今日紹介するのはこちらの本。。。
FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣 (ハンス・ロスリングさん著)
何でも2019年ベストセラー第1位と言う本である。さっそく借りて読んでみた。今は読み初めから4割を過ぎたところだが面白いので前半の紹介をしたいと思う。
いきなり初っ端から世界保健チャートが出て来る。
そこには各国の所得レベルと寿命が示されている。
(ふむふむ、我がジャパンはここにいるのか・・・)を見ていると、次に質問が飛び出した。
●世界の平均寿命はだいたい何歳でしょう?
●15歳未満の子供は今20億いますが、国連の予想では2100年には何人になるでしょう?
●世界中の1歳児の中で何らかの病気に対して予防接種を受けている子供の割合はどのぐらいでしょう?
●いくらかでも電気が使える人は世界の何パーセントでしょう?
そのような問いが13問用意されていて、その正解率の悪さはチンパンジー(ランダムに三択だと33%の正解率)より悪いというのである。正解は・・・(皆さんも考えてみますか?)
●世界の平均寿命 →今は70歳
●15歳未満の子供の数 →2100年も20億で変わらないと予想されている。
※現状女性が生涯で生む人数は生活レベルと連動するためもう既に頭打ちになっている。
(ただし20歳~74歳はこれからしばらくは増える)
●世界の1歳児で何らかの予防接種 →世界中の80%の子供が受けている。
●いくらかでも電気が使える → 世界の80%
私らのイメージしている「本当に食べ物もなくて電気も使えず子供がどんどん亡くなっている」という国はこの数十年でどんどん減っていて、世界的には人々の暮らしはどんどん良くなっているというのである。何となく私達は「これから世界も地球も人口が増え続けて環境汚染も増えてどんどん悪くなっていく」ようなイメージがあるけれど、データで見れば分かるようにまだ貧しい国もあるけれど、世界全体でレベルは向上しています。これからも良くなりますから安心しましょう、と言う本なのだ。
ちなみにこの本では
レベル1・・・歩いてバケツに泥水を汲み、撒きで火を炊き、病気になっても薬も買えない暮らし(現状10億人)
レベル2・・・自転車やサンダルも買え、電気も通り始めている暮らし。(現状30億人)
レベル3・・・水道管が引かれ始め、バイクで移動もできるようになり、冷蔵庫なども揃い始めた暮らし。(現状20億人)
レベル4・・・移動は車で蛇口からはお湯が出る暮らし。(現状10億人)
としており、50年前はレベル1の暮らしをしていた人々の多くがレベル2ないし3になったと説明する。もちろんまだレベル1の人が居ることは目を背けてはならないことだが、相対的には豊かになっているのだよ!と言うのだ。
今読んでいるのは、この後で「どうしてそういうことになっているのか?」が書かれている。
人はついつい物事を分断して二択で考えるクセがあり「金持ちと貧乏人」というように括りたがったり、ニュースは悪いニュースの方がセンセーショナルで伝わりやすかったり、恐怖や不安を考えることが本能としてあったり・・・そういうことで、世界は良い方向に進んでいるのに、「悪くなる」「これからはもっと悪くなる」と思いこむ人が多いのではないか??
この本を4割方まで読んで「なるほど!!世界は良くなっているのか!ついでに日本もそうなのではないか!報道にあるほど悪いことばかりじゃなくて、きっとこれから良くなるに違いない!!消費税が上がるにつれノルウェーみたいに福祉で学べるし医療費もタダになるかも!!」
と思ったが、amazonのカスタマーレビューで最低評価の人の意見を読むと「アフリカの生活レベルのデータでグローバル化を正当化するのか」という意見もある。(ブログを書いていて気づいたが、それでもやっぱり半分近くの人々がレベル1または2である。)
また、「章の終りのまとめを読むとだいたい内意は分かるので全部読む必要は無い」という意見もあり、たしかにこの本、すごくぶ厚いのだけど、書いてある中身はとてもシンプルなような気がする。
読んでいて「これは面白い!さすがベストセラーじゃ」と思ってブログに書き始めた私だが、amazonレビューの最低評価をうっかり読んでしまってから、ここからはもう各章のまとめだけをちらちら読んで終りにする・・・・かもしれない。。。。