ぱっと見れば美少女高校生。学校のアイドルで、あこがれている男の子も多い桐谷翔子(桐谷さん)。実は雑食女子。別の言い方をすればゲテモノ食い。とにかく変わったものを食べたがる。この2,3巻での食材は、カツオのたたき×パフェのカップリング、クジラの赤身、膵臓、アメリカザリガニ、オオグソクムシ、ワニ、豚のキンツル、セミ(以上2巻)、コオロギ、豚の脳みそ、トドの肉、フグの卵巣の糠漬け、タヌキの肉、カメノテ(以上3巻)。
この2.3巻では桐谷さんを入れた雑食四天王が揃う。2人目は、肉屋の息子で変わった食材ばかり桐谷さんに供給する肉屋の息子の豊島君(トシちゃん)。1巻で豚の睾丸を提供していたが、2巻でもキンツルを提供する。3巻では豚の脳みそ(頭蓋骨付き)を提供するのだ。
そして2巻では3人目として、帰国子女の泡瀬クリスが登場する。父親がアメリカ人だ。腐女子でカップリング大好き。エンピツ×ケシゴムでライス3杯いけるらしい。着いたあだ名がBL女子(バイリンガール)。ちなみに祖母は「魔女の喫茶店」というみるからに怪しげな喫茶店をやっている。
3巻では四天王最後の一人でコオロギ食いの野球少年の楢崎圭辰君が登場する。ちなみに彼の両親は父親が幾多の虫を食らう国ミャンマーの血が流れるクオーター、母親がイナゴの本場長野出身。昆虫食界のエリートである。彼がコオロギを食べる理由は、大食いにも関わらず、家が大家族で貧乏であり、虫がタダだからだ。
そして桐谷さんに巻き込まれるのが、生物教師の榊さん。桐谷さんの兄の翔馬と幼馴染と言う関係で、いつも桐谷さんの雑食に巻き込まれている。学校の理科室も榊先生のアパートもいつしか雑食料理の場に。
作り方も分かるので、雑食に興味がある人はぜひ読んでみて欲しい。笑えること請け合いだから。
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※初出は、「風竜胆の書評」です。