kekeが何やら器具を置いていたので「何やってるの?」と言うと、お掃除ロボを「これ買った」と言って持ってきた。
おぉ~~@@
私はこの器具を見ると「ルンバ」と呼びたくなってしまうが、正確には「DEEBOT」と言うお掃除ロボのようである。kekeはそれを充電しようとしていたのである。
そしてしばらく時間が過ぎ「さっそくやってみよう」ということになった。kekeはそれ充電器具からはずして置く。
ウィ~~ン。
そう言う音を立てながら、彼(お掃除ロボ)は動き出す。ぶつかるまで直線を進むかと思えばそうでもなく、何の理由もなく急に方向を変えてみたり、時にはイスの下にもぐったりもする。そして「またそっちに行くの?」と思うように同じようなコースを何度も行ったように見えて、微妙に違うコースだったり、端っこのゴミが取れてないよ~と思いきや、また戻ってきたり、規則がないようなあるような不思議なランダムな動きをするのだった。壁にどんどん近づくのか?と思えばその一歩手前で急に方向を変えてみたり、そうかと思うと、イスの足に何度もぶつかり障害物を感じながら、あさっての方向に向かうもまたイスに向かってみたりする。
このよく分からない不思議な動きに、私とkekeは無言のまま30分ぐらい見つめていた。「あ!」と言って、コードをどかしたり、イスの場所を変えてみたり、キッチンに入っていくのも目で追うと、キッチンマットとマットの隙間に動けなくなったようなので、ついでにキッチンマットも洗濯することにした。
「そろそろ図書館に行ってくる」と言い、kekeも部屋に戻るも、私は彼の動きが面白くて、まだ20分ぐらいそれを見ていた。その不思議な動き方に(これは生命があるものなのではないか?)と言う錯覚まで起きる。「まだあの奥のイスの下には行ってないんだよね」とkekeに言い残して図書館に行った。
それから図書館に行き戻ってきても、まだ彼は掃除を続けていた。私が見たのは「まだ掃除してないんだよね」と言い残した奥のイスの下にもぐっているところだった。
「まだやってるよ。これ、スイッチ切らなくていいの?」とkekeに言うと、「まだいいんじゃないの?」と部屋の向うから声がする。
何度もピアノのイスの下にもぐってみたり、いったい彼の動きはどういう仕組みになっているのだろう?・・・と思うと、彼のテンションがあきらかに下がった。ウィーンという音が小さくなったのだ。
(おいおい、どうなったんだ?)と思うもつかの間、彼はそのまままっすぐにツツツ~と充電器に向かって進み、充電器にすっぽり入る。
(えぇ~~~!!終わる時は自分で戻るの??)
kekeに、勝手に充電器に入っていったよ!!と言うと、kekeも満足そうだった。
さっそく説明書に書いてあるようにゴミを捨てることにした。そこそこ埃が取れたようである。