Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

バスクでくいだおれ 6

2008-03-21 02:12:20 | ヨーロッパ
さて、いよいよ美食クラブである。

美食クラブというのは女人禁制、男同士で集まって自ら料理を作り、酒を酌み交わしながら楽しむという会員制クラブで、サンセバスチャンには300近くもあるという。それぞれが厨房を備えたクラブハウスを持ち、それを最近は平日の昼間に限って女性もOKの料理教室に貸し出す所が出てきた。

我々が行ったのはここ。
 旧市街を見下ろす場所にある 
Cofradia Vasca De Gastronomia
 
簡素な内装だが木を多用した天井には船の舳先飾りがあって海辺の町らしい。
 そして広々と立派な厨房。

ここで生ハムをつまみながら教わった料理。
 ピーマンをフライパンに入れ、上からオリーブオイルをかけて(ここがポイント)火にかけ、焼きあがったら皿に移して塩を振る。それだけ。だがバスク名物のこの細長いピーマン、ちょうど旬ということですごくおいしい。日本では万願寺唐辛子が近いかもしれない。
 これは珍味、メルルーサのあご下のピカタ。市場で魚のあごだけを売っていて、これは当然1匹に一つだから結構な高級食材。これに小麦粉と卵をつけて焼くだけなのだが、これがコラーゲンたっぷりでうまい!!日本でも手に入らないかなあ。
 アンコウのロースト。日本だったら鍋にするところだが、こちらでは塩を振ってオリーブオイルをたんまりかけてオーブンへ。焼きあがったらイタリアンパセリを振りかけて出来上がり。弾力のある身で食べ応えがある。
 そしてメイン料理、メルルーサのバスク風。これも作り方は簡単で、
1.鍋にオリーブオイルを入れ、にんにくのみじん切りを炒める。
2.小麦粉をまぶしたメルルーサの切り身を入れ、両面を焼く。
3.白ワインとスープストック(お湯でもOK)を入れ、アサリを投入。
4.蓋をして、アサリの口が開いたらイタリアンパセリ、塩を入れて出来上がり。
日本でもカジキやタラで試してみたが、失敗のしようがない。

最後のデザートにはマミーア。
この作り方はもっと簡単で
1.羊乳を人肌に暖める。
2.器に入れ、凝固剤(にがり)を1滴入れる。
3.かき混ぜたりしないでただ待つ。
以上。
これより簡単にはできない、というほど簡単だが、日本では材料が揃わないので作りようがない。

どれもメモを取る必要もないほど簡単な料理ばかりだが、おいしい食材は下手な手を加えないのが一番。どの料理もおいしくて大満足の料理教室、というよりお食事会だった。

ところで帰国してしばらくたったある日、ディスカバリーチャンネルの「アンソニー世界を喰らう」という番組を見ていたら、なんと、あのホセチョが出ている!サンセバスチャン一の料理教師、ルイス・イリサールの右腕ということで顔を出していたのだ。

誰よりもよく食べ、それ以上にがばがばワインとシードルを飲んでいた気さくなホセチョ、ほんとに偉い人だったのねー。おみそれしました。


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コメント (4)
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