今でこそ電子カルテと保険請求業務が連動したものの、コンピューターのない時代はみんな手作業でした。個々の患者さんに対して診療した内容すべてに値段が設定されています。それを全部拾い上げて請求するわけです。だからすごい労力。
大昔、先代の父の時代には月に何日かは診療が終わった夜から家族、従業員総出で徹夜し、そろばんかかえて明細書の計算をしていました。この時ばかりは、大きな寿司桶に握りずしが配達されてきており、仕事をしない子供はただ食べるだけなので月1回の楽しみでした。でも昔はみんな算盤ができたんだなぁ~と隔世の感があります(私はソロバンできない)。
後年、父はレセプト電算化に関する日本医師会の委員を務めました。レセコンの開発に関与していましたが、もし今、カルテまで電子化されたと知ったら驚くでしょうか? ここ10年のIT革命にはついていけませんわ。