昔は喘息発作による死亡が年間6000~8000人くらいいました。しかし7~8年前くらいからぐっと重症な発作をおこす例が減少してきました。救命センターに勤務していますと肌で感じます。昔は重症な発作で意識もなく呼吸も停止しそうな(停止した)症例がたくさん運ばれてきました。喘息重積発作の呼吸管理は難渋します。ですので当時の喘息死を食い止めていたのは、内科の先生ではなく救急医だという自負はありましたけどね。
でもなぜ喘息死ががくんと減少したかというと、発作の出現をしっかり予防できる方法が確立されたからです。つまり発作を起こしてからの救命処置より、発作を起こさないための予防治療が近道だったんですね。でもそんなの当たり前か。