最初に来るのは、宇宙人の実験材料に選ばれた女子高生の物語。滅びかけのその宇宙人たちは、地球人と交配して種の保存をしようとする。そのためには、地球人の恋愛を学ぶ必要がある。恋愛とは宇宙人たちにはない概念だからだ。選ばれたのが恋沼めばえと言う女子高生。選ばれた理由は、めばえが地球一恋愛力が低いからだそうだ。そして幼馴染の小山内次郎と恋愛させようとする。
強制恋愛装置を付けられて、小山内との中は果たしてどうなるのか。ちなみに強制恋愛装置とは、それをオンにするとゴリラとでも恋愛しちゃうという恐ろしいものだ(笑)
その他、いろいろな趣旨の作品を収録。
絵自体はそう上手いとはいえないが、主人公の女の子はまあ可愛いと言えるものも結構多いだろう。ただ収録されている作品には、ネームをそのまま載せたようなもものもあり、玉石混交といったところか。ストーリーの方は結構面白かった。
最後に手塚治虫の言葉として、「1000ページ漫画描けば漫画家になれる」というのが紹介されている。あとがきによれば本書は1000ページ以上あるようだ(数えてはいないが)。確かにプロ漫画家(売れているかどうかは別)と呼ばれる人の中にも、作者より下手と思ったり、面白くないと思うことがある。色々なテイストを楽しみたい人にはお勧めかな。
☆☆☆
※初出は「風竜胆の書評」です。