この絵柄に騙されてはいけない。シリアスなストーリー漫画ではなく、なんとギャグ漫画なのである。一言で言えばおバカな漫画。いやおバカというより超おバカな漫画(笑)。まあ、「課長バカ一代」の作者である野中英次さんの作品である時点で見当はつくだろうが。なお、「課長バカ一代」に出てきたキャラが、この作品でも高校生役で出ている。
主人公は神山高志という新高1。自分のような頭が悪い人間が行ける高校なんてないと言う親友の山本一郎に、どこでも勉強はできるということを証明するために、引き算が出来れば受かるというクロマティ高校をいっしょに受験する。ただ誤算は、その親友が入試に落ちてしまったのだ(しかし、この山本君、あんなバカ学校で勉強なんかできないと言っていたのに、どれだけ山本君、勉強ができなかったんや)。
こうしたいきさつから、神山君のクロマティ高校ライフが始まる。神山君だけがクロマティ高校に入学したものの、そこは不良のたまり場。しかしこの神山君、最初は怖い人たちばかりだったクラスでも浮いていたが、あっという間に溶け込んだような。
なにしろこのクロマティ高校、他のクラスには、フレディ(神山君命名)という国籍・年齢・本名不詳で、毛深くてやたらに濃い人物がいるし、ゴリラやロボットまでいるのだ。もうむちゃくちゃ。これだけ笑えるとは思わなかった。
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※初出は、「風竜胆の書評」です。