Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

レオナール・フジタ展@Bunkamura ザ・ミュージアム

2013-09-19 13:09:07 | 機内食・映画・美術展
貧乏性なものでせっかくでかけたからにはあれもこれも一度に済ませてしまおうとする癖がある。

今回もせっかくBunkamuraまで来たのだから、と映画2本見た後にさらにザ・ミュージアムで 「レオナール・フジタ展」


今回の展示は箱根にあるポーラ美術館の収蔵品がほとんどなのだが、ここには藤田嗣治の国内最大級のコレクションがあるとか。とは言え辺鄙なところにある美術館なので、これが渋谷で見られるのはありがたい。

展示はパリ時代からほぼ年代順に並べられ、パリ時代に影響を受けたアンリ・ルソーやモディリアニもある。
もちろんあの有名な乳白色の肌の裸婦像もあり、それらを制作していた時代の土門拳による写真があるのもとてもおもしろい。

しかし展示の半分を占めるのは画家の晩年に多く描かれた子供をモチーフとした絵。
 
頭でっかちでつりあがった眼など顔の道具が真ん中に寄った子供たちは笑うこともなく、ちょっと不気味でさえあるのになぜか引き付けられてしまう。

そしてさらに面白いのは画家のパリのアトリエの壁に貼られていたというたくさんの小さなタイル。
  
 
いろいろな職人を子供たちで表しているのだが、これが何ともユーモラスで、画家が楽しんで描いていたであろうと思わせる。

1920年代のパリで大成功した藤田は戦争中は軍部に協力して戦争画を多く描き、戦後そのことを糾弾されて日本を去った。
その知識があるのでなんとなく暗い晩年を想像していたが、これらの子供の絵を見ると穏やかな晩年だったようでなんだかほっとする。
5回も結婚を繰り返した藤田は最後に結婚した日本女性とは30年以上添い遂げ、しかし子供には恵まれなかったとか。この子供たちは藤田がほしかった子供たちなのだろうか。

Bunkamura ザ・ミュージアムは大きさも手ごろで、ライティングがいいのかとても見やすい。
内容もわかりやすく、とてもいい展示だった。


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コメント (2)
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