書棚には本が並んでいるのがいい。何冊かの文庫本を購入してあるのですが、後回しです。初めて読むことになった村山由佳さんの著書『天翔る』を先に手に取りました。
小学校3年生の少女、まりもは
「父ちゃんはこれから遊園地に行こうと思うのよ。お前、一緒に行く?」
と声を掛けられて飛び起きます。
「いく!」
そこは大人の遊園地、競馬場でした。
「でっかいんだぞう、馬ってやつは。つやつやしてて、真っ黒い目が優しくってさ。走ってるとこなんか、神様みたいにきれいなんだわ。まりも、見てみたくないか?」
これを機にいきなり、まりもには「馬に乗る人」になりたい夢ができます。
・・・が、「神様なんて大っ嫌い。」
北海道の牧場を舞台に描かれる「大切なものを弔い、傷つき、それでも前を向こうとする人々」。
帯には「乗馬耐久競技」(エンデュランス)とありますが、初めて知ったことば、世界です。
エピローグは「空へ」。
「脳は日々の生活の中で常に楽をしたいと思っている」(茂木健一郎さん)のだそうですが、ドンピシャ! 寒くって、もう何か月もウォーキングに出ることもない生活です。―ちょっと歩いてこようかな…、と腰を上げるのもほんの束の間。やっぱり寒い、と腰を下ろしてしまいます。用があればいくらでも外出はするのですから、ウォーキングに出る勇気は別物のようです。
空いた時間はもっぱら読書三昧。このあとは小池真理子著『沈黙のひと』と、久しぶりに続けて大作2冊を抱え込みました。
寒いから、温かくなるまではのんびりと…。