〈ゲットした本を、部屋中にそびえたつ「積読タワー」の頂上に積〉む。それは〈膨大な未読の本〉の重なりなのだ。
新着本が読まれるのはかなり先になる。せっかく迎え入れたのに、積み上げとたんしばしの別れがやってくる。
わびしい、のか…、ちょっとこっけい…。
著者を、大石トロンボさんを知らない。
まあ私が知らなくたって驚くことでもない。漫画を読んだのは『オフサイド』最後に全くない。もう何十年前になるの? 書店で立ち読みして面白かったので、当時サッカーをしていた息子にと数冊買って帰ったのが始まりで、全巻読み続けたことがあった。それっきりだ。
どんな話かと検索してみると…。
孤高の古本戦士・真吾は、今日も新古書店「ブックエフ」の均一棚で目当ての本を探す。 長年探した本を100円棚で見つけて喜び、新古書店で仕入れた本を転売し利幅で儲ける「せどり」と攻防し、数分の間に目をつけていた本が買われて絶望し……新古書店でのライトな古本探しの楽しさと可笑しさを描く「古本あるある」バトル漫画、いよいよ開幕!! 著者の古本探しの日々を綴ったエッセイや、夏葉社・島田潤一郎さんの特別寄稿「友人のような本」も掲載。
「せどり屋」という言葉を知ったのは三浦しをんさんの『月魚』でだった。2023年の誕生日を迎える数日前、夏の宵に読み終えた。
【古本屋で十把一絡げで売っている本の中から、少しでも価値のありそうなものを買い、その分野を専門で扱う別の古本屋に売り飛ばす。また、廃棄場に忍び込み、まだ店頭に並べられるような本を掘り起こして、何食わぬ顔をして古本屋に売りに行く。その微々たる上がりで生活する。
クズ本の山から辛うじて息をしている本を抜き出す。
ゴミを漁り、後ろ暗い経路で手に入れた本を売る輩、と業界でいい顔はされなかった。】
『新古書ファイター真吾』の試し読みをしてみた。
(マンガだ!)わかってることなのに漫画だなあ…という思い。発売日を見ると2023年5月9日とある。ブックオフにあるかしら、アマゾンになるかな??
漫画って図書館にある?ないと思うのだ。
私にも積読本はあるが大した嵩ではない。
ただ一向に出番がやってこない本はあるのよね…。それなのに、欲しくなる本は出てきてしまう。『新古書ファイター真吾』にちょっぴり気持ちが動く。