この前の電話は最初から怪しかった。前述のように知らない相手に対してなれなれしい口調にもかかわらず自分の用件をなかなかしゃべらない。これでは知らないおじさんが「お嬢ちゃん、今日はお天気いいね、最近どう? ちょっとお菓子買ってあげようか?」と言っているようなものである。実はきちんとした礼儀正しい電話であれば、初対面(電話であるが)の相手には、自分の名前と素性をいった後で用件を言うはずである。しかも変に友達的な、なれなれしい話し方はしない。使うとしたら「丁寧語」や「謙譲語」であるはずである。このルールを踏襲していないものは最初から怪しいのである。また相手がでたらいきなり本題に入り込むのも怪しい。「あっ、○○です、お宅でお使いの電話料金が引き下げになりましたぁ~、切り替えをお願いしますー。」と突然目の前に気を引きそうな本題をぶら下げるやり方である。<o:p></o:p>