父の面会に行くと、食事を終えたばかりのようだった。
父の周りのご老人はまだ食事中なので、私は父とソファーでゆっくり話をしようと思った。
・・・・と、また父と仲の良いばあさんが、こっちこっちと手を振っている。
父の事を「歌の先生」と呼ぶばあさんだ。
食事時は父とばあさんは違うテーブルで食べているようなのだが、「先生、さっきご飯を食べた後にお茶を飲んでなかったでしょ?」と言う。父が「そうかい?」と言うと、「そうよ!看護婦さんがまだ飲んでないのに下げちゃったからさ。」と言う。
離れていても、父の事が心配でチェックしているのだと言う。
そして私に「看護婦さんも狡いからね、私はよく見てるのよ」と言う。
「だから、後で先生がノドが乾くと思って、自分のお茶を残しておいたのよ。ほら。」とばあさんは自分のカップを父に差し出した。
父はうまいうまいとゴクゴク飲んだ。ばあさんは「食事の後だからノドが乾くよね~飲んでないのに片付けちゃうから。」とまた言った。
「ご飯も先生のが残っているのに下げる事があるんだよ。だから私が止めるの。そして先生に食べてもらうと食べるんだよ。」
父は目が悪い・・・ほとんど見えてないので、食事が残っていても気がつかないのだろう。
ばあさんは、毎日父に会えるのが楽しいという。
この前父に「結婚したい」と言ったら、いいよと返事が返ってきたと言う。
「それじゃ私の部屋に一緒に行きましょう」と行ったら、「行く」と言ったと言う。
父はそれを「勝手に言ってるだけだ」と笑っていた。
ばあさんは、それがとてもうれしかったの、と喜んでいた。
でも、看護婦さんが怒るから二人で部屋に行くのはやめましょうと言ったのよ、と言う。
ばあさんは大正生まれだと言う。それでも父の事が好きだと言う。
私も将来、ボケ老人になってしまっても、こんな風に誰かをずっと追いかけていられたらいいなと思う。
ばあさんの話によると、父は結構図々しいようで、かゆい所をばあさんに掻いてもらっているようである。
「そう言うことをしていると、ますます好きになっちゃうの」とばあさんは言う。
私はこのばあさんの、そう言う気持が分かるのだ、・・・と思う。
妹に誕生日プレゼントを尋ねたら「来年の手帳がいいな」と言ってたので、その後で買いに行った。
どうせなら・・と思って、少し離れた大型スーパー(イ○ーヨー○ドー)まで行ってみる事にした。
そこのスーパーの駐車場は一度2階で降りてしまうと、その先3階には上がれなくて、2階に停めてある車が出ない限りグルグル探していなくてはならないようだ。空きが出るまで時間が掛かった。最初から空き表示の4階に上がればよかった。(が、後で4階から急な坂を折りるのが怖かったのだ。)
その某店舗は、デカイ割りには手帳コーナーもそこそこだった。来年のスケジュール帳はこう言う場合、どこの店に行くべきだったのだろう?
あれもこれも悩んだ末にリラックマのかわいい手帳を買って(妹がたしか好きだったような気がした)、駐車券のためにスパゲティやアクエリアスを買って帰る事にした。
そうか。調味料や米を買えば、スーパーの駐車場で料金は掛からないのだ。新しい発見だ。
最近、思い切った遠出をするのが面倒くさくなってきた。
毎日運転していて、もうそれで満たされているのかもしれない。
今日、今しか運転できない!と思っていたから、あんなに必死でグルグル回った・・・今はいつでもどこへでも行けるから、そこまで必死にならなくてもいいらしい。
そう言うものなんだ。
それを「安心」と言う。
みんな安心したいのに、当たり前になってしまうと見えなくなる。
道を走っていると、回転寿司の看板をよく目にする。一皿105円だと言う。
近くに回転寿司なんてなかったから、行くなら妹達と一緒の時だったし、最近はそんな機会も無い。
kekeに「回転寿司に行こう」と誘ったが、「1人で行けば」と断られた。
「1人なんて、淋しいもん」と言うと、「カラオケできるのなら行けるでしょ」と言われる。
もう少しお金に余裕ができたら、大型スーパーをゆっくり歩きながら、何か買い物でもしてみたい。それから郊外の駐車場が広い回転寿司でパーキングして、寿司を選んでつまむ。
いつかできるものなら、そんな生活をしてみたいが、できなければできなくても構わない。
今のままぐるぐるコンビニ巡りでもよい。
父の周りのご老人はまだ食事中なので、私は父とソファーでゆっくり話をしようと思った。
・・・・と、また父と仲の良いばあさんが、こっちこっちと手を振っている。
父の事を「歌の先生」と呼ぶばあさんだ。
食事時は父とばあさんは違うテーブルで食べているようなのだが、「先生、さっきご飯を食べた後にお茶を飲んでなかったでしょ?」と言う。父が「そうかい?」と言うと、「そうよ!看護婦さんがまだ飲んでないのに下げちゃったからさ。」と言う。
離れていても、父の事が心配でチェックしているのだと言う。
そして私に「看護婦さんも狡いからね、私はよく見てるのよ」と言う。
「だから、後で先生がノドが乾くと思って、自分のお茶を残しておいたのよ。ほら。」とばあさんは自分のカップを父に差し出した。
父はうまいうまいとゴクゴク飲んだ。ばあさんは「食事の後だからノドが乾くよね~飲んでないのに片付けちゃうから。」とまた言った。
「ご飯も先生のが残っているのに下げる事があるんだよ。だから私が止めるの。そして先生に食べてもらうと食べるんだよ。」
父は目が悪い・・・ほとんど見えてないので、食事が残っていても気がつかないのだろう。
ばあさんは、毎日父に会えるのが楽しいという。
この前父に「結婚したい」と言ったら、いいよと返事が返ってきたと言う。
「それじゃ私の部屋に一緒に行きましょう」と行ったら、「行く」と言ったと言う。
父はそれを「勝手に言ってるだけだ」と笑っていた。
ばあさんは、それがとてもうれしかったの、と喜んでいた。
でも、看護婦さんが怒るから二人で部屋に行くのはやめましょうと言ったのよ、と言う。
ばあさんは大正生まれだと言う。それでも父の事が好きだと言う。
私も将来、ボケ老人になってしまっても、こんな風に誰かをずっと追いかけていられたらいいなと思う。
ばあさんの話によると、父は結構図々しいようで、かゆい所をばあさんに掻いてもらっているようである。
「そう言うことをしていると、ますます好きになっちゃうの」とばあさんは言う。
私はこのばあさんの、そう言う気持が分かるのだ、・・・と思う。
妹に誕生日プレゼントを尋ねたら「来年の手帳がいいな」と言ってたので、その後で買いに行った。
どうせなら・・と思って、少し離れた大型スーパー(イ○ーヨー○ドー)まで行ってみる事にした。
そこのスーパーの駐車場は一度2階で降りてしまうと、その先3階には上がれなくて、2階に停めてある車が出ない限りグルグル探していなくてはならないようだ。空きが出るまで時間が掛かった。最初から空き表示の4階に上がればよかった。(が、後で4階から急な坂を折りるのが怖かったのだ。)
その某店舗は、デカイ割りには手帳コーナーもそこそこだった。来年のスケジュール帳はこう言う場合、どこの店に行くべきだったのだろう?
あれもこれも悩んだ末にリラックマのかわいい手帳を買って(妹がたしか好きだったような気がした)、駐車券のためにスパゲティやアクエリアスを買って帰る事にした。
そうか。調味料や米を買えば、スーパーの駐車場で料金は掛からないのだ。新しい発見だ。
最近、思い切った遠出をするのが面倒くさくなってきた。
毎日運転していて、もうそれで満たされているのかもしれない。
今日、今しか運転できない!と思っていたから、あんなに必死でグルグル回った・・・今はいつでもどこへでも行けるから、そこまで必死にならなくてもいいらしい。
そう言うものなんだ。
それを「安心」と言う。
みんな安心したいのに、当たり前になってしまうと見えなくなる。
道を走っていると、回転寿司の看板をよく目にする。一皿105円だと言う。
近くに回転寿司なんてなかったから、行くなら妹達と一緒の時だったし、最近はそんな機会も無い。
kekeに「回転寿司に行こう」と誘ったが、「1人で行けば」と断られた。
「1人なんて、淋しいもん」と言うと、「カラオケできるのなら行けるでしょ」と言われる。
もう少しお金に余裕ができたら、大型スーパーをゆっくり歩きながら、何か買い物でもしてみたい。それから郊外の駐車場が広い回転寿司でパーキングして、寿司を選んでつまむ。
いつかできるものなら、そんな生活をしてみたいが、できなければできなくても構わない。
今のままぐるぐるコンビニ巡りでもよい。