小1の児童の健診をしながら、ふっと自分が小1のころ、この場所で健診を受けていた光景を思い出した。不思議なのであるがあのころの思い出は、歌の文句じゃないけれど、みんなモノクロなのである(ももクロではない)。木造の校舎で廊下も木製でそこには腐食防止用の黒いオイルが塗られており強烈な機械臭を感じた記憶がある。それら記憶はすべからく白黒の数秒程度のこま切れ動画で覚えているのだ。例えば、ワクチン集団接種も学校でやったが、「痛いのかな? 痛いのやだなぁ」「右端の先生の注射は痛くないってさ」という幾つかの会話で終わっているような数秒の断片的記憶なのである。当時の注射をする手元は覚えているが、もちろん医者の顔なんかモザイクがかかっていて記憶のかけらもない。現在、自分が健診しながら「この子供たちが何十年かあとに、この健診のことをどう覚えているのかな?」と考えたら不思議な気持ちになった。おそらくモノクロの断片的動画で自分の顔もモザイクなんだろう。あっ、いや、こんな健診風景などハナから覚えているわけがないか・・・。<o:p></o:p>