一、御用月番者此之御間ニて之召出無之御平
常臨時被召出候事
一、御用人より案内有之例之通歌仙御間江
座着猶案内之節披雲閣被為知
有之候脱劒等諸事例之通ニて御取
次第坐着之八畳敷東之杉戸より
入帳臺之御間を 陽春之北之御間之事也 通罷出
候事
一、夫より披雲閣御次之間 帳臺御間之東陽春御間之御床之後なり
御屏風之角ニ罷出御三拝儀仕御居間御境ニ御障子建居候
節ハ今少進出御辞儀仕候、右手江添御敷居際まて
罷出候、尤御意ニ応御敷居内へ罷出候事
但大勢之節ハ御間狭有之候間御同間
ヘハ難入候、其節ハ右之方坐上ニ罷出候事
一、此召出之節ハ御用人并御取次已下落間
まてハ下り不申、鹿之御間北之御入側まて下
居候間退去之節も致会尺候事
披雲閣とは花畑御屋敷において、表と呼ばれる部分の一番奥まった部屋である。
日ごろは私的な部屋であろうと思われるが、よほど特別なことで上記のように使われるのであろう。