(札幌市中央区伏見 札幌景観資産第32号 さっぽろ・ふるさと文化百選11番 2009年12月10日)
昭和2年(1927)北海道帝国大学農学博士小熊桿(まもる)邸として、建築家田上義也の設計により札幌郡円山村(札幌市中央区南1条西)に築造された、木造2階建、延床面積145m2の住宅である。昭和26年(1951)からは北海道銀行の所有となり、平成10年(1998)現在地に移築された。
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(愛知県稲沢市稲葉 2008年6月15日)
美濃路沿いに郵便マークのファサードのある建物がある。昭和34年(1959)に竣工した、木造石張2階の局舎である。昭和49年(1984)手狭となったため市内朝府町に移転した。
(松本家住宅 岐阜県高山市上川原町 国指定重要文化財 2008年4月15日)
文久二年(1862)に築造された商家である。明治8年(1875)の高山大火も免れ、明治45年(1912)からは松本家が引き継ぎ、蝋燭、練油、金貸業を営んだ。
(沖縄県中頭郡北中城村大城 国指定重要文化財 2008年4月3日)
中村家は、中城城主護佐丸盛春が座間味城よりこの地に移った際に、同行した賀氏がその後の護佐丸自害後もこの地に残り、間切(まぎり:村)の庄屋となって続いた家である琉球王国時代には茅葺であったという屋根は、明治時代以降、台風にも耐える漆喰で固められた瓦に変わり、古き良き「沖縄の屋根」を印象付けている。内部は本土の農家とさほど変わらないが、家の役割からか、やや格の高い調度である。また、入口は直接内部が見えないよう顔隠しの塀(ヒンプン)が設けられ、中国文化の名残がみられる。そして、台所(とぅんぐわ)には火の神(ひぬかん)を祀っているが、神社神道の火防の神「秋葉大権現」や、仏教の火盗消除、伽藍守護を担う「韋駄天」(いだてん)と形は違うものの同様の役目を持っているようである。
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(岐阜県郡上市八幡町島谷 国登録有形文化財 2007年11月23日)
吉田川のほとりに建つ洋風建築は、昭和11年(1936)に竣工した木造2階建、延床面積797m2の庁舎である。平成6年(1994)まで役場として利用され、平成11年(1999)からは郡上八幡旧庁舎記念館として利用されている。
(西尾東映 愛知県西尾市花ノ木町 2007年10月16日)
昭和15年(1940)岡崎市の龍城座を移築して開業した劇場である。当初は1500席を有し、こけら落とし公演は十三代目片岡仁左衛門で、戦後は榎本健一、東海林太郎、美空ひばりらが公演した。(2014年解体)
大正8年(1919)福澤桃介が経営する大同電力の別荘として築造された。川上貞奴もこの別荘によく滞在したといわれている。昭和28年(1953)の土石流(木曽地方では蛇抜けと呼ぶ)で高床の床下まで岩石が流れてきたが、建物自体には被害が無かったという。然し、昭和35年(1960)の火災で2階部分を焼失し、永らく平屋の状態であった。平成9年(1997)になって、2階部分の復元が成され、往時の外観を取り戻している。
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(旧所在地:長野県木曽郡南木曽町吾妻 2007年9月9日 県宝)
明治32年(1899)中山道妻籠宿本陣跡に築造された、木造平屋建、延床面積164m2の庁舎である。皇室の御料林を管理する出張所であり、昭和8年(1933)まで使用された。その後は一般の住宅として移築使用され、昭和61年(1986)国道拡幅により解体、部材が町に寄贈された。平成2年(1990)現在地(南木曽町読書)に復元され、山の歴史館として利用されている。
(旧所在地:札幌市白石区菊水一条)
明治37年(1904)に築造された木造2階建、建築面積94m2の住宅である。明治43年(1910)に一年余り小説家有島武郎が居住している。昭和54年(1979)開村前の北海道開拓の村に移築された。