Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

チベットとバスクについて考える

2008-03-16 18:57:41 | チベット文化圏
バスク旅行記を書いている最中にチベットの抗議行動が炎上(暴動とは呼びたくない)してしまったので、この両者について考えてしまった。

バスクというのもヨーロッパでは少数民族。独自の言語と文化を持つが、現在はフランスとスペインの2ヶ国に分断されている。フランス側のことは不勉強にして知らないが、フランコ独裁政権下のスペインではバスク語の使用が禁止され、不当な差別を受けた結果独立運動が燃え上がってテロ活動にまで発展してしまった。マドリッドで列車爆破の大惨事までひきおこし、そのためちょっと前までのバスクのイメージは「危険」の一語だった。

スペイン側のサンセバスチャンでバスク人と結婚している日本人ガイドさんから話を聞くことができた。いわく、旦那様の両親はバスク語を禁止された世代なので民族意識が強くスペインを嫌うが、バスク語が解禁された後の旦那様の世代はバスク人の誇りは持ちつつも、むしろスペイン人の意識の方が強いとのこと。

さらにスペイン側バスクは現在ビルバオを中心に経済が絶好調で、スペイン中でも一、二を争うほどの急成長中。それもあって少なくとも過激な独立運動はすっかり影を潜めてしまったようである。

これに学べばチベットの問題を解決するのは簡単。

1.チベット文化の尊重。ダライ・ラマの帰国を認め、チベット民族の誇りを持たせる。
2.西部開発おおいに結構(自然破壊しすぎなければね)。その代わり、漢民族だけではなく、チベット人にも富が分配されるようにする。

民族的誇りと経済力が保証されればたいていの人間は満足するのだ。
これが実行できれば漢民族もチベット人も共存共栄できるはずなのだが、現実にはこれが難しい。なぜなんだろうか。

チベット問題のやさしい解説は長田幸康氏のこちらのブログで。
チベット式: 【2008年チベット動乱】よく聞かれる質問集


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コメント (9)
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