京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

  さよなら 「丑」さん~

2009年12月25日 | 日々の暮らしの中で
     

満員のバス。無料の敬老パスを持っている人たちが詰めかけるから満員ではあっても収益が上がらない、と計算できる日であるらしい。北野天満宮、この一年を締めくくる縁日「終い天神」とあって、普段にも増して人出は多かったのだろう。晴天に恵まれた今日、境内にはすでに花をつけた梅の木も見られた。報道によれば露店数は約1200、押し合いへしあい、そこをうまく割り込んでは近づいて覗き込む。

千両・万両、百万両…、葉ボタンや寄せ植え…、上手にお客さんを集める店主だが、「たくさん集まったけど売れてるのかな」とぼやく声が聞こえる。迎春のムードはあっても、それほど商品が売れているとも見てとれない。さつまいもを揚げて砂糖をまぶしたスティック状のもの、Jessieと分けっこして食べたのを思い出し、食べ歩きした。ここでも「あかん!ちっとも売れん」って。

露店を覗き参拝し、一年の区切りをつける多くの地元の人で賑わうことでも知られている。参拝者の行列。並ばずに脇から賽銭を入れ、手を合わす。

  

丑年もいよいよ残りわずかとなった。
牛が天神さんの使いとされるのも、祭神の菅原道真公が丑年生まれだったからだ。境内には30体の横たわった撫で牛があり、拝殿の欄干に彫刻されている一体だけが立ち牛で、北野の七不思議の一つに挙げられている。なぜなのでしょう…。

歩みの遅さを自覚していた牛さん。おっとりのんびり、ネズミを背に載せてやるお人よしぶりも発揮だが。温厚で努力家、頑張る着実さ、そんな牛にあやからせてもらえた良い一年で終れそうだ。さようなら、「牛」さん~
コメント (6)
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