また一方では、やたら礼儀正しく背筋が伸びて、きちんとこちらの「ハイ、大きく息をすって~」などという指示にも従ってくれる学童もいる。とてもやりやすく気持ちがよい。このような児童はとてもいい子であり大人からみると可愛げのある子と評価される。でもこれは錯覚なのである。これはただ大人がマスで管理する時にコントロールしやすいということでの評価なのである。とはいうものの、もし今自分がこれら児童を評価する機会が与えられたとしたら、残念ながらこの「錯覚」に幻惑された状態から脱却できない。結局聞き分けのいい可愛げのある児童に高い点数を入れてしまうであろう。大昔の主観的評価法の時代、あるいは減点式評価法では教師に気に入られれば点は高くなる。それは客観的評価に変わってきた現代とはいえ根底に流れるものは同じであると思っている。どうしたって当時の自分なんか自分で見ても可愛くない。当時の小学生の自分を評価するとしたらやはりアウトなのである。人の評価とは難しい。個人評価と集団の管理を混同しないようにしないといけないのだが。<o:p></o:p>