原作小説は、いわゆる「なろう系」の異世界もののひとつ。これをコミカライズしたものが本作である。主人公のサラリーマン、向田剛志は『勇者召喚』に巻き込まれ、異世界に転移してしまう。本来の勇者ではないが、一応別の世界から来たので、鑑定と収納のスキル持ち。そして彼の固有スキルはなんと「ネットスーパー」。いろいろなものをお取り寄せできる能力だ。
彼らを召喚した王たちだが、どうも胡散臭い。向田君は、自分は勇者ではないからとその場から抜け出す。そこから向田君の異世界ライフが始まる。
彼のスキルを使うと、その世界の人が食べたことの無いような食事がつくれる。それにつられて出てきたのが伝説の魔獣フェンリル。実は腹ペコキャラ。食事につられて、向田君と従魔契約をしてしまう。なにしろ、フェンリルと言えば、下手をすると国が亡びるくらいの魔獣。相手になるのは古龍くらいだ。
このコミック版を読んで、さっそくネットで「なろう」に掲載されている原作小説を読んでみた。500話を優に超える分量があったが、面白くって最後まで読んでしまった。従魔もこれから増えるみたいだし、なろう系では外せない?神様たちも出てくる。
あまり、色気はないが、グルメ系の話が好きな人、異世界ものが好きな人にはお勧めだろう。
☆☆☆☆
※初出は、「風竜胆の書評」です。