吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています

舶来球技と武士道 その3

2013年11月27日 06時59分32秒 | インポート

   うちのクリニックに通院しているご高齢の方であるが剣道の高段者である。彼曰く、「昔、若い頃は武術の剣術を教わっていた。それは今のスポーツ剣道とは全く違うものであった。実践的な剣術であり当時の実力者がそのまま現代にいたら、今の全日本の優勝者などだれもかなうものはいない」と。そして武道の試合直後に両手をあげて自分の喜びの感情をあらわすポーズを「みっともない」「なげかわしい」と嘆いていた。ところで、古式の伝統が色濃く残る相撲であるが、やはり横綱朝青龍のガッツポーズは「とんでもない」パフォーマンスとして厳重注意されているのである。結局朝青龍は日本古来の格式美や作法になじむことができず角界を去ることになった。やはり日本古来の武術、武道の根幹をなすものは敗者に対するいたわりの心でありリスペクトなのである。まあ自分も柔道の試合で勝ったときも黙って開始線まで表情を変えずに戻った。実はこれはリスペクトというよりも自分では格好が良かったと思っていたからである。