「この世界の片隅に」生きている私達にもいろんなことがある。
何日も眠れないほど辛いことも
後ろから脳天を叩き割りたくなるぐらい悔しいこと。
胸が突き刺されるような痛いこと。
それでも私達は生きていく。
それでも「この世界の片隅に」ある小さなできごとに微笑んでみたり
空の色を感じてみたり、そんな風に生きていく。
何十年後、この国はどうなっているのだろう。
私ははたして、今ほど自由に暮らせているのだろうか。
でも「その世界でも」片隅で同じように生きているだろう。
我慢できないことはあるだろうけど
もっと痛い思いもするかもしれないけど
後ろを振り返らず、今あるここで、同じように時々空を見てみたり
汗を流してみたりして、生きていくだろう。
そう思えば何でもないか!
この世界の片隅で、今私がこうして生きているように
その世界の片隅でも、そうして生きていくだろう。
だってそうしなければならないからね、そう言って軽く笑ってみせるだろう。
どんなに辛いことがあろうとも
どんなに悲しいことがあろうとも
そんなものだね、そんなものだよね、とつぶやけば
みんなみんな過去に消えてしまう。
生きていくのに精一杯だったら、もう何も考えずに済む。
そう思えば何でも無いか。