京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 ニ十五菩薩お練り供養

2014年10月19日 | 催しごと


東山区にある皇室の菩提寺、通称御寺(みてら)と呼ばれる泉涌寺の塔頭の一つ即成院(そくじょういん)で、ニ十五菩薩お練り供養法会が営まれました。昨年9月、龍谷ミュージアムで特別展「極楽へのいざないー練供養をめぐる美術ー」を拝観。千年の祈りの姿をぜひ間近で見てみたいという思いをかなえました。
導師と呼んでいいのでしょうか、この方の白衣はまっしろ!でした。紫の色衣の地模様が美しい。

人がこの世を去る時、極楽浄土から阿弥陀如来とその一行が“来迎”すなわちお迎えに来て、亡くなる人を救って浄土へと導く様子を表現するのが練り供養の行事だと言われています。人々の浄土へのあこがれが背景にあり、平安時代から行われるようになったと。
本堂を極楽浄土、地蔵堂を現世に見たて、その間に高さ2m、長さ50mの橋を架けます。来迎和讃が響く中、阿弥陀如来の化身・大地蔵菩薩がニ十五菩薩を先導して、一旦、地蔵堂に入ります。面をかぶり、金襴の衣装をまとって菩薩に扮した人々が練り歩くのです。午後の陽射しが菩薩の顔を輝かせていました。



地蔵堂で、この世の往生者を四人が担ぐ輿に乗せて、再び一行は本堂に戻っていきます。


楽人が雅楽を奏で、修験者のほら貝が響きます。泉涌寺一山僧侶の行道と散華が舞います。「ちょうだい」とお稚児さんに手を伸ばしたら、散華を一枚手渡してくれました。持ち帰った先も浄化されると言う散華です。お鈴を鳴らしながら進む女性10人ほどの御詠歌のもの悲しさが雰囲気を高めていたような。

橋の脇の五色の紐を持って手を合わす若い男性がいました。私も真似して…。

コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする