Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

チベット情勢

2008-03-15 12:16:12 | チベット文化圏
チベットが大変なことになっているらしい。
日本の新聞の一面に載るのだから事態は相当深刻に違いない。
asahi.com:中国「破壊活動はダライ・ラマ一派が策動」 チベットデモ - 国際

中国は相変わらずダライ・ラマのせいにするが、ダライ・ラマはチベット人に非暴力を貫けと呼びかけている。

思想としてはダライ・ラマを絶対支持したい、しかし自分が今チベットに住んでいるチベット人だったら、果たして本当に非暴力主義を貫けるだろうか。非暴力を貫くのは「英雄的に戦う」よりずっと意志の強さが必要だと思うのだ、特に相手が聞く耳も恥も持ち合わせていないとしたら。

早稲田のチベット仏教学者、石濱先生も書いている。
「非暴力というのは、対抗する相手が恥を知るまともな人間の場合は、効力を発揮するが、相手が恥知らずだと、その抵抗運動は停滞する。」
白雪姫と七人の小坊主達 チベット争乱「統合される側」の悲鳴

北京オリンピックの開催を控え、中国政府が人権問題にピリピリしている今年だからこそ大きな抗議行動を起こそうという動きが前々からあったらしい。

チベットの現状に世界の目を向けさせるのは有意義なこと。
でもそのために平和に暮らしたい普通のチベット人が傷つけられたり、一層ひどい弾圧や差別にあったら元も子もない。
またたとえ善意でもわけのわからない外国人が自分達の価値基準だけで物事を判断するのも危険だと思う。

抗議運動の始まりであれ、収拾方法であれ、チベット人の意志が反映されることを祈るばかりである。

コメント (2)
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