を厳しくする内容にもなっている。厚労省は今より厳しい規制値を考えてほしい」と話す。

 一方、放射線量の高い地域の実情に沿っていないという指摘もある。規制値作りにかかわる厚労省審議会委員の高橋知之・京都大原子炉実験所准教授は「放射線量の高い地域では外部被ばくだけで数十ミリシーベルトに達する所も出てくる」と述べ、内部被ばくにあたる食品の規制値をゼロに近づけても、規制値が守れなくなる事態も考えられる。

 新基準を設定する厚労省にも課題が多い。これまでの放射線量は年単位だが、答申案の線量は生涯にわたる。規制値作りにあたっては、年単位に割りふり、内部被ばくと外部被ばくの割合も考える必要がある。

 国際放射線防護委員会(ICRP)は規制の数値を緊急時、復旧時、平常時の三つに分けているが、答申案は一切区別しておらず、議論になりそうだ。佐々木康人・日本アイソトープ協会常務理事は「累積100ミリシーベルトを平常時に適用すると食品の規制値がきわめて厳しくなる可能性がある」と懸念する。甲斐倫明・大分県立看護科学大教授は「今は平常時に向かう過渡期なので、放射性物質ごとにきめ細かい設定が求められる。国際的に信頼を得るためにも、規制値は基本的に下げる方向でいい」と話している。【小島正美、田村佳子】



被曝限度は「生涯100ミリシーベルト」 食品安全委が答申へ

 食品に含まれる放射性物質が健康に与える影響について、内閣府の食品安全委員会の作業部会は26日、「通常の一般生活で受ける放射線量を除き、生涯の累積線量が100ミリシーベルト以上で影響が見いだされる」とする評価書で合意した。評価書では「小児はより影響を受けやすい可能性がある」とも指摘。食品安全委は同日、この評価書を了承した。

 安全委は評価書について国民の意見を聞いた上厚生労働省に答申する方針。

 福島第1原子力発電所の事故を受けて厚労省が策定した被曝(ひばく)の暫定規制値は1年間に受ける放射線量の限度を基準としている。例えば放射性セシウムは年間5ミリシーベルトを上限としている。答申が生涯の累積線量を基準とした場合、厚労省が暫定規制値を見直す可能性もある。

 「年間5ミリシーベルト」は食品安全委が3月末の緊急とりまとめで示した基準だが、単純計算では年間5ミリシーベルトを20年間浴びると、累積で100ミリシーベルトに達してしまう。

 評価書の基準は作業部会の評価書を基に生涯で100ミリシーベルトを上限にすると、例えば年間1ミリシーベルトよりさらに厳しい規制になる可能性がある

 また作業部会が根拠とした論文は、広島や長崎の原爆で瞬間的に100ミリシーベルトの放射線量を浴びた場合にがんになるリスクが高まるというデータに基づいている。作業部会では「瞬間的に浴びた放射線量を基準に、低い線量の放射線を浴びた場合の基準にするのはおかしいのではないか」という意見も出た。

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第55回原子力安全委記者会見、(メルトダウンの)プラントの状態については、今後一定のものがでてくる。

2011-07-26 09:41:19 | NPO・地域力

 第55回原子力安全委員会が開催。
 記者会見を見ておきます。

 ポイントは、

*安全委員会としては、ストレステストを運転再開みたいなものの条件にするという意見を持っているわけでは必ずしもございません。ですから、保安院の方で、そういうふうに判断されているのであれば、それで結構だと思っています

*原子炉の安定性というか、恐らくメルトダウンを起こしている原子炉ですので、現在、注水を続けている限りは、温度的にも非常に安定な状態にあると思っております。

*プラントの状態については、多分、今後の冷温停止になっているかどうか、ということと絡んで、一定のものが出てくるのではないかというふうに思っているところです。

*一次評価は、欧州のストレステストが3か月ぐらいでしたか、それがひとつの目安

*ND(ノットデテクィッド)の解釈
 データベースにしようとすると、先ほど検出感度の話がありましたが、今、ノットディテクテッド(ND)がわっと並んでいます。ただし、検出の感度がそれぞれまちまちで、例えば海水中にセシウムはありませんでした。あるところでは25Bq/kgとか、そういうような状況、それからあるところでは、それが1Bq/kgだったりというものがみんな並んでいるわけですね。だから、NDを見ても、ノットディテクテッドと書いてあっても、本当にないのではなくて、あるんですよね。

など

****原子力安全委員会ホームページより*****
 

 第55回 原子力安全委員会臨時会議
平成23年7月21日(木)
14:00~
内閣府643会議室

議  題

(1) 東京電力株式会社福島第一原子力発電所における事故を踏まえた既設の発電用原子炉施設の安全性に関する総合的評価に関する評価手法及び実施計画について
(2) 東京電力福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋 進捗状況のポイントについて
(3) 福島県内における学校等のモニタリング結果等について
(4) 今後の放射線モニタリングに関する基本的考え方について
(5) その他


原子力安全委員会記者ブリーフィング
日時:平成23年7月21日(木)16:06~17:02
場所:合同庁舎4号館6階643号室
参加者:班目委員長、久木田委員、代谷委員、水間課長、都筑課長、

○産経新聞伊藤記者 産経新聞の伊藤です。3点ほどお願いします。
 まず、ちょっと基本的なことからですけれども、ストレステストについて、その流れなのですけれども、まず保安院が評価を出してくる。それは、裕度の数字、点数のみということで、それに対して安全委員会は、その評価の手法、され方が正しいかどうかについてのみ評価する。それで、炉、原発が安全であるかどうかというのは、別途、政府が判断するという考え方でよろしいのでしょうか。

○班目原子力安全委員長 まず、原子力発電所が安全であるかどうかというのは、現在の法体系でいうならば、定期検査で技術基準に適合していれば、もうそこで安全だと、これが今までの考え方です。それに対して、ストレステストというものを課しているということは、その技術基準等に比べて、更にどれだけ余裕があるか、あるいはロバストネスといいますか、頑健性があるかとか、そういうことまで調べているわけですから、どこかに合格点があるというものではなくて、それでよしとするかどうかというのは、むしろ行政判断になるのだというふうに、我々は理解しております。

○産経新聞伊藤記者 分かりました。委員長は、前々回の会見で、その1次評価の結果について、政府が原子炉再稼働の判断の目安にするであろうという一般的な認識を踏まえた上で、「裕度が1割程度では国民が納得しないだろう」という言い方をされました。ちょっと重複するかもしれませんが、委員長としては、どれぐらいの裕度が必要と考えられるのか。線引きはどの辺りで行われるべきであるのか、その辺りの考え方を聞かせていただければと思うのですが。

○班目原子力安全委員長 これは、どういう1次評価の結果が出てくるかによりますので、定量的な値は申し上げにくいのです。というのは、2次評価ですと、本当の意味での限界値が出てきますから良いのですが、1次評価の場合は、昨日、保安院の方から私が受けている説明では、あるところまでいけば、もうそれでよし、とするというふうな形で出てきますので、多分、本当の限界は、もっと更に先にある。その手前か何かで止めた値で出てきますので、我々としては、そこに更にある程度、エンジニアリング・ジャッジを加えなければいけなくなりますので、今の段階で、どれどれだったら我々としてもよしと考えるか、そういうことはちょっと申し上げにくい。あくまでも、今までのルールによれば、もう合格なものに対して、更に、どれだけ余裕があるかというのを見ているだけですので、ちょっと、そういう数値というものを、今の段階で議論はしない方が良いというふうに考えています。

○産経新聞伊藤記者 分かりました。このストレステストをやるということは、つまり、福島原発の事故以降、国民がもはや、法あるいは指針を満たすだけでは、原発の安全性に納得することができない、ということを受けてのものと理解しておりますけれども、そこで、国民の理解を得るために原発の安全をどう判断するか、その考え方について、委員長の考え方をお聞かせいただきたいのですが。

○班目原子力安全委員長 原子力発電所の安全の考え方をきちんとさせるためには、やはり指針類とか安全基準類というものを、もう一度、全部見直して、明確化すべきだと思います。
 ただ、実際には、今度の事故を受けて、原子力安全・保安院の方で緊急対策をとった。これは良い方向だし、これで基本的にはよしとするというのが、安全委員会の基本的な立場でございます。そういう意味からいくと、行く行くは原子力安全委員会の方でも指針の見直しをきっちりやる、ということが第1点。それで、国民の方々にしっかりと納得していただく。それからもう一点、このストレステストみたいなものというのは、非常に有効な方法であって、基準を満たしているからといいながらも、実は、その基準をちょっと超えたところか何かに、クリフエッジがあって、一気に、多重防護の考え方が崩れていた、というのが今回、発見されてしまったわけですから、そういうことについても、今後も、何らかの形でやり続けるべきものであろう、というふうに考えているという次第です。

○産経新聞伊藤記者 分かりました。ありがとうございました。

○朝日新聞西川記者 朝日新聞の西川といいます。
 また1次と2次の違い、なぜ分けるのかということなのですけれども、どうせなら、素人目に見ると、1次評価でやるところを、全体的な余裕を見る2次評価でやるようなことをやれば良いのではないか、と思うのですけれども、その辺はどうなのでしょうか。

○班目原子力安全委員長 あくまでも、保安院の方の指示はこういう形になっていますけれども、これを実施する主体は電力会社、事業者自身ですよね。事業者自身の方で工夫して、場合によっては、2次評価に近いようなものを出してくる可能性もありますし、今後、どういうふうになってくるかというのを、ちょっと、こちらとしては見守らせていただきたいと思っております。

○朝日新聞西川記者 こういう形で、原発の立地している地元の方々なり国民の方が、この評価の手法なり実施計画で、納得する形になったと思われますでしょうか。

○班目原子力安全委員長 我々としては、昨日も議論して、こういう形で、どれだけご理解いただけるかどうかというのは、必ずしも自信があるところではないのですが、こういうことを更に積み上げることによって、是非、こういう安全確保のあり方というものに対する信頼を、少しでも取り戻せればと思っている次第です。

○朝日新聞西川記者 ありがとうございます。

○朝日新聞石塚記者 朝日新聞の石塚といいます。
 まず、先ほどの文科省の表土除去の件なのですけれども、表土除去する前後で75%の減少率となったと。これについての感想と、今後、どういうことに繋げることが考えられるか、そのことについてお願いします。

○代谷原子力安全委員 私の方からお答えさせていただきます。
 75%という平均的に出てきたというのは、これぐらいの値が出るのは当たり前のことだと思っていまして、というのは、セシウム等については、非常に表面近くにある。それを、少なくとも、恐らく2㎝ぐらい取っただけで、かなりそれに近いところまでいくのだろうと思うのですが、5㎝ほど取られていますので、これぐらいになるだろうというようには思っておりました。
 このやり方というのは、全てのところにこれが適用できるかどうか、というのは分かりませんけれども、ひとつの方法として、こういう方法で表土を除去して、それを地中に埋めるというような形で線量率が低下する。ただ、線量率は低下するのですけれども、そこに埋めてあるということだけは、きっちりとそれは残しておいて、管理しないといけないということになるかと思います。そういうことに気を付ければ、こういうようなやり方もあるでしょう。
 これが、例えば、畑とか何とかで、全て活きるかどうかというのはまた違って、どの辺まで根が張るのかどうか、それから、どのように植物が吸収していくのかというものによっても、変わってくると思いますので、そこのところはまた別途、いろいろな実験をやりながら考えていく必要があるというように思っております。

○朝日新聞石塚記者 もう一点なのですけれども、今日、食品安全委員会の作業部会が開かれておりまして、そこで食品からの放射線被ばくの影響について、生涯の累積線量が何mSvといった取りまとめ案が今日にも出る予定です。その件なのですけれども、食品安全委員会には放射線の専門家がいなくて、ある専門家からは「本来は原子力安全委員会がやるべき話だ」という指摘もあります。そのことについてどう思われるか、まず見解をお願いします。

○都筑管理環境課長 食品安全の観点からは、食品安全委員会が決めるべきものだと、我々としては考えております。我々としては、原子力安全、それから放射線防護の考え方から、しかるべき助言をこれまで行ってきたということでございます。食品安全委員会からの評価を踏まえた上で、厚生労働省におきまして、具体的な指標を作っていくことになると思います。それで、こういったものは放射線防護の基準になりますので、文部科学省に放射線審議会というものがございますが、この放射線審議会というところは、放射線防護に関する基準の斉一化を図るということでございますので、そういったところに諮問することになろうかと思います。そういった形で、最終的にはその諮問を経て、厚生労働省において決めるということになるかと思います。

○朝日新聞石塚記者 今回、原子力安全委員会の方には、そのことについて相談なりというのは来ているのでしょうか。

○都筑管理環境課長 まだ具体的には来ておりません。食品摂取の関係については、以前、助言を既に何回も行っております。その中で、我々としては、早急に決めていただきたいという助言を行っておるところでございます

○朝日新聞石塚記者 ありがとうございます。

○ニコニコ動画七尾記者 ニコニコ動画の七尾です。よろしくお願いします。3点ほどございます。
 まず、1Fにおきまして、推定値ではありますが、いまだに毎時10億Bq放出されているわけですが、この点につきまして、非常に不安の声が上がっておりまして、環境や人体への影響について、これはどう見れば良いのかというのを教えていただきたいのですが、よろしくお願いします。

○班目原子力安全委員長 毎時10億Bqというか、109Bq/hで出ているという推定値なのですが、これはかなり安全側というか、最大に見積もっての値だろうと思っております
 現時点では、こういう形で押さえるしかないというのはよく理解できますけれども、今後は、もうちょっといろいろな方法を試してみて、本当にどれだけ出ているのかというのを、しっかり調べることが、まず先決であるというふうに思います。更に先になると、しっかり放出源で管理するということになっていくかと思いますけれども、これはやはり、ちょっと、中長期的な検討が必要なのだろうというふうに思っています。

○代谷原子力安全委員 今の件についてなんですが、実際に、その分が炉から出ているかというと、かなりそういうように断定するのは難しい。先ほど再浮遊というのが、学校のところで出てきましたけれども、あの敷地の中というのは、かなり降り積もったものがあって、それが再浮遊していると。まだ飛びやすい状況にあると考えて、その再浮遊係数で本当に落ちた時、その時の値ぐらいを使うと、十分にそれぐらいの値になってしまう。初めに、1016 Bq/hぐらいのものがあったりしたわけですよね。そういうものが降り積もっている、ということにした場合は、十分にそれぐらいの値になるということなんです。
 だから、実際に、先ほど委員長の方からもお話がありましたように、それが全て、今は、それもひっくるめて測っているわけで、施設からという形で分けることが、今のところできていないわけですね。それは、分けるという形で測る方法というのを、もう少し、いろいろなところにアクセスできたり、あるいは測定できるようなものがセットできれば、また、それなりのことが考えられると思いますので、そういうことについてはできるだけ、そういう方向で考えてくださいというのは、我々の方からお願いはしているところです。

○ニコニコ動画七尾記者 分かりました。
 あと、では1点なんですが、ロードマップについてなんですけれども、ステップ2で、原子炉格納容器の損傷部分の密閉作業は、ステップ2の期間内での達成を断念したわけなんですけれども、この作業の見通しについて、原子力安全委員会としては、どう考えていらっしゃるか、教えていただきたいと思います。結局、先送りしたというのは、ある意味かなり、当然、作業が困難だと、そういう前提が考えられるわけなんですけれども。

○班目原子力安全委員長 こういうものをどうするかというのは、やはり作業には当然、作業に従事する人の被ばくだとか、そういうことも考えて、総合的に判断が要るかと思っています。あえて今、必死になってそれをやるかどうかというのは、これはやはり慎重な判断が必要かと思っています。
 それから、格納容器のそういう損傷部を見つけて、それを修理することができれば、それはそれで、大変結構なことなんですが、放射性物質の外部への放散を防ぐ方法は、必ずしもそれだけではないと思います。例えば、今は窒素を封入していますけれども、そこから逆に吸い出してやって、むしろ、そういうあいている穴のところからは負圧で、逆に吸い込むような形にする形での制御というのもできるかもしれませんし、それから今、カバーをかぶせています。これがどれだけ放出の抑止に役立つかは、ちょっと難しいところがいろいろあるんですが、これもひとつの方法だと思いますし、いろいろな選択肢の中のひとつとしての格納容器の修理であるので、これはもういろんなことを総合しての判断があるべきで、そういう意味では、妥当な判断が今のところなされているのではないかというふうに、安全委員会としては見ています。

○ニコニコ動画七尾記者 ありがとうございます。

○読売新聞山田記者 読売新聞の山田といいます。工程表に関して、続けて。
新たに冷温停止の定義についても出てきたんですが、これについて、安全委員会の方でも求めていたと思うんですが、それについて見解というか、ご覧になってどうかという部分をお願いします。

○班目原子力安全委員長 底部が100℃になれば良いというだけで良いかどうか、というご質問ですか。

○読売新聞山田記者 それと、もう1点、放出する放射性物質の量、その2点について、という表現だったと思うんですけれども。

○班目原子力安全委員長 一番大事なのは安全の確保で、現在の、その状態で、どういう状態で温度分布がどういう状態になっているかとか、あるいは、その状態でどれだけ放射性物質が外界に出ていっているかという以上に大切なのが、やはりその状態がどれだけ安定か、安定であるかということだろうというふうに思っております。そういう意味では、是非、そういう視点も入れていただきたいなと思っている次第です。例えば、何でも良いんですけれども、今、循環冷却方式というのをとっているわけですけれども、循環冷却方式というのが、これは普通の原子力の世界でいくと、もう、ある意味では信頼性が非常に落ちるものに頼らざるを得なかった。現段階まではそうなんですけれども、これが十分な信頼性を持っているということ。万一、それが更に、これが多重防護の観点から信頼性があったとしても、更にそれが壊れたとしても、大きな問題は起きないということが確認されていること等々も、やはり大事な問題点ではないかというふうに思っています。

○読売新聞山田記者 安全委員会の方で、以前に保安院側にやはり冷温停止の定義を求めていたと思うんですが、今回、統合対策室の方で出してきたものについては、それにマッチする、要は十分なものということでよろしいんでしょうか。今のお話を聞くと、もう少し改善の余地があるなり何なりという注文になるんでしょうか。

○班目原子力安全委員長 冷温停止の定義として、この文章の読み方なんですけれども、「圧力容器底部の温度が概ね100℃以下になっていること。」、ここについてはオーケーなんですが、この次の定義が大切でして、「格納容器からの放射性物質の放出を管理し、追加的放出による公衆被ばく線量を大幅に抑制していること。」、この「抑制していること」の中に、今申し上げた安全性という話、信頼性という話が入っているわけで、更に3行書いてございまして、この2条件を維持するために、中期的安全、つまり多重性、独立性とか、異常時にはどれだけ余裕の時間があるのかとか、いろいろなことが書いてあるわけですね。
 こういう条件をしっかり満たしているということが大切だということでは、安全委員会の意見としては、まさにこのとおりだというふうに思っているわけですけれども、その内容がいかがなものかということについては、まだ、しっかりとした議論を保安院とやっていない状態ですので、その辺りをしっかり安全委員会としては見ていきたいと思っている次第です。

○読売新聞山田記者 分かりました。
概略としてはオーケーで、詳細については今後詳しく見ていきたい、そういうことでよろしいでしょうか。

○班目原子力安全委員長 そういうことになります。

○読売新聞山田記者 分かりました。
 あと1点、すみません。本日、今後の放射線モニタリングに関する基本的考え方について、出されているんですが、それで、これを見ると、やはり全般的に、例えば、食品から中長期的なもの、あと海洋まで含めて書かれていると。
 先ほども食品安全の件で出たお話と関連するんですけれども、例えば、最近紙面でにぎわっているセシウムを含んだ牛肉の話ですか。これはまた話が複雑で、要は、えさのわらから始まっている話で、そう考えると、例えば、これも複数の省庁が絡むような話になっています。そういう部分については、安全委員会の方としては、今回のセシウムの牛肉の話についてもそうなんですが、どう考えておられるのか。
 例えば、まずその考え方を見ても、1行、「市場流通食品のモニタリング」とあるんですが、多分、この中に包含される事象だと思うんですね。「市場流通食品」といった場合に、私なんかは短絡的に見ると、食品しか見ていないと。その前段階になる、いろいろな環境とか食べるものについては、余り目が行き届かないというふうなこともあって、今回のようなことになったと思いますが、その点についての見解というか、どうあるべきかというか、そういった点。

○代谷原子力安全委員 これについては、我々の方としては、基本的考え方ということで出したわけです。
 実際には、今、大臣の下に、モニタリングの調整会議というのが、各省庁が含まれてあるという、そういう状況になっている。一度開かれていますので、あるという状況になっていると思うんですが、そういうものがあるということを念頭に置いて、このまとめをしたと、考え方を出したということです。
 現実には、ここの省庁間の調整等まで含めて、安全委員会がやるというのは、単なる諮問機関がそういうことをやるというのは不可能ですので、そこについては、きっちりと、そういうものができ上がっているので、そこのところに、これをお出しするということで、これをそこだけではないんですけれども、提示するということで、我々としては、こういう考え方を出したという、そういうようにご理解いただければと思います。

○読売新聞山田記者 分かりました。
 あとは、その考え方についてもなんですけれども、例えば、今回も発覚して分かった頃には、もう全て市場に出回っていて、量的には問題ないんですけれども、後手後手になっているというふうな感じなんですけれども、これについては、もっと先手先手に、いろいろなことを考えて、幅広く、そういう場で協議するなり、想定していくということについては、どのようにお考えでしょうか。
 
○代谷原子力安全委員 そこの部分については、いろいろな省庁がこういうことで、今回、ひとつこういうことが起こってしまったわけですけれども、いろいろなところに関連して、最終的に食品のところに来るんだよと。そこに行くには、単に、厚生労働省とか、そういうところだけではなくて、農水省とか他のところも全て入ってくると。そこのところが、やはり全体を防ごうとすると、これは私のところではありません、あなたのところですと言っている状況ではだめだ、ということは明らかですよね。
 そういうことがありますので、こういう基本的考え方を出して、そういう調整会議等があって、そこで各省庁が全部入っているということがありますので、情報の共有、それから調整ですね、まさに、そういうことが行えるであろうというように期待している、というところでございます。

○読売新聞山田記者 分かりました。結構です。

○朝日新聞杉本記者 朝日新聞の杉本と申します。よろしくお願いします。
班目委員長は、先ほど原子炉の安定性について、循環注水冷却を例におっしゃっていましたけれども、それでは、原子炉の安定性そのものについては、具体的にはどういうこと、どういう状態が考えられるのかということを、ひとつ教えてください。

○班目原子力安全委員長 原子炉の安定性というか、恐らくメルトダウンを起こしている原子炉ですので、現在、注水を続けている限りは、温度的にも非常に安定な状態にあると思っております。
 しかしながら、放射性物質が一定量は多分、外に出ているということも事実だと思います。より上を目指すとするならば、更に温度を下げることによって、放射性物質の放出も抑制することが大切である。更に、先ほど申し上げたように、それが全体として信頼度の高いものであること、何かあった場合でも、確実に行えるようなものであるということが大切だというふうに思っております。

○朝日新聞杉本記者 ありがとうございます。

○共同通信大倉記者 共同通信の大倉といいます。
 今日の安全評価の件で、今日の会議で「妥当だ」というふうな評価をされていましたけれども、会議の中でもおっしゃっていたんですけれども、前回と今回、変わった点で、特にどこら辺を重視されて妥当だ、というふうに判断されたかと。地震と津波の重畳の話とか、あるいは、より分かりやすい説明だった、というところはあるのかもしれないですけれども、その中身なのか、むしろイメージがわきやすいような形になったとか、そういうところ、どこら辺を評価されたかをちょっと教えてください。

○久木田原子力安全委員 両方ということになります。
 前回、安全委員会に報告していただいた資料は文字だけのもので、我々としては、今日の会議の中でも言いましたけれども、工学的な言語で表現した、そういった資料を見たかったというところがありました。本日の資料の第1-3号でしたか、横長の資料の中では、炉心損傷に至る道筋とか、それを防ぐために幾つもの要素が多重性を持って、どういった組合せで役割を果たすか、ということが示されています。
 今回の総合評価では、こういったことが、より体系的に、それから多くの機器類について行われるであろう。本日の資料を見ても、大体100個かそこいらの構成要素を対象とした評価が行われるだろう、少なくとも100個ぐらい。そういうことで、原子炉自体の性能評価をかなりの手間ひまをかけて、体系的に行われるであろうというふうなことが、我々としては見ることができたというふうに考えています。

○共同通信大倉記者 そうしますと、素人目には細かい用語の変更とかというところは、そんなに大きな違いではないのかなと思うんですけれども、その中身が一歩進んだというよりは、より具体的な説明があったということで、そこが一番大きな評価ということになるんでしょうか。

○久木田原子力安全委員 そうですね。具体的な説明をやることによって、どれぐらいの深さで、どれぐらいの広さでこういった評価が行われるかということが分かった。その抽象的な文言だけではなくて、そういうことが分かったというところが大きいと思います。

○毎日新聞比嘉記者 毎日新聞の比嘉と申します。
 原子炉の安定性について、班目委員長に確認したいんですけれども、緊急時避難準備区域の解除の協議が来月から始まるということですけれども、それに関しても、原子炉の安定性というのは、冷温停止の考え方と同じように、現在、原子炉が安定的に冷却できているという結果ではなくて、多重的に防護されているとか、そういった結果ではなくて、現状の安全性の確保というところを重視するものになるんでしょうか。

○班目原子力安全委員長 まさに緊急時避難準備区域ですから、安全性の確保が重要で、この条件として、例えば、多重性とか独立性とか書いてありますけれども、例えば、異常時の余裕時間の評価なんかも、これも大切ですよね。あってはならないことなんですけれども、万一、もう一回例えば、津波か何かが襲ってきて、何か冷却が失われた場合でも、どれぐらいの余裕があれば、また冷却システムを復活させることができるかとか、そういうような評価もしっかりしていただいた上で、緊急時避難準備区域については解除するべきだろう、というふうに思っております。

○毎日新聞比嘉記者 そうすると、細かいんですけれども、今ある冷却システムに、新たにもう一つ別の系統を加えた、というだけでは満足できるものではないということですか。

○班目原子力安全委員長 少なくとも東芝のが加わるということで、設備的には増強されるんですけれども、むしろ評価ですよね。何か、これから先、外的事象とか、あるいは、内的事象もかもしれませんけれども、何もないというふうに安心しているわけにはいかないわけであって、最悪のことを考えた時でも、大丈夫だという評価はしっかりしてもらわなければいけないというふうに思っています。

○時事通信野中記者 時事通信の野中と申します。
 委員長にお伺いしたいんですけれども、工程表の評価なんですけれども、ステップ1に関して、作業員の並々ならぬ努力があったとおっしゃいましたけれども、今回、19日に出した新しい工程表そのものについての評価を教えていただきたいのと。
 それと、小山田委員が指摘していたように、現在の炉の状況把握というのは、これまで安全委員会の中でも、再三結構指摘してきたと思うんですけれども、工程表の中で、中期的な目標の中にも、プールから燃料を出すということしか書いてなくて、例えば、小山田委員の指摘しているのも、究極的にはカメラでメルトダウンした様子を確認とか、そういう炉の状況の把握という意味だと思うんですけれども、そういう目標とか段取りについて触れられてない点については、どうお感じなのかというのを教えてください。

○班目原子力安全委員長 工程表みたいなものを示すということ自体は、これは非常に大切なことだと思うんです。とにかく頑張ってやっていますからと言っただけでは、なかなか国民の皆さんが納得するわけではないので、工程表を示すということ自体が、非常に大切なことであるというふうに理解しています。
 それで、この工程表を実現時期が3か月から6か月と非常に幅があるものですし、子細に見た場合には、いろいろ今後、もっと議論していくことも必要だろうと思っていますし、今までもそうであったように、この工程表自体の見直しというのも、適宜なされるべきものだというふうに思っていますので、今の時点で細かいことを申し上げる気はございません。しかし、こういう工程表が示されたということ自体は評価したい、というふうに思っています。
 プラントの状態については、多分、今後の冷温停止になっているかどうか、ということと絡んで、一定のものが出てくるのではないかというふうに思っているところです

○NHK横川記者 NHKの横川と申します。
3つお伺いさせてください。
 最初に、これは多分、先ほどのストレステストの関係なんですが、原子力安全委員会にお伺いすることではないということは分かっているんですけれども、念のためお伺いしたいんですが、今回、妥当ということが出たことで、保安院がすぐにでも全国の電力会社に発注していくことになると思うんですが、ステップ1について、どれぐらいの期間で大体まとまって出てくるというふうに、この具体的な内容になった場合、どれぐらいで出てきそうかなというふうに感じていらっしゃるか、というめど感をもしお伺いできれば、念のためお願いします。

○久木田原子力安全委員 1次評価のことだと思いますが、それは各事業者がどれぐらい準備しているか、これまでにということとも関係すると思います。準備というのは、今回の事故を踏まえてということもありますし、それからここで使われる手法等について、どれぐらいふだんの安全評価等で習熟しているか、ということによると思いますので、要するに事業者によって、多分、ばらつきがあって当然だというふうに思います。
 欧州のストレステストが3か月ぐらいでしたか、それがひとつの目安にはなるだろうと思いますけれども、それは今、申し上げたような準備状況によって、当然、違いは出てくるかと思います。

○NHK横川記者 ありがとうございました。
 確か欧州ですと、中間で大体3か月から4か月ぐらいだと思うんですけれども、今おっしゃったように、準備次第だと思うんですが、やはり月単位はかかってしまうだろうし、一番長く見積もっても数か月はかかってしまうというような感覚といいますか、感じでとらえてよろしいでしょうか。

○久木田原子力安全委員 その深さ等についても、具体的な内容については、保安院マターだと思いますので、安全委員会としては、ちょっと、今の時点では、これ以上は申し上げられないと思います。

○NHK横川記者 無理に聞いてすみません。
 ちょっと別件で、あと2つお伺いさせてください。
 19日に示された工程表の中で、冷温停止の定義の中で、その紙には記載されていないんですが、口頭で目安のひとつとして、放出量について、敷地の境界で年間1mSvという数字をひとつの目安としたい、ということを園田政務官がおっしゃっていまして、低温部の100℃とそこに書いてある放出管理がしっかりされていること、多分、その2つ目の放出量がしっかり管理されていることに関連して、年間1mSvということを出してきたと思うんですけれども、これは恐らく一般の公衆の年間の1mSvというのにかこつけてといいますか、合せて言っているんだと思うんですが、余り明確な根拠といいますか、具体的に技術的整合性があって1mSv/年というものを出してきているような感じがしないんですけれども、この数字について、どのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

○代谷原子力安全委員 これは普通今言われたとおりの話だと思うんですね。通常、放射線源を使うようなところからの計画的な被ばくというのは、1mSv/年以下にしなさいという話があるので、それを持ってこられたというように思っています。
 だから、計画的に抑えられる範囲というのは、安定的に制御されている状況、線源が制御されている状況ということがありますので、それと引っかけられたというようには思っております。

○NHK横川記者 その数字そのものは、ということは妥当だというふうに考えてよろしいですか。つまり、新たな放出量と例えば、その場所に既にある量というのとはまた別、その場所には既にある量を全く無視した上で、新たな放出量をベースに1mSv/年というふうに出てきているんですけれども、そういったものを無視してひとつの基準というか、ひとつの目安として1mSv/年を出してくることは、妥当だというふうにお考えかどうか。

○代谷原子力安全委員 だから、そこのところは先ほど来お話ししておりますように、十分にコントロールされているというところが大切でして、そういう条件であれば、その1mSv/年というのが出てくるのだろう。
 そういうことがなくて、線源があって1mSv/年という状況というのは、余り考えられませんよね。だから、それの目安として、だからあくまでも十分にコントロールされてますよという、そういう状況ができているというのが前提でしょう。その上で、その値が出てきたのではないかというふうに思います。

○NHK横川記者 そこの点は理解しました。
 あと最後にもう1点だけ、今、モニタリングが福島県中心にいっぱいなされているわけですけれども、例えば、今回の牛肉の関連で言うと、例えば、宮城県のわらの方でのがひとつの大きなソースであったと。余り実は、宮城県とか、そのもっと先である岩手県とかのモニタリングというのは、ほとんどなされていない状況にあるわけですけれども、そこのつまり、もっと広域的にモニタリングの必要性というのを、どのように感じていらっしゃいますでしょうか。

○代谷原子力安全委員 今、恐らくこれは、私も今のところはっきりと聞いているわけではないんですが、例えば、航空機モニタリングについても、かなり広域的に、もっと広くやっていこうという計画があるやに聞いています。まだ、それが決まったというわけではないんですけれども、そういうような話が出ているということでございますので、広くやっていくんだろうと。
 どこまでの詳細さでやっていくのかというのは、これは、まさにリソースの問題もありますので、そこのところは、状況を見てということになると思います。
 今回、問題になっているわらの話については、これは初期の頃の放出の話ですので、現在の状況というのとまた違うと思うんですね。だから、当初、そういうことがあったということで、その影響がいまだに残っているということですよね。
 非常に極端な話をしますと、そういうわらが地面に敷き詰められていたとすると、そのわらが吸収してくれて地面は低くなっているということも考えられるわけですよね。だから、そういうことも併せて考えないといけないかなと思います。いずれにしても、今後のことについては、もう少し広域にやった方がいい部分もあろうかと思います。
 例えば、宮城県の航空機モニタリングの結果を見ても、会津とかその辺と同じぐらいのところが、宮城の仙台市の辺りよりも遠いところで、少し線量の高いところが出ていると、そういうところの大体の状況の把握といいますか、それをするというのは、非常に重要なことだとは思っております。

(以下、次のブログに続く)

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第55回原子力安全委員会記者会見 続き

2011-07-26 08:55:27 | 防災・減災

(上のブログ、続き)

○日経新聞川合記者 日経新聞の川合です
 泊1号の話なんですけれども、調整運転中で近く運転再開の手続に入る可能性があると思うんですが、今回のストレステストで1次、2次ともに評価を受けない形での運転再開をするというふうに保安院が判断していることについて、どう評価するかというのを改めてお聞かせください。

○班目原子力安全委員長 安全委員会としては、ストレステストを運転再開みたいなものの条件にするという意見を持っているわけでは必ずしもございません。ですから、保安院の方で、そういうふうに判断されているのであれば、それで結構だと思っています

○日経新聞川合記者 原子炉が既に起動しているから、泊は定検中ではなくて、1次評価は要らないという、そのロジックについては、保安院の考え方は、あるべき安全基準と、安全の判断と言えるのかどうか、という点についてはいかがですか。

○班目原子力安全委員長 運転中ということで言うならば、むしろ営業運転に入っていて、現在、運転中の炉も幾らでもあるわけですね。したがって、ストレステストというのは、ヨーロッパなんかでは全く起動停止とは無関係に行っているものなんです。
 そういう意味からいくと、世界標準的な考え方をするならば、こういうストレステストは、今後も、何回もやっていくべきであると。しかしながら、それを起動停止と結びつけて考えるとなると、かえって話がおかしくなるというのが、世界標準的な考え方というふうに、我々は理解しています。

○共同通信竹岡記者 共同通信の竹岡と申します。
 放射線モニタリングの考え方で代谷委員に2点お願いします。
 別紙の周辺住民の健康管理のところで、個人の被ばく線量データとモニタリングデータとの照合とあるんですけれども、これは従来は、地域毎の線量率が主だったんですけれども、今後は、一人一人がどれぐらいこれまでに浴びて、今後、どれくらい浴びるのかというのを調べていく必要がある、という趣旨なんでしょうか。

○代谷原子力安全委員 これは、今現在、学校等で先生方にモニタリングのために線量計を持っていただいています。その先生方がどういう行動をとられるのか、それと、外の空間線量率、教室の中はどうなんだ、それから、外はどうなんだということでやっておりますよね。これは両方の推定値を照合するというのは、非常に重要なことでして、国民全ての方に線量計を持っていただくというのは、これは不可能ですね。
 そうすると、どうなるかというと、モニタリングのデータから、その個人の線量を推定しないといけない。その推定の精度はどの程度かというのは、そういう照合することによって、明らかになるということです。ですから、そういうことにもう少し、今は学校の先生だけですけれども、そういうことではなくて、もう少しそれを広げて考える等々の取組が必要ではないか、そういう論点です

○共同通信竹岡記者 全員が線量計を持つのは無理なので、地域毎の数値と、実際にその中で代表の方が線量計を持って活動した時に浴びた線量とを照らし合わせて、それから、全く線量計を持たない人の被ばく線量も推定していくということですか。分かりました。
それと、もう1点なんですが、別紙に掲げられた各項目というのは、基本的にこれまではやられていないけれども、今後は必要だというもの、ということでよろしいんでしょうか。

○代谷原子力安全委員 必ずしも今まで全くやられていなかったというものばかりが並んでいるわけではなくて、やられているものがたくさんあります。ただ、やり方等をどこに重点を置いてくださいという視点で見た時に、少し書き方を変えたということです。いずれにしても、測らないといけないのは空間線量とか、あるいは土壌の汚染濃度とか等々ということですよね。それから、もちろん食品の中の濃度、そういうようなものというようなことになります

○共同通信竹岡記者 例えば、この中で全くこれまではやってないというものを挙げるとすると、どれかありますでしょうか。

○代谷原子力安全委員 いずれも全くやってないというのは、実はないんですね。どちらかというと、この中で今まで余り言われてこなかったのは、例えば⑤の中のC)、移行パラメータと書いてありますが、これは例えば、チェルノブイリなんかの時には、植物に土壌のものがどれだけ移行するかというデータがあります。お米については日本もあるようですが、その他のものについては、必ずしも日本の土壌の中で調べられたというのは余りないんですね。そういうものについての話とか、そういう若干、研究的な要素も含まれるような形で考えていかないといけない、ということで書かせていただきました。

○共同通信竹岡記者 分かりました。
 すみません、本当に最後の1点で、データベースというのがあるんですけれども、これは現状の文科省のホームページでも、例えば、これまでに発表した資料というのはとれたりするんですけれども、それとは違って、どういったデータベースというのを、ここでは想定されていますでしょうか。

○代谷原子力安全委員 データベースというのは、データが並んでいればデータベースというわけではなくて、どういうように使うかということを考えて作る、というのがデータベースです。ですから、今、文部科学省さんにあるのは、残念ながらデータベースではない。単に載せてあるだけです。そこのデータを使おうとすると、もう一度打ち込まないといけないとか、そういうものはデータベースではないですね。そこのデータを自由に活用できる、そういうことになって、初めてデータベースと言えますので、そういう形のものに整理をしていただくということが必要だと思います。
 データベースにしようとすると、先ほど検出感度の話がありましたが、今、ノットディテクテッド(ND)がわっと並んでいます。ただし、検出の感度がそれぞれまちまちで、例えば海水中にセシウムはありませんでした。あるところでは25Bq/kgとか、そういうような状況、それからあるところでは、それが1Bq/kgだったりというものがみんな並んでいるわけですね。だから、NDを見ても、ノットディテクテッドと書いてあっても、本当にないのではなくて、あるんですよね
 環境の放射線、放射能の濃度というものに比べて、どうなのかというのを、今後見ないと、この福島の事故による影響というのはやはり見れない。そういうところの視点が非常に大切になってくる、ということだと思っております。

○読売新聞山田記者 すみません、たびたび、読売新聞の山田といいます。
 先ほどのストレステストの話で、何回も今後、という話が出たんですが、これについての頻度なり、お考えがあればお伺いしたいのいと。
 あとすみません、素人目に思うんですが、各機器とか施設、プラントの耐力とか余裕度について出したものであれば、数年経っても多少変わらない、経年化はあるんでしょうけれども、構造的には余り変わらないのではないかと思うんですけれども、その点についてはどうお考えなのか。

○班目原子力安全委員長 今回のストレステストというのは、まさに東京電力福島第一発電所の事故を踏まえたストレステストになっているわけで、したがって、地震と津波というのに重点を置いているわけですね。違う視点からのストレステストというのもあり得ると思っていまして、そういう意味では、今こういうのをという提案はすぐにはできないんですけれども、やはり、ただ単に基準を満たしているからというだけではなくて、余裕だとかロバストネスみたいなものを示していくようなテストというのは、今後も、何らかの形で実施していくべきだと思っています。具体的なイメージが今あるわけでもないし、具体的な頻度のイメージもあるわけでもございません。

○読売新聞山田記者 視点を変えてやっていきたい。例えば、テロだったり、いろいろ想定事象があると思うんですが。

○久木田原子力安全委員 視点と、それから当然ながら安全評価の手法というのは、時代とともに進化していくわけですから、対象とする原子炉が同じであっても、いろいろな視点から、それから新しい手法で評価するということが行われると思います。
 現在でも、定期安全レビューという制度があるんですけれども、そういったものも今後、多分改良がされるでしょうし、いろいろな制度を使って、このストレステストと呼ばれている制度だけではなくて、そういうことをやっていくことが必要であると思います。
それから、さっき1次評価がどれぐらいかかるかということについてお答えしましたけれども、3か月という数字がちょっとひとり歩きすると余りよくないと思いますが、先ほど申し上げたかったのは、例えば、電力さんによっては、今回のようなことを踏まえて、いち早くこういった評価をしているところが、もしかしたらあるかもしれない。もしかしたら、我々が期待するようなものがどこかで、できているかもしれないとすれば、必ずしも、今から3か月とか、そういう単位ではなくて、もっと早く出てきたとしても、我々としては、別にびっくりしないと、そういうことです。

○NHK横川記者 たびたびすみません、全く別件で、今日の文科省の資料で、この福島県内の学校のモニタリングの結果について、改めになってしまって恐縮ですけれども、この結果についての改めての所感と、今後の課題はどういったものにある、というふうにお考えかというのを教えていただければと思います。

○代谷原子力安全委員 これはモニタリングの結果についての所感ということですか。
 ここについては、かなり先ほど来、表面土の除去とか、そういうことが行われて、そこの部分というのはかなり改善されているということに思いました。
 それから、個人の先生方に持っていただいて、それと一応その周辺の状況、校庭とか、それから部屋の中とか、そういうところで測った、人が付けて測ったものとの照合を一応やっておられるというのは、そこからデータを整理すればいろいろ使えるものが出てくるのではないか、というふうに思っているところです。
 あと重要なのは、こういうことをやりながら、先ほどもちょっと申し上げましたが、福島県がやっているような他の活動に、そこで得た知見とか、そういうものをどういうように生かしていって、実際に線量が高いところが残念ながらあるわけですから、そこをどういうように、その線量を低減していくのか、そういうものに役立てるような形にしていくという、そういう使い方、そちらの方にどんどん、これは学校をひとつのモデルにしながら使っていっていただきたいという、そういう希望です。
 よろしゅうございますでしょうか。

以 上

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