茨城のり子詩集『自分の感受性くらい』より
自分の感受性くらい
ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊敬の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
自分に水をやる。
心の土壌を潤った肥えたものにしておくために。
映画や芝居、絵画、音楽の鑑賞、読書…もそのためだろう。
人との出会いもある。
旺盛な好奇心を持って。
感動する。刺激を受ける。
しなやかな心、自分なりの価値観を持って
生きていきたいものだ。
「自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ」。
たるんだ心に突き刺さった。
自分の感受性くらい
ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊敬の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
自分に水をやる。
心の土壌を潤った肥えたものにしておくために。
映画や芝居、絵画、音楽の鑑賞、読書…もそのためだろう。
人との出会いもある。
旺盛な好奇心を持って。
感動する。刺激を受ける。
しなやかな心、自分なりの価値観を持って
生きていきたいものだ。
「自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ」。
たるんだ心に突き刺さった。
昨年「ちくま書房」から文庫本も出たので、珍しくまとめ買いをし、友達や娘に配りました。
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倚りかかるとすれば
それは
椅子の背もたれだけ
最後の一節を読むたびに気持ちが引き締まるのを感じます。何と気高く凛と生きた女性でしょう。
これも昨年出版された「歳月」の中の一篇「獣めく」というのがあります。これにも心を打たれました。
茨木さんを尊敬している方と出会えて嬉しい夜です。