Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

ラダック 曼陀羅三昧 8

2007-09-18 00:14:01 | チベット文化圏
8月27日

午前中、フィアン僧院で高僧の特別な説法会があるというのでそれをのぞきに行く。
レーの町から30キロ弱、普通だったら1時間もかからずに着くはずなのに途中で車が大渋滞している。説法会へ行く車が多く、狭い橋のところで詰まってしまったのだ。

会場の回りも車で一杯。いまやラダックも車の時代なのだ。

丘の上の僧院の麓に説法会のための真新しい建物とテントが張られている。
 会場は老若男女で一杯。
 外人専用席というのもあって、こちらでは説法の英語訳が流れる。今回は台湾の信徒がスポンサーとか。
 そしてこれが今回の主役、ツェツァン・リンポチェ。チベットから亡命した転生ラマとのこと。
  
正面はお坊さんの赤い海。若い小坊主も年取ったお坊さんも序列などはないように見える。お説教が続く中、会計係がお布施を配って歩く。年齢に関係なく、みんな10ルピーづつ。お布施をする人もこの会計係にお金を渡すが、数える風もなく頭陀袋に放り込む。実にアバウトだ。

さて、この日のお説教は「ポアについて」。某ニセ教祖のおかげで有名になってしまった言葉だが、この日のお話によると:

あるチベットの王様の友人が、ある日自分の過失から家を火事にしてしまい、家族、使用人、家畜を大勢殺してしまった。責任を感じたこの人は良心の呵責に非常に苦しんだ。これをみかねた王様がパドマサンババに相談したところ、師は亡くなった者の魂を昇華する方法を授けた。

とイントロだけはちゃんと聞いたが、後は同時通訳が聞きづらくて肝心の説法は聞かずに遊びに出てしまった。
  
会場の回りは十重二十重の人の群れ。みんな家族連れで来ていて、まじめに聞いている人もいるがなんとなくピクニック気分。露天も出ていてちょっとしたお祭り。だがこういう説法が大イベントというところ、ここでは本当に仏教がまだ生きていると感じる。

昼食のため一度レーのホテルに戻り、また同じ道をたどってインダス川とザンスカール川の合流点へ。
 黒っぽい方がインダス川、白く濁っている方がザンスカール川。

冬は峠が雪で閉ざされ、ザンスカールへの唯一の道「氷の回廊」となるザンスカール川の川べりを最近作られている道路を伝って20キロほど、スムダ・ドという小さな集落まで遡る。

この氷の回廊、昨日NHKのBS1でフランスのドキュメンタリーをやっていたが、冬はこの濁った水がものすごく透き通った深いブルーになるので驚いた。見てみたい!

スムダ・ドからは3キロほど歩いてキャンプ場へ向かう。たった3キロなのだが・・・
 こういう道。
たちまちグループがばらけてしまう。小一時間かかってようやくキャンプ場に到着。
 
 入り口には杏がたわわに実り
 地主のおじいちゃん、おばあちゃんがお出迎え。
  
キッチンではシェフがモモを準備中。用意された鍋釜、食材の多さに驚く。
  
そしてテントの中には2枚敷きのマットに寝袋、シーツ、枕、ふわふわのタオルに懐中電灯まで用意されている。ここまで至れり尽くせりのキャンプははじめて。
 食事ももちろん豪華版。食べきれないほど品数が多くて、今回の旅行で一番おいしい。これでも箱をいくつか谷底に落としてしまって、全部用意できなかったんだって!
 満月前夜の月が明るすぎて、降るような星が見られなかったのだけが残念、とは贅沢すぎ。

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コメント
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