京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

帰り花

2017年11月28日 | 日々の暮らしの中で
青い空が広がり、ぽかぽかと春のような一日でした。
昨日、今日、明日あたりまで、こんな天気が続きそうです。

     返り花きらりと人を引きとゞめ    皆吉爽雨


日差しがまぶしくてたまらないのに、草むらに、南を向いて陽を浴びるタンポポの花が一つ。 小春に帰り花と出会いました。

こんな日は、背中に陽を受けて縁側でごろん。読書などして、うつらうつらを楽しんでいたいなあ、と思うのです。少しの気兼ねを感じて、しかし、陽だけはたっぷり浴びる。この後ろめたさあればこそ贅沢なのですから。

タンポポは春の花とされますから、「狂い咲き」です。ですが、狂ってるだなんて心外でしょう。花びらをやんわりと開いた状態で、この嬉しさに満ちた顔。自らの色をより輝かせています。私は春しか咲かないの!なんてだんまりを決め込まない。「暖かければ何度でも開くわ」、というふうなしなやかさ。やわらかな受容。たくましくも洒落た心もようは、自然界の神様からのプレゼントかもしれません。こんな柔軟さが欲しい。
気持ちよさそうな隣で、横になっていたいわ。


良い日でした。
コメント (4)
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